ファッション衣料や雑貨店「3コインズ(3COINS)」を展開するパルグループホールディングス(2726)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 目立った割安感・割高感なし
- 株価は急上昇・急落するタイミングあり
- 最高益更新予定で好調な業績見通し
パルHDの株価情報と業績推移
パルグループホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,615円
予想PER:13.28倍
PBR:2.16倍
予想EPS:196.92円
時価総額:1,210億円
2023年1月13日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)パルグループホールディングス【2726】:Yahoo!ファイナンス
PBRにやや割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はパルグループホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年2月期の経常利益は過去最高の91.6億円となり好調でしたが、2021年2月期は取り巻く環境の悪化もあり大きく減益。
2022年2月期は回復、2023年2月期は大きく増収・増益見通しとしています。
株価の推移
下記はパルグループ5年分の週足株価チャートです。

株価は急落・急上昇する場面があります。
2021年1月の決算発表時に業績急回復で大きく上昇、2022年7月には業績見通し上方修正で大きく上昇。材料出尽くし感から下落する場面もありますが、好調な業績見通しで短期で更に上昇しています。
パルHDの配当情報と株主優待
パルグループホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:75円
予想年間配当利回り:2.87%
配当金の推移
下記はパルグループの配当金推移です。期末(2月末)の一括配当を実施しています。

2021年2月期に大きく減配も、2022年2月期に回復。2023年2月期は増配予定としています。
配当性向は2022年2月期が54.9%、2023年2月期の予想が約38%です。
利益還元方針の確認
利益還元の基本方針は「安定配当を継続する」としています。
株主優待制度について
パルグループの株主優待は「共通割引券(株主優待券)」です。優待権利月は2月です。
保有株式数 | 株主優待券 |
---|---|
100株以上 | 2枚 |
200株以上 | 4枚 |
500株以上 | 6枚 |
1,000株以上 | 10枚 |
優待券は、自社店舗または通販サイトでの15%割引、または宿泊施設での宿泊プランの50%割引として利用できます。株式分割後に株主優待を変更していないため、実質拡充しています。
パルHDの事業・決算内容と今後について
パルグループホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
パルグループホールディングス(2726)とは
株式会社パルグループホールディングス(PAL GROUP Holdings CO.,LTD.)は、衣料品販売および雑貨販売を手掛ける持株会社である。
グループ中核企業の株式会社パルを中心に、オリジナルブランドの衣料品の企画・販売を手掛けるほか、300円均一の雑貨店「3COINS」などを展開する。
パルグループホールディングス – Wikipediaより抜粋
パルグループホールディングスは傘下に「株式会社パル」、「株式会社ナイスクラップ」などがあります。主にヤングレディス衣料を展開、雑貨店の「3コインズ」も展開しています。
近年はEC(ネットショップ)を軸に成長しています。
決算内容を時系列に確認
2022年2月期の連結経常利益は76.6億円と発表。2023年2月期の同利益は83億円見通し、年間配当は50円予定としています。(2022年4月12日の決算発表にて)
2023年2月期1Q決算
2023年2月期1Q(3-5月)の連結経常利益は45.6億円と発表。また、通期の同利益を83億円予想から110億円予想に上方修正しています。(2022年7月12日の決算発表にて)
2023年2月期2Q決算
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結経常利益は77.1億円と発表、前年同期比176%増となりました。(2022年10月12日の決算発表にて)
2023年2月期3Q決算
2023年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は125億円と発表。また、通期の同利益を110億円予想から139億円予想に上方修正、年間配当を50円予定から75円予定に増額修正しています。(2023年1月11日の決算発表にて)
今後について
近年はEC通販に資源を投入し、不採算店舗の退店を進めていました。
2021年2月期は厳しくなりましたが、EC通販(自社サイト)が好調で2022年2月期はしっかりと回復。2023年2月期は想定以上に好調に推移しています。
伸びしろと不透明感について
2020年は上場来初の赤字警戒感から株価が下落していましたが、赤字回避観測で株価上昇。3コインズを軸とした生活雑貨が巣ごもり需要もあり好調ですが、各企業も力を入れており競争が激化する可能性も想定されます。
また、円安進行や原材料価格などコスト面で見えにくい部分もあります。