「激落ちくん」で有名なレック(7874)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャートを分析してみました。また株主優待も確認していきます。
- やや割安感あり、配当利回りは高め
- 業績下方修正・株価は下落推移
- 株主優待の商品は年度で内容が異なるため評価は難しい
レックの株価情報と事業内容について
レックの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標と配当利回り
株価:919円
予想PER:10.52倍
PBR:0.94倍
時価総額:351億円
2022年3月15日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:レック(株)【7874】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともにやや割安感があります。
レック(7874)とは
レック株式会社(LEC, INC.)は、企業向け販促用品、家庭用品を製造する企業である。
主力商品は清掃関係の「激落ちくんシリーズ」とライオンから全権利を譲受した「バルサン」。
レック(企業) – Wikipediaより一部抜粋
レック(LEC)は清掃・サニタリー用品などの日用雑貨メーカーです。
売上のメインは100円均一用の商品で、2018年にライオンから「バルサン事業」の譲渡をうけています。
レックの業績推移と株価推移について
レックの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

売上は右肩上がりに推移、利益も比較的好調に推移。
2021年3月期は需要が増えたこともあり過去最高を更新しました。
2022年3月期は反動減・コスト増の影響から下方修正を行い、減益見通しとしています。
株価の推移
下記はレック5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月に最高値の3,000円を付け、3年かからずに10倍近く株価が上昇しました。
その後は割高感や成長鈍化などで株価が下落。一時はやや持ち直しましたが、2021年以降で見ると再度下落しています。
レックの株主優待と配当情報について
レックの株主優待制度と配当情報を見ていきます。
株主優待制度について
レックの株主優待は100株以上保有で「自社製品詰め合わせ」です。
優待権利月は3月です。
下記は2021年の株主優待品(マスク、除菌製品)です。

2020年の優待はバルサン中心の商品、それまでは激落ちくんや生活用品中心の商品で、優待品の内容は毎年異なります。
100株保有で2,000円相当と換算した場合、優待利回りは約2.2%です。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:34円
予想年間配当利回り:3.7%
配当金の推移
下記はレックの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:12.25円
2018年3月期:15円
2019年3月期:17円
2020年3月期:17円
2021年3月期:34円
2022年3月期:34円(予)
2021年3月期に大幅増配、2022年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2020年3月期が23.8%、2021年3月期が27.9%、2022年3月期の予想が約39%です。
配当方針の確認
配当の基本方針は「内部留保の充実と適正な利益配分を考え配当性向のめどを20%」としています。
方針と比較すると、高めの配当性向で推移しています。
参考:IR情報|レック株式会社
レックの決算内容と今後について
レックの決算内容確認と今後について考えてみます。
決算内容について
2022年2月4日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は35.7億円と発表。
前年同期比28.9%減、通期計画の46億円に対する進捗率は77.7%となりました。
今後について
ウイルス除去商品をはじめとした衛生商品の特需が続き、2021年3月期は大きく増益で過去最高益を更新しました。
しかし、需要の反動減・原材料などのコスト上昇で2022年3月期は厳しめとなっています。
割安さ・配当利回り
割安感があり、配当利回りが高いですが配当性向と配当方針を考えると減配する可能性も想定されます。
リスク要因
害虫対策商品はKINCHOやアース製薬などブランド力のある企業も多く、様々な新商品を出しており強い力を持っています。
まだまだ成長が見込める分野ですが、商品開発力がカギとなります。当然、投資・開発リスクがあります。