炭素繊維で世界トップの東レ(3402)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 配当は回復予定、利回りやや高め
- 厳しい業績推移だが、回復見通し
- 株価は長期で下落とも見える
東レの株価情報と事業内容について
東レの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:633円
予想PER:10.9倍
PBR:0.75倍
時価総額:1兆327億円
2022年3月2日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:東レ(株)【3402】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともに割安感があります。
東レ(3402)とは
東レ株式会社(とうレ、英称:Toray Industries, Inc.)は、合成繊維・合成樹脂をはじめとする化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業。
三井グループの中核企業の一つとしてその名を知られており、コーポレート・スローガンは、「Innovation by Chemistry」(化学による革新と創造)。
社名にあるレは再生繊維のレーヨンを意味する(旧社名:東洋レーヨン)が、レーヨンの生産を終了している。
東レ – Wikipediaより抜粋
主要事業は「繊維」、「機能化成品」、「炭素繊維複合材料」、「環境・エンジニアリング」、「ライフサイエンス」です。
炭素繊維複合材料は飛行機のボーイングにも利用されるなど世界最大級です。
東レの業績推移と株価推移について
東レの業績推移と株価チャートを見ていきます。
売上高と最終利益の推移

減益で推移し、2021年3月期は特に厳しくなりました。
2022年3月期の最終利益予想は930億円で大きく増益予想としています。
株価の推移
下記は東レ5年分の週足株価チャートです。

2020年3月に株価が急落し、2020年10月に上昇して下落前の水準に戻りました。
2021年以降はレンジで推移しています。
2020年を除いて2018年からの長期で見ると下落推移しているとも見えます。
東レの配当情報と決算内容について
東レの配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:16円
予想年間配当利回り:2.53%
配当金の推移
下記は東レの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:14円
2018年3月期:15円
2019年3月期:16円
2020年3月期:16円
2021年3月期:9円
2022年3月期:16円(予)
2021年3月期は減配、2022年3月期は回復予定です。
配当性向は2020年3月期が30.4%、2021年3月期が31.5%、2022年3月期の予想が約28%です。
配当方針を確認
配当方針は「必要な内部留保等を総合的に勘案し、適切な配当を行うこと」としています。
これまでの配当性向は30%前後が多いです。
参考:株主還元|TORAY
決算内容の確認
2022年2月9日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結税引前利益は1,205億円(前年同期比181%増)、連結最終利益は893億円(前年同期比220%増)発表。
通期計画の930億円に対する進捗率は96%となりました。
東レの今後について
東レの今後について考えてみました。
今後について
海外売上比率が約6割あるため、諸外国の景気動向や為替の影響を受けるなど懸念点は多いですが、技術力は世界でも有数です。
電子情報材料、医薬・医療機器など今後も需要が見込める分野の製品を取り扱っています。
業績回復予定
2022年3月期は大きく利益が回復しており、配当も回復予定としています。
業績見通しを上方修正を行うなど急速に業績が回復していますが、2021年3月期を除いても減益で推移していたのは注意する点です。