炭素製品大手の日本カーボン(5302)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。高配当利回りですが、配当性向も高いです。
- 高配当利回りだが、配当性向も高い推移
- 株価は落ち着き、レンジで推移
- 業績は一時的に大きく伸びたという見方も
日本カーボンの株価情報と業績推移
日本カーボンの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:3,915円
予想PER:25.43倍
PBR:0.95倍
予想EPS:153.94円
時価総額:463億円
2023年3月20日終値時点のデータ。
最新の株価参考:日本カーボン(株)【5302】:Yahoo!ファイナンス
目立った割安感、割高感は無いです。
業績の推移
下記は日本カーボンの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2018年12月期は半導体市場の好調を受けて大幅増益で着地。しかし、2019年12月期は下方修正を行い減収・減益、2020年12月期はさらに大きく減収・減益となりました。
その後の流れを見ると2018年12月期、2019年12月期が特別と言う見方も出来そうです。
株価の推移
下記は日本カーボン5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月頃まで、業績上方修正・半導体需要増加期待から大きく上昇していましたが、その後は業績伸び悩みで株価が下落。
2021年以降で見ると4,000円あたりのレンジで推移しています。
日本カーボンの配当情報と株主優待
日本カーボンの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年12月期の予定年間配当:200円
予想年間配当利回り:5.11%
高い年間配当利回りです。
配当金の推移
下記は日本カーボンの配当金推移です。配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2018年12月期:100円
2019年12月期:200円
2020年12月期:200円
2021年12月期:200円
2022年12月期:200円
2023年12月期:200円(予)
2019年12月期に年間配当200円に大幅増配、その後は据え置きで推移しています。
配当性向は2022年12月期が69.1%、2023年12月期の予想が約130%です。
配当方針の確認
配当方針は「収益状況に対応した配当を行うことを基本としつつ、収益基盤の確保・強化のため内部留保の充実、財務体質の強化により、将来における安定した配当の維持」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
日本カーボンの事業・決算内容と今後について
日本カーボンの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
日本カーボン(5302)とは
日本カーボン株式会社(にっぽんカーボン、英文社名:Nippon Carbon Co., Ltd.)は、炭素製品の大手メーカーである。
1927年、日本では初となる人造黒鉛電極の製造に成功する。
日本カーボン – Wikipediaより抜粋
炭素製品の大手メーカーで、電炉向け電極、半導体やリチウムイオン電池向け製造を行っています。各製品を世界各国に輸出するとともに、海外企業と共同で用途開発を行うなど積極的な世界市場展開を進めています。
決算内容を確認
2022年12月期の連結経常利益は50.4億円と発表。2023年12月期の同利益は33億円見通し、年間配当は200円予定としています。(2023年2月10日の決算発表にて)
今後について
2018年12月期、2019年12月期は業績が大きく伸びて大幅増配、株価も上昇しました。しかし、2020年12月期に大きく減益となり株価も下落。2023年12月期の業績見通しを考えてみても、2018年12月期と2019年12月期が特別とも見えます。
配当について
配当が維持できれば高い利回りですが、配当性向が高い水準で推移しています。利益が増えれば問題ないですが、現状の利益水準では今後の配当がどうなるのか、不透明感があります。