大手電機メーカーの東芝(6502)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャートに加え様々な視点から分析してみました。特別配当・業績回復に加え様々な思惑から株価が上昇しています。
- 割安感はなし、特別配当で高配当利回り
- 業績回復・様々な思惑もあり株価上昇
東芝の株価情報と事業内容について
東芝の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:5,573円
予想PER:—
PBR:2倍
時価総額:2兆4,139億円
2022年5月18日終値時点のデータです。
最新の株価参考:(株)東芝【6502】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割高感があります。
東芝(6502)とは
株式会社東芝(とうしば、英語: TOSHIBA CORPORATION)は、日本の電機メーカーであり、東芝グループの中核企業である。2017年に事業の分社化を完了させたことにより、現在は純粋持株会社の役割を担う。
東芝は製品の製造からサービスに至るまでの間に、多岐に渡る子会社や関連会社を形成しており、東芝グループの中核に位置する巨大企業である。
冷蔵庫・洗濯機・掃除機・電子レンジ・炊飯器など、家電製品の国産化第1号の製品が多く、白物家電の日本におけるパイオニアであった。だが、2015年の不適切会計による経営不振発覚を契機に白物家電事業、テレビ、パソコン事業及び医療機器事業、メモリ事業を売却した。
東芝 – Wikipediaより一部抜粋
東芝グループの事業は「エネルギーシステム」、「インフラシステム」、「リテール&プリンティング」、「デバイス&ストレージ」など幅広く展開しています。
アメリカ原発事業の巨額損失で債務超過となり、2017年に東証第2部へ降格。東証株価指数など株価指数から除外されましたが、2021年1月29日に東証1部へ復帰しています。
東芝の業績推移と株価推移について
東芝の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

不正会計・巨額損失以降、事業を売却しているため売上は年々減少。
2020年3月期の最終損益は1,146億円の赤字となりましたが、特別損失が落ち着いたこともあり2021年3月期、2022年3月期と増益となりました。
参考:東芝|売上高・損益
株価の推移
下記は東芝5年分の週足株価チャートです。

2020年3月に大きく株価が下落しましたが、その後回復。
2021年1月末は東証1部復帰により株価が窓を開けて上昇。その後は買収報道などもあり更に上昇しています。
東芝の配当情報と決算内容について
東芝の配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:290円
予想年間配当利回り:5.2%
6月末基準日の特別配当160円が大きく高利回りです。
配当金の推移
下記は東芝の配当金推移です。

2018年3月期:0円
2019年3月期:30円
2020年3月期:20円
2021年3月期:80円
2022年3月期:220円
2023年3月期:290円(予)
配当は不安定な推移です。
株主還元方針は「平均連結配当性向30%以上の実現を基本、適正資本水準を超える部分を株主還元の対象」としています。
なお、キオクシアホールディングス(旧・東芝メモリ)にかかる持分法投資損益は方針の対象外としています。
決算内容の確認
2022年5月13日に決算発表。
2022年3月期の連結営業利益は1,589億円と発表。
2023年3月期の同利益は1,700億円見通し、年間配当を290円予定としています。
今後について
東芝の株価が今後どうなるか、上昇ポイントと下落ポイントについて考えてみました。
今後について
買収報道、株式非公開化を含めた再編などから大きく株価が上昇しています。
東芝の株価上昇ポイント
ここ数年は不採算部門を売却し構造改革を進めたことにより減収ですが、インフラやエネルギー部門で採算重視の受注により利益が回復しています。
2020年3月期はアメリカのLNG(液化天然ガス)事業の売却により約900億円の悪化、最終損益は赤字となりましたが、2021年3月期以降は特別損失が落ち着いてきます。
半導体不足、素材高騰などの影響があるものの2023年3月期も好調を見込んでいます。
東芝の株価下落ポイント
中心事業の「インフラ」、「エネルギー」など各事業は高度な技術力が必要です。
世界的にも激しい競争のある領域なので他社に後れを取ると業績に悪影響となる事も考えられます。また、世界に事業を展開しているので為替リスクなどもあります。
景気後退により各企業の投資が鈍くなれば当然、業績に影響します。
また、投資格言には「噂で買い、事実で売る」というのがあります。さまざまな報道・情報などで株価が上昇している時こそ、注意が必要とも言えます。