ソニー関連会社で医療関連事業を行うエムスリー(2413)。今後の株価はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 成長期待値が高く、強い割高感
- 連続増配だが、利回りは低い
- 警戒感から株価下落も落ち着き
エムスリーの株価情報と業績推移
エムスリーの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:4,283円
予想PER:—
PBR:10.25倍
予想EPS:—
時価総額:2兆9,079億円
2022年11月29日終値時点のデータ。
最新の株価参考:エムスリー(株)【2413】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割高感が強いです、業績見通し非開示のためPERは算出不可。
売上高と利益の推移
下記はエムスリーの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上・利益ともに右肩上がりで業績が伸びています。毎年最高益を更新しており、2022年3月期も最高益を更新。
2023年3月期の業績見通しは未定としています。
株価の推移
下記はエムスリー5年間の週足株価チャートです。

株価は日経平均株価に新規採用が決定した2019年9月に出来高が急増。2020年4月以降は需要増の期待などから大きく上昇し、2021年1月には1万円を超えました。
その後は材料出尽くし感や成長鈍化に対する警戒感などから大きく下落、2022年に入るとレンジで推移しています。
エムスリーの配当情報と株主優待
エムスリーの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移
下記はエムスリーの配当金推移です。期末(3月末)の一括配当を実施しています。

2018年3月期:5.5円
2019年3月期:7.0円
2020年3月期:8.5円
2021年3月期:12円
2022年3月期:16円
2023年3月期:未定
配当金は毎年増配、2023年3月期は未定としています。
大きく株価が上昇した影響もあり、増配しても配当利回りは1%以下と考えられ低いです。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
エムスリーの事業・決算内容と今後について
エムスリーの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
エムスリー(2413)とは
エムスリー株式会社(英: M3, Inc.)は、医療従事者を対象とした医療ポータルサイト「m3.com」のサービスを行っている企業である。ソニーグループの持分法適用関連会社である。
インターネットを活用した医療関連事業を行うために、ソニーコミュニケーションネットワーク(現 ソニーネットワークコミュニケーションズ、通称 So-net)の出資により設立。 医師・医療従事者向けの医療情報ポータルサイト「m3.com」を運営している。
エムスリー – wikipediaより抜粋
エムスリーは「製薬会社向けマーケティング支援」、「医師・薬剤師の転職支援」など「インターネットを利用した医療関連サービスの提供」を行っています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結税引前利益は961億円と発表。2023年3月期の業績見通しは非開示、年間配当は未定としています。(2022年4月27日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結税引前利益は197億円と発表、前年同期比20.3%減となりました。(2022年7月27日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結税引前利益は380億円と発表、前年同期比38.8%減となりました。(2022年11月2日の決算発表にて)
エムスリー株価上昇ポイント
業績好調、高ROE、各証券会社の評価も高く、成長期待度は高いです。2022年3月期も最高益を更新しており、市場規模も大きく積極的な先行投資も行っています。
エムスリー株価下落ポイント
売上の多くが医療関連会社からです。そのため、医療関連市場の停滞・縮小があれば業績は悪化します。
特に近年ではAIを活用した医療が拡大しています。エムスリーもAIプロジェクトを抱えていますが、多くの企業がAIを活用しており、他社に技術的な後れを取るとマイナス影響となります。
出尽くし感・警戒感から下落
割高感が強いのに加え、材料出尽くし感・成長鈍化の警戒感などもあり株価が下落。下落が落ち着いていますが、PBRが10倍を超えると手を出しずらいのも事実です。