低価格うどんの「丸亀製麺」を展開するトリドールホールディングス(3397)。
今後の株価はどうなるのか、株価指標と業績推移、配当推移と株価チャートを確認してみました。また、株主優待制度の内容と利回りも見ていきます。
- 強い割高感、減益見通し
- 株価は大きく上昇推移
- M&A推進でさらなる成長を目指している
トリドールの株価情報と業績推移
トリドールホールディングスの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:3,765円
予想PER:126.05倍
PBR:4.31倍
予想EPS:29.87円
時価総額:3,312億円
2023年8月18日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)トリドールホールディングス【3397】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともにかなり割高です。
業績の推移
下記はトリドールホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は取り巻く環境の悪化もあり大きく赤字で着地。
2022年3月期は時短協力金の計上もあり大きく回復、2023年3月期は補助金が大幅に減少した影響で減益となりました。
2024年3月期は減益見通しとしています。
株価のチャート
下記はトリドールホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2021年以降大きく上昇推移。
2021年11月にいくつかの証券会社が「割高感が強い」と投資判断を引き下げた影響もありやや下落しましたが、好業績により再び上昇。
下落する場面もありますが、2023年以降も上昇しています。
トリドールの配当情報と株主優待
トリドールホールディングスの配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当金:7.5円
予想年間配当利回り:0.2%
配当利回りは低いです。
配当金の推移について
下記はトリドールの配当金推移です。期末(3月末)の一括配当を実施しています。

2019年3月期は大きく減配、2024年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2023年3月期が18.9%、2024年3月期の予想が約29%です。
配当政策の確認
トリドールの配当方針は「業績に応じて安定した配当、原則配当性向20%以上を目標、調整後配当性向2%を下限」としています。
株主優待について
株主優待制度は「自社店舗で使える優待券」、優待権利月は、3月と9月の年2回です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 200株未満 | 100円割引券 30枚綴り (3,000円相当) |
200株以上 1,000株未満 | 100円割引券 40枚綴り (4,000円相当) |
1,000株以上 2,000株未満 | 100円割引券 100枚綴り (10,000円相当) |
2,000株以上 | 100円割引券 150枚綴り (15,000円相当) |
優待利回りについて
100株保有で年間6,000円分とした場合、優待利回りは約1.6%です。
トリドールの事業内容と今後について
トリドールホールディングスの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
トリドールホールディングス(3397)の概要
株式会社トリドールホールディングス(TORIDOLL Holdings Corporation)は、レストラン及びショッピングセンター等における飲食店舗の開発と運営を行う企業グループの持株会社。
売り上げの8割以上が丸亀製麺となっており、新規出店もほぼ丸亀製麺のみに絞り込まれている。丸亀製麺の影響を受け、店舗設計、製麺機の導入、価格、メニューを模倣したうどん店が展開されたり、大手の外食チェーンがうどん市場に参入している。
トリドールホールディングス – Wikipediaより抜粋
トリドールホールディングスは低価格のセルフ式うどんチェーンの「丸亀製麺」を展開する企業です。
焼き鳥店(とりどーる)が発祥ですが、「丸亀製麺」にシフトし海外にも積極的に展開しています。
3カ月決算の実績
下記はトリドールの連結税引前利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結税引前利益は56.5億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はトリドールのキャッシュ・フロー推移です。

営業CFが増加しています。
参考:トリドールホールディングス|Google Finance
トリドールの今後について
多くの外食店と同様に自粛要請や時短営業の影響を受け、2021年3月期はかなり厳しくなりました。
しかし、2022年3月期は政府補助金の計上もあり大きく回復。2023年3月期は反動減となりました。
海外展開
長期的に見ると「丸亀製麺」以外に「コナズコーヒー」なども展開していますが、収益の柱は「丸亀製麺」です。国内の丸亀製麺は店舗数がやや頭打ちになっており、今後はM&Aを含めた海外展開で伸ばすとしています。
無理に国内店舗数を増やすのではなく、海外に展開するのは一つの作戦です。しかし、海外展開は伸びしろと共に不透明感・リスクもあります。
証券会社の投資判断について
株価が大きく動いている要因の一つに証券会社の投資判断があります。どの銘柄も証券会社の投資判断が格上げ、格下げとなれば「短期的な株価に」影響することが多いです。
しかし、証券会社の投資判断はあくまでも現時点での見立てであり、未来を予測していません。あくまでも参考程度が良いです。