炭素繊維で世界トップの東レ(3402)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 業績回復で配当も回復
- 業績好調見通し、過去最高更新予定
- 株価はレンジ推移
東レの株価情報と業績推移
東レの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:735円
予想PER:12.39倍
PBR:0.75倍
予想EPS:59.34円
時価総額:1兆1,991億円
2022年12月6日終値時点のデータ。
最新の株価参考:東レ(株)【3402】:Yahoo!ファイナンス
同業他社と比較すると目立った割安感は無いです。
売上高と利益の推移
下記は東レの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

減益で推移し2021年3月期は特に厳しくなりましたが、2022年3月期は回復。
2023年3月期は更に回復予定で、売上・最終利益は過去最高を更新する見通しとしています。
株価の推移
下記は東レ5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に急落も、2020年10月に上昇して下落前の水準に戻っています。
2021年はレンジで推移、2022年は4月以降に上昇も比較的レンジで推移しています。
東レの配当情報と株主優待
東レの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:18円
予想年間配当利回り:2.45%
配当金の推移
下記は東レの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:15円
2019年3月期:16円
2020年3月期:16円
2021年3月期:9円
2022年3月期:16円
2023年3月期:18円(予)
2021年3月期は減配、2022年3月期は回復、2023年3月期は増配予定としています。
配当性向は2022年3月期が30.4%、2023年3月期の予想が約30%です。
配当方針を確認
配当方針は「必要な内部留保等を総合的に勘案し、適切な配当を行うこと」としています。これまでの配当性向を見ると、30%前後が多いです。
参考:株主還元|TORAY
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
東レの事業・決算内容と今後について
東レの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
東レ(3402)とは
東レ株式会社(とうレ、英称:Toray Industries, Inc.)は、合成繊維・合成樹脂をはじめとする化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業。
三井グループの中核企業の一つとしてその名を知られており、コーポレート・スローガンは、「Innovation by Chemistry」(化学による革新と創造)。
社名にあるレは再生繊維のレーヨンを意味する(旧社名:東洋レーヨン)が、レーヨンの生産を終了している。
東レ – Wikipediaより抜粋
主要事業は「繊維」、「機能化成品」、「炭素繊維複合材料」、「環境・エンジニアリング」、「ライフサイエンス」です。炭素繊維複合材料は飛行機のボーイングにも利用されるなど世界最大級です。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結最終利益は842億円と発表。2023年3月期の同利益は1,000億円見込み、年間配当は18円予定としています。(2022年5月13日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結最終利益は399億円と発表、前年同期比34.3%増となりました。(2022年8月9日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結最終利益は591億円と発表。また、通期の同利益を1,000億円予想から950億円予想に下方修正しています。(2022年11月8日の決算発表にて)
今後について
海外売上比率が高いため、諸外国の景気動向や為替の影響などを受けますが技術力は世界でも有数です。電子情報材料、医薬・医療機器など今後も需要が見込める分野の製品も取り扱っています。
業績好調予定
2022年3月期は大きく利益が回復し配当も回復、2023年3月期も好調な見通しとしています。
急速に業績が回復していますが、2021年3月期を除いてもやや厳しめの業績であったのは注意する点です。