セラミックコンデンサで世界的メーカーの村田製作所(6981)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートや配当推移の確認をしてみました。
- 同業種と比較すると、指標にやや割高感あり
- 配当は連続増配中で安定推移
- 株価は下落推移から上昇する気配も
村田製作所の株価情報と業績推移
村田製作所の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:7,806円
予想PER:29.97倍
PBR:2.05倍
予想EPS:260.43円
時価総額:5兆2,754億円
2023年5月2日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)村田製作所【6981】:Yahoo!ファイナンス
業種を考えると、やや割高感があります。
業績の推移
下記は村田製作所の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は減益予想から上方修正を行い過去最高売上・利益を更新、2022年3月期は更に売上・利益が伸びました。
しかし、2023年3月期は減収・減益、2024年3月期は更に減収・減益見通しとしています。
株価チャート
下記は村田製作所5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年9月以降に業績上振れ期待から大きく上昇、2021年には1万円を超えました。
しかし、その後は材料出尽くし感・受注減少傾向などから下落が強めの動きに。2023年以降の短期で見るとやや上昇する気配も見えます。
また、これまで株価が上昇したタイミング、下落したタイミングを見ると景気予測や海外情勢に対し敏感に反応している印象もあります。
村田製作所の配当情報と株主優待
村田製作所の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2024年3月期の予定1株配当:150円
予想年間配当利回り:1.92%
配当利回りは高くはないですが、低くもないです。
配当金の推移について
下記は村田製作所の過去の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:93.33円
2020年3月期:97円
2021年3月期:115円
2022年3月期:130円
2023年3月期:150円
2024年3月期:150円(予)
配当は毎年増配推移しています。2024年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2023年3月期が37.4%、2024年3月期の予想が約58%です。
株主還元策の基本方針について
株主還元の方針は「中期的に配当性向30%程度を目安にDOE4%以上を実現」としています。
DOEも目安にしているので安定的な配当に期待が持てますが、予想配当性向が高いのは気になるポイントです。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
村田製作所の事業内容と今後について
村田製作所の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
村田製作所(6981)の概要
株式会社村田製作所(むらたせいさくしょ、英: Murata Manufacturing Co., Ltd.)は、電子部品メーカー。電子部品を主力とする企業では世界トップクラスに位置している。
主力商品はセラミックスコンデンサーで、世界随一のシェアを占める。その他、セラミックフィルタ、高周波部品、センサー部品も強い。いずれも世界的に圧倒的なシェアを持つ。
村田製作所 – Wikipediaより抜粋
「コンデンサ」や「通信モジュール」が収益の柱です。海外の売上比率が高く、シェアは世界トップです。
海外売上比率が高いため、諸外国の動向と為替の影響を大きく受けます。想定レートからドル円が1円異なると営業利益で年間約60億円影響します。
3カ月決算の実績
下記は村田製作所の各決算期における連結税引き前利益の推移と前期との比較グラフです。

2024年3月期の連結税引き前利益は2,200億円予想としています。
キャッシュフロー
下記は村田製作所のキャッシュ・フローの推移です。

増加推移していた営業CFですが、2023年3月期は減少しています。
村田製作所の今後について
技術力は世界でもトップクラス、M&Aにも積極的で、2022年3月にXBAR技術を有するResonant社を買収、2021年にもEtaWireless社を買収しており、どちらも5G/6G向けの重要な技術と考えられています。
株価の動きについて
為替動向、需要状況や原材料価格などさまざまな事が業績に影響します。株価は外的要因(環境や為替相場)で動くことも多いです。
期待感から上昇していた影響もあり、2020年以降は厳しめの株価推移です。
業績と株価の関係
決算後の動きを見てもわかるように「業績が良ければ株価が上がるものではない」です。
当然、業績が良いのはプラス材料ですが、どこまで株価に反映されているのかを見極めるのが重要です。