大手電気機器メーカーのオムロン(6645)、配当は安定した推移ですが高い配当性向です。株価指標と業績推移、株価チャートと配当状況を確認していきます。
- 優待廃止、配当は安定推移だが高い配当性向
- 株価は下落が強めで厳しい推移
株価情報と配当状況について
オムロンの株価情報と配当状況・株主優待制度を確認していきます。
株価の指標(2024年12月16日終値時点)
株価:4,987円
予想PER:89.28倍
PBR:1.29倍
予想EPS:55.86円
時価総額:1兆285億円
最新の株価参考:オムロン(株)【6645】:Yahoo!ファイナンス
株主優待について(廃止)
株主優待制度は「自社商品」を実施していましたが、2020年3月末で廃止となりました。
優待廃止の理由として「配当や自己株式取得などの株主還元全般が充実してきたこと」としています。目的達成としているため、優待が復活する可能性は現状では低そうです。
配当金の情報
2025年3月期の予定年間配当:104円
予想年間配当利回り:1.79%
配当金の推移について
下記は配当金の推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

増配当で推移しています。2025年3月期は据え置き予定としています。
配当性向は2024年3月期が253.3%。2025年3月期の予想が約190%です。
利益配分方針の確認
オムロンの配当方針は「株主資本配当率(DOE)3%程度を目安、安定的、継続的な株主還元に努める」としています。
参考:配当金について|オムロン
業績推移と株価推移について
オムロンの業績推移と株価推移を確認していきます。
業績の推移
下記は売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2022年3月期、2023年3月期は増収・増益となり好調でしたが、2024年3月期は大きく減益に。
2025年3月期は営業増益見通しとしていますが、まだまだ弱いです。
株価のチャート
下記は5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に一時下落しましたが、その後は大きく上昇して1万円を超えました。2022年は割高感・警戒感から大きく下落。
2023年に入ると上昇しましたが、2023年6月中旬以降は下落が強い推移です。
事業内容と財務状況について
オムロンの事業内容と財務状況を確認していきます。
オムロン(6645)の概要
オムロン株式会社(英: OMRON Corporation)は日本の大手電気機器メーカー。
制御機器・FAシステム事業、電子部品事業、車載電装部品事業、社会システム事業、健康医療機器・サービス事業の主要5事業を、一部分社化を含め、カンパニー制で展開している。
世界初の無接点近接スイッチを開発するなど産業用オートメーション機器に強みを持つが、一般消費者には健康医療機器で知られる。家庭用電子血圧計は世界トップシェアを誇る。
オムロン – Wikipediaより一部抜粋
一般的にはヘルスケアで知られていますが稼ぎ頭は制御機器です。そのため、半導体市場の動きが業績に大きく影響します。
売上比率は日本が約40%、中華圏が約25%、それに続いて欧米、東南アジアです。
3か月決算の実績
下記は2025年3月期の各決算期における連結営業利益の推移と前期との比較です。

2025年3月期の連結営業利益は520億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はキャッシュ・フローの推移です。

2022年3月期の投資CFが大きいです。
配当・優待について
配当は比較的順調な推移ですが、利回りは高くはないです。DOE目安としているため、安定配当に期待が持てますが、配当性向がかなり高いです。
株価は下落が強めの推移をしています。