トマト加工品で国内トップのカゴメ(2811)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待も確認していきます。
- 割高感あり、株価は方向がつかみにくい動き
- 厳しめの業績見通し、配当は安定推移
- 伸びしろもあるが、リスク要因もある
カゴメの株価情報と業績推移
カゴメの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:3,362円
予想PER:44.52倍
PBR:2.27倍
予想EPS:75.51円
時価総額:3,173億円
2023年9月8日終値時点のデータ
最新の株価参考:カゴメ(株)【2811】:Yahoo!ファイナンス
業種を考えても、割高感が強いです。
業績の推移
下記はカゴメの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年12月期はポルトガル子会社が保有する固定資産の減損損失を約30億円計上したことで大きく減益に。
2023年12月期は業績見通しを上方修正していますが厳しめの予想です。
株価のチャート
下記はカゴメ5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年4月以降に内食需要が堅調なこともあり急速に持ち直して上昇。
2020年11月からは、割高感や想定より伸び悩んだことで下落。
2021年中旬以降は下落が止まり上昇場面もありますが、不安定な推移をしています。
カゴメの配当情報と株主優待
カゴメの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2023年12月期の予定年間配当:38円
予想年間配当利回り:1.13%
配当金の推移について
下記はカゴメの配当金推移です。期末(12月)の一括配当を実施しています。

2018年12月期は普通配当30円、記念配当10円です。そこを考慮すると配当は増配傾向です。
配当性向は2022年12月期が36.2%、2023年12月期の予想が約50%です。
配当方針の確認
カゴメの株主還元方針は「連結業績を基準に総還元性向40%」、「年間配当金額35円以上を安定的に現金配当する」としています。
参考:株主還元|カゴメ株式会社
株主優待について
株主優待制度は「自社商品」です。優待権利月は6月、2019年から新制度に変わっています。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 半年以上継続保有 | 2,000円相当 |
1,000株以上 半年以上継続保有 | 6,000円相当 |
上記に加え、10年以上保有するとオリジナル記念品がもらえます。
2019年から宅配コスト上昇などに伴い年1回に変更。また、半年以上の継続保有条件が追加されています。年間合計の優待金額は変わっていないです。
優待利回りについて
100株保有で年間2,000円分とした場合、優待利回りは約0.6%です。
参考:株主優待|カゴメ株式会社
カゴメの事業内容と今後について
カゴメの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
カゴメ(2811)の概要
カゴメ株式会社(KAGOME CO.,LTD.)は、食品・飲料・調味料の大手総合メーカーである。
トマト加工事業では国内最大手としてその名を知られており、1933年に国内初のトマトジュースを発売、同社の根幹を支える製品として、現在に至るまで発売され続けている。
株主を大事にする企業としても知られ、同社では個人株主のことを「ファン株主」と呼んでいる。
カゴメ – Wikipediaより抜粋
カゴメ株式会社は「トマト加工品で国内最大手」です。主な事業セグメントは国内の加工食品事業で代表的な商品は「野菜生活」、「トマトジュース」、「トマトケチャップ」などです。
トマトだけでなく野菜・果物が原料となる商品が多いため、それらの市場価格が業績に影響します。
3カ月決算の実績
下記はカゴメの連結最終利益の推移と前期との比較です。

2023年12月期の連結最終利益は65億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はカゴメのキャッシュ・フロー推移です。

カゴメの今後について
外食需要の回復で業務用の販売が回復。トマト会社から野菜会社に向けて更なる成長を目指しています。
警戒ポイント
原材料価格の高騰により価格改定を行い対応していますが、厳しめの業績見通しです。
成長余地
健康志向が高まっていくと考えられる中で、価格改定や事業投資など難しい部分もありますが、利益率の改善が進めばまだまだ成長余地はあります。