ちゃんぽん店「リンガーハット」を展開するリンガーハット(8200)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感あり、配当は無配に
- 厳しい業績で株価は長期で下落レンジ推移
- 回復可能性もあるが、警戒感が強く見られている
リンガーハットの株価情報と業績推移
リンガーハットの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,261円
予想PER:—
PBR:4.86倍
予想EPS:-17.37円
時価総額:589億円
2023年1月23日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)リンガーハット【8200】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割高、PERは赤字見通しなので算出不可です。
売上高と利益の推移
下記はリンガーハットの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年2月期の最終損益は87.4億円の赤字でかなり厳しくなりました。
2022年2月期は協力金の計上もあり経常利益は黒字回復も、2023年2月期は下方修正を行い営業損益は連続赤字見通しとしています。
株価の推移
下記はリンガーハット5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に大きく下落しましたが、直ぐに回復してレンジで推移。
厳しい業績というのもあり、下落レンジで推移しています。
リンガーハットの配当情報と株主優待
リンガーハットの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:0円
予想年間配当利回り:—
配当金の推移
下記はリンガーハットの配当金推移です。配当権利日は、8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2018年2月期:16円
2019年2月期:12円
2020年2月期:10円
2021年2月期:0円
2022年2月期:5円
2023年2月期:0円(予)
2023年2月期は8円に増配予定でしたが無配予定に変更しています。
配当方針と今後の配当について
配当方針は「連結ベースの配当性向30%を基準」としています。2022年2月期は減額修正、2023年2月期は配当見送りに変更しており、厳しさが見えます。
株主優待制度について
リンガーハットの株主優待は「食事優待券」です。優待権利月は2月と8月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上300株未満 | 食事優待券 1,650円分(550円券×3枚) |
300株以上500株未満 | 食事優待券 3,850円分(550円券×7枚) |
500株以上1,000株未満 | 食事優待券 6,600円分(550円券×12枚) |
1,000株以上2,000株未満 | 食事優待券 13,750円分(550円券×25枚) |
2,000株以上 | 食事優待券 27,500円分(550円券×50枚) |
3年以上継続保有した場合、2月末に追加で「食事優待券」がいただけます。
優待利回り
100株保有で年間3,300円相当と換算した場合、優待利回りは約1.5%です。
リンガーハットの事業・決算内容と今後について
リンガーハットの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
リンガーハット(8200)とは
株式会社リンガーハット(Ringer Hut Co., Ltd.)は、グループでちゃんぽん店「リンガーハット」、とんかつ専門店「濵かつ」等の外食チェーン店等を展開する日本の外食産業の事業持株会社である。
リーマン・ショックによる収益減の事態に対し、ロードサイド店舗を大量閉鎖する一方で、ショッピングセンターのフードコートに大量出店する戦略を採り、これが都心回帰傾向と重なって、業績を回復させるに至った。
リンガーハット – Wikipediaより抜粋
事業の中心は「リンガーハット」と「とんかつ濵かつ」です。直営店がメインですが、フランチャイズ展開もしています。海外出店もしていますが主に日本国内に展開しています。
決算内容を時系列に確認
2022年2月期の連結営業損益は14.6億円の赤字、連結経常利益は19.6億円の黒字と発表。2023年2月期の連結営業利益は7.4億円、連結経常利益は9.4億円見通し、年間配当は8円予定としています。(2022年4月14日の決算発表にて)
2023年2月期1Q決算
2023年2月期1Q(3-5月)の連結営業損益は2.6億円の赤字、連結経常利益は0.9億円の黒字と発表。(2022年7月14日の決算発表にて)
2023年2月期2Q決算
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結営業損益は5.5億円の赤字と発表。また、通期の連結営業損益を7.4億円の黒字予想から3億円の赤字予想に下方修正、8円予定の年間配当を見送り、無配予定としています。(2022年10月14日の決算発表にて)
2023年2月期3Q決算
2023年2月期3Q累計(3-11月)の連結営業損益は6億円の赤字、連結経常損益は0.2億円の赤字と発表。(2023年1月13日の決算発表にて)
今後について
消費の回復に加え、テイクアウトやデリバリーが好調で売り上げは上向いてきていますが、まだ厳しめです。
2022年2月期の営業損益は赤字、協力金の計上が大きい状況です。2023年2月期も営業赤字見通しに下方修正しており厳しさが続いています。
短期的な厳しさ・回復可能性
外食業全体が厳しい状況ですが、それ以前も減益で推移しており2021年2月期に大量退店。配当を減配しているのも気になる点です。しかし、効率化を進めたことで、今後の回復期待もあります。
株主優待への影響は
100株以上保有の株主優待を拡充するなど優待に積極的ですが、配当は厳しい状況です。どの銘柄にも言えますが、厳しい業績が続けば当然、優待に悪影響が出る可能性も想定されます。
もちろん、業績が回復すれば配当が回復する可能性もあります。