モスバーガーを展開するモスフードサービス(8153)。今後の株価はどうなるのか、業績推移・株価チャートを分析してみました。また、株主優待についても確認していきます。
- 割高感あり、配当・優待利回りは低め
- 業績は大きく下方修正で厳しめの見通し
- 海外展開が今後を左右
モスフードの株価情報と業績推移
モスフードサービスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:3,145円
予想PER:88.17倍
PBR:1.96倍
予想EPS:35.67円
時価総額:1,007億円
2022年12月5日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)モスフードサービス【8153】:Yahoo!ファイナンス
PERに強い割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はモスフードサービスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2019年3月期は自然災害の影響に加え、食中毒事故の影響で売上・利益共に当初の見通しより大きく下方修正。
2020年3月期以降は回復し、2022年3月期は想定以上に好調となりました。2023年3月期は下方修正を行い大きく減益見通しとしています。
株価の推移
下記はモスフードサービス5年分の週足株価チャートです。

株価は業績低迷・食中毒事故などの影響もあり2018年から下落推移。2019年9月以降は上昇していましたが、2020年3月に大きく下落。
その後は下落前の株価に戻りレンジで推移していますが、警戒感から下落する場面も出ています。
モスフードの配当情報と株主優待
モスフードサービスの配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:28円
予想年間配当利回り:0.89%
配当金の推移
下記はモスフードサービスの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:28円
2019年3月期:28円
2020年3月期:28円
2021年3月期:22円
2022年3月期:28円
2023年3月期:28円(予)
2021年3月期に減配していますが、2022年3月期に戻っています(記念配当2円込み)。
配当性向は2022年3月期が25.2%、2023年3月期の予想が約78%です。
株主優待制度について
株主優待は全国のモスグループ店舗及びミスタードーナツ店舗で利用できる「株主優待券」。優待権利月は、3月と9月の年2回です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 300株未満 | 優待券 1,000円分 (500円券×2枚) |
300株以上 500株未満 | 優待券 3,000円分 (500円券×6枚) |
500株以上 1,000株未満 | 優待券 5,000円分 (500円券×10枚) |
1,000株以上 | 優待券 10,000円分 (500円券×20枚) |
モスバーガーだけでなく提携しているミスタードーナツでも利用できます。
優待利回り
100株保有で年間2,000円相当とした場合、優待利回りは約0.6%です。
モスフードの事業・決算内容と今後について
モスフードサービスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
モスフードサービス(8153)とは
モスバーガー(MOS BURGER)は、株式会社モスフードサービス(英称:MOS FOOD SERVICES, INC.)が展開する日本発祥のハンバーガーチェーン。
日本人の好みにあったハンバーガーを提供することを掲げ、日本のハンバーガーフランチャイズ店でのシェアは、日本マクドナルドに次ぎ第2位。
2020年5月での店舗数は日本国内で1279店舗(直営店37、フランチャイズ加盟店1242)、国外で395店舗
モスバーガー – Wikipediaより一部抜粋
モスフードサービスはフランチャイズチェーンによるハンバーガー専門店「モスバーガー」の全国展開、その他飲食事業などを行う会社です。国内の店舗数は減少していますが、海外の店舗数は増加しています。また、ダスキン(ミスタードーナッツ)と業務提携しています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は36.3億円と発表。2023年3月期の同利益は34億円見通し、年間配当は28円予定としています。(2022年5月13日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は3.2億円と発表、前年同期比63.2%減となりました。(2022年8月12日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
11月11日大引け後(15:00)に決算を発表。
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は9.8億円と発表。また、通期の同利益を34億円予想から17億円予想に下方修正しています。(2022年11月11日の決算発表にて)
今後について
国内の不採算店の整理による収益改善、海外出店を進めています。国内モスバーガーの店舗数は減少、海外事業の店舗数は増加。今後も国内の店舗数が大きく増える可能性は小さく、海外がどこまで伸ばせるかがポイントとなります。
短期的な動き
テイクアウト・デリバリー需要に加え、単価上昇により売上は上昇していますが、想定以上の円安進行による輸入食材の調達コスト高騰やエネルギー・輸送コスト増で利益が苦戦。業績見通しを大きく下方修正しています。