眼科用医薬品で国内最大手の参天製薬(4536)。
今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 株価は下落を抜けてやや上昇
- 大きく業績回復を見込む
- 国内は厳しさも海外は比較的好調
参天製薬の株価情報と業績推移
参天製薬の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:1,329.5円
予想PER:22.13倍
PBR:1.63倍
予想EPS:60.09円
時価総額:4,997億円
2023年8月24日終値時点のデータ
最新の株価参考:参天製薬(株)【4536】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感は無いです。
業績の推移
下記は参天製薬の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は増益見通しでしたが、減損損失計上により大きく減益で着地。
2022年3月期は大きく回復しましたが、2023年3月期は下方修正を行い赤字となりました。
2024年3月期は大きく黒字回復見通しとしています。
参考:業績推移|参天製薬
株価のチャート
下記は参天製薬5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年11月から減損損失・中国展開の先行き不安などで下落。
2022年に入ると証券会社の格下げや業績警戒感などから更に下落しました。
2023年以降は底値から抜けて、やや上昇しています。
参天製薬の配当情報と株主優待
参天製薬の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:32円
予想年間配当利回り:2.41%
配当金の推移について
下記は参天製薬の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:26円
2020年3月期:27円
2021年3月期:28円
2022年3月期:32円
2023年3月期:32円
2024年3月期:32円(予)
配当金は年間32円で据え置き推移しています。
2023年3月期は最終赤字、2024年3月期の予想配当性向が約53%です。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
また、配当金による利益還元を基本方針としています。
参天製薬の事業内容と今後について
参天製薬の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
参天製薬(4536)の概要
参天製薬株式会社(さんてんせいやく、Santen Pharmaceutical Co., Ltd.)は日本の製薬会社である。主に眼科向け・大衆向けの目薬、眼科薬、点眼薬などを製造・販売している。
日本において医療用目薬ではシェア1位。一般用目薬ではロート製薬に次いで2位のシェアを持つ。
2015年に抗リウマチ薬事業を他社へ事業譲渡したことで、眼科領域に特化した製薬会社
参天製薬 – Wikipediaより抜粋
緑内障、網膜疾患、角膜疾患などの医療用眼科薬で国内トップシェアです。
売上収益の大半が「医療用医薬品」です。
3カ月決算の実績
下記は参天製薬の連結コア当期利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結コア当期利益は345億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は参天製薬のキャッシュ・フロー推移です。

営業CFは比較的安定した推移です。
参天製薬の今後について
眼科用医薬品で国内シェア1位、海外にも事業を展開し眼科領域に特化した企業です。
「特定分野で強い力を持っている」、「一部の商品に売上収益を依存している」というのは、普段の業績が安定しやすいという反面、不測の事態が起きた時に影響が大きくなる可能性もあります。
需要について
アイケア分野はこの先の高齢化社会でも多くの需要が見込めます。国内ではシェア1位、海外も中国以外は好調で伸びしろがあります。
扱う製品のリスク
医薬品を扱っているため、医療制度や薬価などの改定があった場合に業績に悪影響する可能性があります。
また、研究・開発や設備投資などのコスト・海外での規制などもリスク要因として考えられます。