日本航空(JAL)(9201)の株価と配当が今後どうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 連続赤字だが黒字回復を見込む
- 配当は連続無配転落
- 不透明感はまだ強く、株価は安値圏で推移
JALの株価情報と事業内容について
日本航空の株価情報と事業内容を見ていきます。
日本航空の株価指標
株価:2,192円
予想PER:21.28倍
PBR:1.17倍
予想EPS:103円
時価総額:9,582億円
2022年5月9日終値時点のデータです。
最新の株価参考:日本航空(株)【9201】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感はありません。
日本航空(9201)とは
日本航空株式会社(にほんこうくう、英語: Japan Airlines Co., Ltd.、略称: JAL(ジャル))は、日本の大手航空会社。日本で最も長い国内線と国際線の歴史を持つ。
2010年1月に会社更生法の適用を申請、更生手続の過程で持株会社「株式会社日本航空」や金融事業会社「ジャルキャピタル」などを吸収合併した。2012年9月東京証券取引所に再上場。
日本航空 – Wikipediaより抜粋
2010年に会社更生法を適用し経営破綻して上場廃止。その後、公的資金の投入・整理解雇(リストラ)・第3者割当増資で2011年に民間企業に復帰し、2012年に再上場しています。
複数事業を展開していますが、主力の航空運送事業が売上の多くを占めています。
JALの業績推移と株価推移について
日本航空の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・最終利益の推移

2018年3月期:1,354億円
2019年3月期:1,508億円
2020年3月期:534億円
2021年3月期:-2,866億円
2022年3月期:-1,775億円
2023年3月期:450億円(予)
2021年3月期は大きく赤字、2022年3月期も連続赤字と厳しいです。
2023年3月期は最終黒字回復予定ですが、まだまだ厳しい見通しとしています。
株価の推移
下記はJAL5年分の週足株価チャートです。

株価はレンジで推移していましたが、2020年3月に需要減少・警戒感の影響で大きく下落。
2021年以降はやや上昇しましたが、業績への影響が大きく不透明感も強いため、過去の株価と比較すると安値圏でレンジ推移しています。
JALの配当情報と株主優待について
日本航空の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移
下記は日本航空の配当金推移です。

2018年3月期:110円
2019年3月期:110円
2020年3月期:55円
2021年3月期:0円
2022年3月期:0円
2023年3月期:未定
2020年3月期は期末配当を見送り、2021年3月期は無配、2022年3月期も無配継続で厳しいです。
配当方針の確認
日本航空の配当方針は「配当性向を概ね35%程度を目安としつつ、継続性・安定性および予測可能性を重視して決定」、「2022年度末までに復配を目指す」としています。
株主優待制度について
日本航空(JAL)の株主優待は「国内線50%割引優待券」と「ツアー割引優待券」です。
保有株式数により優待券の枚数が細かく設定されているため、下記は一部だけ抜粋です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株〜199株 | 優待券 1枚(3月) ツアー割引券 各2枚(3月) |
200株〜299株 | 優待券 1枚(3月) 優待券 1枚(9月) ツアー割引券 各2枚(3月,9月) |
300株〜399株 | 優待券 2枚(3月) 優待券 1枚(9月) ツアー割引券 各2枚(3月,9月) |
保有株式数が増えると割引券の枚数が増え、10万株保有していると優待券は203枚になります。
3年以上の長期保有でさらに優待券がプラスされます。
JALの決算内容と今後について
日本航空の決算内容確認と今後について考えてみます。
決算内容について
2022年5月6日に決算発表。
2022年3月期の連結最終損益は1,775億円の赤字と発表。
2023年3月期の同利益は450億円見通し、年間配当は未定としています。
今後について
日本航空は2010年に会社更生法の適用を申請して一度、経営破たんしました。しかし、経営陣を一新し破たんから3年かからず再上場しました。
大きく需要が減少・リスク
国内線・国際線ともに回復していますが、まだまだ厳しい状況です。
東京オリンピックに備えて先行投資を進め需要増を見込んで投資を行っていたのも痛手です。また、航空会社には長年、燃料価格の値上がりリスクもあります。
回復時期の見えにくさ
2021年3月期は大きく赤字、2022年3月期も連続赤字、2023年3月期は黒字回復を見込みますが、まだ不透明感があります。
今後、政策などにより需要が急回復となれば株価上昇のきっかけとなる可能性も秘めていますが、不透明感が強いため株価が安値で推移しているとも言えます。