POSシステム端末で国内最大手の東芝テック(6588)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価は警戒感から下落四位
- 配当は変動する可能性あり
- 需要は見込めるが、不透明感もある
東芝テックの株価情報と業績推移
東芝テックの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:3,545円
予想PER:—
PBR:1.79倍
予想EPS:-45.18円
時価総額:2,043億円
2022年12月15日終値時点のデータ。
最新の株価参考:東芝テック(株)【6588】:Yahoo!ファイナンス
最終赤字見通しのため、PERは算出不可です。
売上高と利益の推移
下記は東芝テックの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2018年3月期から3期連続で減益で厳しい推移も、2022年3月期はやや回復。
2023年3月期は営業増益、最終赤字見通しとしています。
株価の推移
下記は東芝テック5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年以降で見ると上昇も、2022年4月以降で見ると下落推移しています。
将来的な期待感が含まれていたというのもあり、警戒感から短期的に見るとやや厳しめの推移となっています。
東芝テックの配当情報と株主優待
東芝テックの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:40円
予想年間配当利回り:1.13%
配当金の推移
下記は東芝テックの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:40円
2019年3月期:50円
2020年3月期:30円
2021年3月期:20円
2022年3月期:40円
2023年3月期:40円(予)
業績悪化で減配していましたが回復、2023年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2022年3月期が40.9%、2023年3月期は最終赤字予想です。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
東芝テックの事業・決算内容と今後について
東芝テックの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
東芝テック(6588)とは
東芝テック株式会社(とうしばテック、TOSHIBA TEC CORPORATION)は、電機メーカー。東芝グループで社会インフラ事業領域(リテール&プリンティングソリューション)の一角を担っている。
会社名の「テック」は、国内リテールソリューション事業で使用しているブランド「TEC」(旧社名の東京電気(Tokyo Electric Company)の略称である)に由来する
東芝テック – Wikipediaより抜粋
メイン事業はPOSシステムを中心とした「リテール・ソリューション」、複合機の「プリンティング・ソリューション」です。POSシステム端末は国内シェア5割の最大手です。
POSシステムとは、簡単にいうと「商品情報を記録・集計して分析する」ことです。在庫管理やマーケティングに利用されます。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は101億円と発表。2023年3月期の同利益は155億円見通し、年間配当は50円予定としています。(2022年5月11日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常損益は22.5億円の赤字と発表、前年同期は27.3億円の黒字のため赤字転落しています。(2022年8月10日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は27.8億円と発表。また、通期の同損益を155億円予定から100億円予定に下方修正、年間配当を50円予定から40円予定に減額修正しています。(2022年11月10日の決算発表にて)
今後について
国内の人材不足・人件費上昇問題はコンビニ・スーパーだけでなく、外食産業も含め多くの業界で抱える悩みの一つです。そのことから、POSやセルフレジに対する需要は高いです。
一つのニュースで株価が上下
2019年に「東芝テックが商品を自動スキャンするセルフレジを開発」と言うニュースが出たときには、セルフレジ待ち時間解消に対する期待から買いが入り株価が上昇。
他にも良くも悪くも「思惑」やニュースで株価が動くことが多いです。
需要とリスク
この先はキャッシュレス決済普及などを背景に需要の増加が見込めます。しかし、当然ですが同業他社も商品を開発しています。現状ではどこが抜け出すか分からない不透明な部分はあります。
また、期待値の高さから株価が上昇したこともあり、厳しめの見通しから下落推移しています。