国内最大手の携帯電話販売代理店のティーガイア(3738)。子会社のクオカードを株主優待で実施しており、配当・優待の合計利回りは高いです。果たして今後のティーガイアの株価と配当はどうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 配当・優待の合計利回りは高め
- 減収・減益推移で株価もやや厳しめ
- 伸びしろはあるが、不透明感もある
ティーガイアの事業内容と株価情報
はじめにティーガイアの事業内容と株価情報を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:1,865円
予定年間配当:75円
年間配当利回り:4.02%
予想PER:8.3倍
PBR:1.73倍
2021年3月5日終値時点のデータ
PERは割安感があります。年間の配当利回りは高いです。
ティーガイア(3738)とは
株式会社ティーガイア(英: T-Gaia Corporation)は、東京都渋谷区に本社を置く住友商事グループの国内最大手携帯電話販売代理店。
2016年(平成28年)4月 – 自己株式の買付けに伴い、三菱商事との資本関係がなくなり、住友商事が親会社、光通信がその他の関係会社となる
ティーガイア – Wikipediaより抜粋
2008年に株式会社テレパークと株式会社MSコミュニケーションズの対等合併により誕生した企業です。事業として「モバイル事業」、「ソリューション事業」、「決済サービス事業 他」を展開しています。子会社にはクオカードがあります。
ティーガイアの業績推移と株価チャート
次にティーガイアの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高・経常利益の推移

売上は減収推移、利益もやや厳しい推移です。主力のモバイル事業が落ち込んでいる影響が出ています。
株価チャートの推移
下記はティーガイア5年分の週足株価チャートの推移です。

株価は2018年に3,000円を超えていましたが、その後下落。一時は利益回復の影響もあり上昇しましたが、その後厳しい推移です。ここからの上値メドは2,300円、下落メドは1,400円辺りと見えます。
ティーガイアの配当推移と株主優待制度
次にティーガイアの配当金の推移と株主優待制度を確認していきます。
ティーガイア配当金推移
下記はティーガイアの配当金の推移です。年2回、中間配当(9月)と期末配当(3月)を実施しています。

2016年3月期:43円
2017年3月期:43円
2018年3月期:55円
2019年3月期:75円
2020年3月期:75円
2021年3月期:75円(予)
以前は増配していましたが、ここ数年は年間75円で推移。
株主還元方針は「配当性向30%以上を目処として利益還元を実施」です。配当性向は2020年3月期が33.1%、2021年3月期の予想は約33%です。現状では方針変更・利益大幅増が無い限り増配する可能性は低いです。
株主優待制度について
ティーガイアの株主優待はQUOカードです。権利付きは9月末と3月末の年2回です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 300株未満 (9月末) | 1,000円分(1年未満) 2,000円分(1年以上) |
100株以上 300株未満 (3月末) | 1,000円分(1年未満) 1,000円分(1年以上) |
300株以上 (9月末) | 2,000円分(1年未満) 3,000円分(1年以上) |
300株以上 (9月末) | 1,000円分(1年未満) 2,000円分(1年以上) |
100株保有で年間2,000円分のため、優待利回りは約1%です。株主優待でQUOカードを実施する企業は多いですが、その反面、優待が無くなるケースも多いです。しかし、ティーガイアの場合はQUOカードが子会社であるうちは、無くなりにくいと言えます。
ティーガイアの決算内容と今後について
最後にティーガイアの決算内容と今後について考えてみます。
決算内容を確認
2021年2月3日の決算にて2021年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は136億円と発表。前年同期比1.4%減、通期計画の186億円に対する進捗率は73.2%となりました。
今後について
短期的には主力のモバイル事業が外出自粛要請などの影響もあり厳しい状況ですが、2022年3月期には上向く見通しです。携帯電話を取り巻く環境は法規制などの影響により大きく変化しており、今後の見えにくさは大きいです。
子会社のクオカードは電子マネーの普及で厳しくなると見られていましたが、まだまだ需要があります。2019年3月には「QUOカードPay」の発行開始、QR・バーコード決算に参入しています。取扱店も拡大しており伸びしろはまだあります。