乳業大手で業界第2位の森永乳業(2264)。
今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 優待の魅力上昇も、利回りは低め
- やや厳しめの業績見通し、株価は下落からレンジに
- 目標配当性向引き上げ、連続増配推移
森永乳業の株価情報と業績推移
森永乳業の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,749円
予想PER:3.72倍
PBR:0.96倍
予想EPS:1,275.47円
時価総額:2,272億円
2023年7月7日終値時点のデータ
最新の株価参考:森永乳業(株)【2264】:Yahoo!ファイナンス
PERは割安感が強いです。
業績の推移
下記は森永乳業の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

利益は右肩上がりで推移し2022年3月期も過去最高益を更新。
しかし、2023年3月期は原材料・エネルギーコスト増などの影響で減益に。
2024年3月期は工場跡地の譲渡により最終利益は大きく増益見通しとしています。
株価のチャート
下記は森永乳業5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年から上昇推移。
その後、2021年9月からは下落。2023年以降は比較的レンジで推移しています。
森永乳業の配当情報と株主優待
森永乳業の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:90円
予想年間配当利回り:1.9%
配当金の推移について
下記は森永乳業の配当金推移です。配当権利日は3月(期末の一括配当)です。

2019年3月期:55円
2020年3月期:60円
2021年3月期:70円
2022年3月期:80円
2023年3月期:90円
2024年3月期:90円(予)
配当は増配推移、2024年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2023年3月期が24.1%、2024年3月期の予想が約7%です。
配当方針の確認
配当方針は「安定的かつ長期的な配当を実施することを基本方針とし、配当性向の目標はこれまでの 20%から 30%に引き上げる」としています。
株主優待について
株主優待制度は「自社商品」、優待権利月は9月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100~199株 | Aコース 「森永絹ごしとうふ」6丁 Bコース 商品詰め合わせ 870円相当 |
200~499株 | Aコース 「森永絹ごしとうふ」12丁 Bコース 商品詰め合わせ 1,740円相当 |
500株以上 | Aコース 「森永絹ごしとうふ」12丁など Bコース 商品詰め合わせ 3,592円相当 |
優待利回り
100株保有で870円相当とした場合、優待利回りは約0.2%です。
森永乳業の事業内容と今後について
森永乳業の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
森永乳業(2264)の概要
森永乳業株式会社(もりながにゅうぎょう)は、日本の乳製品メーカーである。森永製菓とは兄弟会社の関係で、モリナガグループを形成している。
競合会社として、明治乳業、雪印乳業、日本ミルクコミュニティ(メグミルク)が挙げられる。
森永乳業 – Wikipdiaより抜粋
メイン事業はBtoC事業(一般消費者向け)です。
「ドリンク(ビバレッジ)」、「アイスクリーム」、「ヨーグルト」、「チーズ」などが主力商品です。
3カ月決算の実績
下記は森永乳業の各決算期における連結経常利益の推移と前期との比較グラフです。

2024年3月期の連結経常利益は206億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は森永乳業のキャッシュ・フローの推移です。

森永乳業の今後について
森永製菓(2201)と関係が深く2017年に経営統合の話も消滅。2019年7月に再び統合再検討が報道され株価が急伸しました。
しかし、両社ともに統合に関して決定した事実はなく、今までのスタンスに変化はないと否定的な見解を示したことからすぐに株価が戻りました。
短期的な動き
2023年3月期の業績見通しがコスト増により厳しめというのもあり、やや厳しめの株価推移となりました。
価格改定で対応していますが、原材料・物流費などのコスト上昇は今後も警戒するポイントです。
長期的な動き
今後は他社との差別化、海外事業の育成や健康関連の商品需要をどこまで取り込めるか、伸びしろと警戒ポイントがあります。