電動工具で国内最大手のマキタ(6586)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 株価は大きく下落し厳しい推移から上昇
- 配当は業績連動
- 将来的な投資もしっかり行っている
マキタの株価情報と業績推移
マキタの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:3,820円
予想PER:31.15倍
PBR:1.35倍
予想EPS:122.63円
時価総額:1兆697億円
2023年4月28日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)マキタ【6586】:Yahoo!ファイナンス
PERは割高感があります。
業績の推移
下記はマキタの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2022年3月期は増収・増益で過去最高益を更新も、2023年3月期は大きく減益に。
2024年3月期は減収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はマキタ5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年4月から上昇、2021年8-9月に大きく上昇した後は大きく下落推移しています。
警戒感が強く、上昇した後は下落するケースも目立ちます。2023年4月末は想定以上の業績回復予想・自社株買いの発表で大きく上昇しています。
マキタの配当情報と株主優待
マキタの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2024年3月期の予定年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移について
下記はマキタの年間配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:62円
2020年3月期:53円
2021年3月期:69円
2022年3月期:72円
2023年3月期:21円
2024年3月期:未定
中間配当は10円、年間配当はバラツキがあります。
配当性向は2022年3月期が30.2%、2023年3月期が48.7%です。
株主還元方針の確認
マキタの利益配分の基本方針は「年間配当金10円を下限とし、連結配当性向30%以上」としています。
予想通りの利益ならば2024年3月期の年間配当は40円あたりと考えられそうです。
株主優待について
株主優待制度は「クオカードまたは自社製品」、優待権利月は3月で3年以上の継続保有が条件です。
保有株式数 | 優待品内容 |
---|---|
100株以上 | クオカード 1,000円相当 |
500株以上 | クオカード 5,000円相当 |
1,000株以上 | 自社製品またはクオカード 10,000円相当 |
優待利回り
100株保有で1,000円相当とした場合、優待利回りは約0.3%です。3年以上の継続保有条件付きで利回りも低めです。
マキタの事業内容と今後について
マキタの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
マキタ(6586)の概要
株式会社マキタ(英: Makita Corporation)は、大手総合電動工具メーカーである。
電動工具の国内最大手であり日本国内シェアは約60%を占める。ブランドは世界中に知られており世界の電動工具市場シェアは約25%を占めブラック・アンド・デッカーに続く世界2位のシェアを誇るなど電動工具の世界的企業である。
マキタ – Wikipediaより抜粋
マキタは電動工具を中心とした製品を展開しています。
約9割を中国をはじめとした海外工場で生産し、売上の8割が欧州・北米を中心とした海外です。
3カ月決算の実績
下記はマキタの連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は470億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はマキタのキャッシュ・フローの推移です。

2022年3月期の営業CFは大きくマイナスです。
マキタの今後について
製品の生産・販売の80%以上を海外で行い、多くの国に生産・営業拠点があります。
海外売上比率が高く、展開する地域も多いため、ドルやユーロの為替レートにとどまらず、新興国通貨や円以外の通貨同士の変動が業績に影響を与えます。
将来を見据えた投資
今後を見据えた営業拠点拡充による人件費増が利益圧迫となりましたが、将来の為の投資とも言えます。
リスク要因・回復期待
2023年3月期は、原材料の調達コスト高騰の影響などで大きく業績見通しを下方修正、株価が大きく下落しました。
しかし、2024年3月期は想定以上の回復見込みに加え自社株買いの発表もあり、大きく株価が上昇しています。