「イオン子会社」でドラッグストア最大手級のウエルシアホールディングス(3141)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・配当推移・株価チャートを分析してみました。また、株主優待制度も見ていきます。
- やや割高感あり、配当・優待利回りは低め
- 警戒感から株価下落も落ち着き
- 連続増配中で今後の増配期待値もある
ウエルシアの株価情報と業績推移
ウエルシアホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:3,045円
予想PER:22.39倍
PBR:2.91倍
予想EPS:135.99円
時価総額:6,384億円
2023年1月11日終値時点のデータ。
最新の株価参考:ウエルシアホールディングス(株)【3141】|Yahoo!ファイナンス
ドラッグストア銘柄というのを考慮しても、割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はウエルシアホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上・利益ともに右肩上がりで好調に推移しています。2022年2月期は売上が1兆円を突破、営業利益・経常利益は過去最高を更新。2023年2月期も増収・増益見通しとしています。
株価の推移
下記はウエルシアホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年7月から下落。2021年6月には下落が止まり上昇しましたが2021年11月から再び下落。
割高感や材料出し尽くし感・警戒感などから下落が目立っていましたが、2022年6月以降は持ち直しています。
ウエルシアの配当情報と株主優待
ウエルシアホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:32円
予想年間配当利回り:1.05%
配当金の推移
下記はウエルシアホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2018年2月期:18.5円
2019年2月期:21円
2020年2月期:25円
2021年2月期:28.5円
2022年2月期:30円
2023年2月期:32円(予)
配当は連続増配中で、2023年2月期も増配予定です。
配当性向は2022年2月期が23.6%、2023年2月期の予想が約24%です。
利益配分の基本方針を確認
ウエルシアホールディングスは利益配分の方針として「再投資のための資金確保と安定的な配当継続を念頭に置きながら財政状況、収益レベル、配当性向などを総合的に勘案」としています。
株主優待制度について
ウエルシアホールディングスの株主優待は「株主優待買い物券」です。優待権利月は2月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 500株未満 | 3,000円分 |
500株以上 1,000株未満 | 5,000円分 |
1,000株以上 | 10,000円分 |
優待券と引換えにお米、カタログギフト、Tポイントと交換することもできます。
優待利回り
100株保有で3,000円相当とした場合、優待利回りは約1%です。
ウエルシアの事業・決算内容と今後について
ウエルシアホールディングスの事業・決算の確認と今後について考えてみます。
ウエルシアホールディングス(3141)とは
ウエルシアホールディングス株式会社(英文社名:Welcia Holdings Co.,Ltd.)は、調剤薬局併設型ドラッグストアチェーンの運営を行う企業の持株会社である。
子会社であるウエルシア薬局からの流れでイオングループに属する。2022年2月期の売上高はドラッグストア業界で初となる1兆円を突破。
ウエルシアホールディングス – Wikipediaより抜粋
2020年は3月によどやを完全子会社化、6月にクスリのマルエを子会社化、7月にネオファルマーとサミットを完全子会社化、2021年、2022年も継続的にM&Aを行い拡大しています。
決算内容を時系列に確認
2022年2月期の連結経常利益は475億円と発表。2023年2月期の同利益は516億円見込み、年間配当は32円に増配予定としています。(2022年4月7日の決算発表にて)
2023年2月期1Q決算
2023年2月期1Q(3-5月)の連結経常利益は104億円と発表、前年同期比18.6%増となりました。(2022年7月5日の決算発表にて)
2023年2月期2Q決算
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結経常利益は279億円と発表、前年同期比11.3%増となりました。(2022年10月4日の決算発表にて)
2023年2月期3Q決算
2023年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は365億円と発表、前年同期比11%増となりました。(2023年1月10日の決算発表にて)
今後について
業績は好調に推移、積極的なM&A・業務提携や譲渡などで店舗数を増やしています。
伸びしろとリスク
今後も拡大する可能性が高いですが、大量出店は見極めが重要です。店舗同士で競合するケースや24時間営業を行う店舗もあり、人材確保などさまざまなリスクもあります。また、ドラッグストア業界は競争が激化しています。
短期的な動向・長期的な動向
コスト上昇による業績警戒感がありましたが、悪くない進捗状況です。
長期で高い成長率を維持しており、株価下落の場面では買い場となる可能性もあります。しかし、以前より落ち着いたものの、まだ割高感があります。