粗鋼生産量で国内首位の日本製鉄(5401)。
今後の株価と配当はどうなるのか。株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 業績は大きく回復も減益予想
- 株価は上昇推移・高配当利回り
- 高い技術力で大きなシェア
日本製鉄の株価情報と業績推移
日本製鉄の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:3,505円
予想PER:8.07倍
PBR:0.74倍
予想EPS:434.39円
時価総額:3兆3,309億円
2023年9月29日終値時点のデータ
最新の株価参考:日本製鉄(株)【5401】:Yahoo!ファイナンス
割安ですが、同業他社にも同水準の銘柄がいくつかあります。
業績の推移
下記は日本製鉄の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期は世界経済減速の影響による需要低下、事業用資産の減損損失計上などの影響で大きく赤字に、2021年3月期も厳しくなりました。
2022年3月期は大きく回復し、2023年3月期も増益に。
2024年3月期は最終減益見通しとしています。
株価のチャート
下記は日本製鉄5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から下落、2020年3月には1,000円を下回り厳しかったですが、2020年10月から上昇。
2021年5月以降は2,000円周辺でレンジ推移していましたが、2023年に入るとレンジを抜けて上昇しています。
日本製鉄の配当情報と株主優待
日本製鉄の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:150円
予想年間配当利回り:4.28%
高い配当利回りです。
配当金の推移について
下記は日本製鉄の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2019年3月期:80円
2020年3月期:10円
2021年3月期:10円
2022年3月期:160円
2023年3月期:180円
2024年3月期:150円(予)
2022年3月期は大きく増配、2023年3月期も増配しましたが2024年3月期は減配予定としています。
連結配当性向30%程度を目標としており、これまでの配当を見ても利益次第で大きく配当が変化する可能性が高いです。
参考:株主還元・配当|日本製鉄
株主優待について
株主優待制度は「カレンダー」、「鹿島アントラーズ観戦招待(抽選)」、「演奏会招待(抽選)」などです。
対象が1,000株以上、5,000株以上と条件が厳しく、実施を見合わせているのもあります。
参考:株主優待|日本製鉄
日本製鉄の事業内容と今後について
日本製鉄の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
日本製鉄(5401)の概要
日本製鉄株式会社(にっぽんせいてつ、英:NIPPON STEEL CORPORATION)は、日本最大手の鉄鋼メーカー(高炉メーカー)である。
製鉄事業、エンジニアリング事業、化学事業、システムソリューション事業など4つの事業を有する。粗鋼生産量において日本国内最大手
日本製鉄 – Wikipediaより抜粋
粗鋼生産量で国内首位、世界3位です。
高級鋼板に強みを持っています。2012年に新日本製鐵と住友金属工業が合併して新日鐵住金が発足。2019年4月1日に新日鐵住金から日本製鉄に商号を変更しています。
3カ月決算の実績
下記は日本製鉄の連結最終利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結最終利益は4,000億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は日本製鉄のキャッシュ・フロー推移です。

日本製鉄の今後について
鉄鋼需要が製造業を中心に回復、コスト改善効果もあり、2022年3月期の連結業績予想は大きく上方修正、最高益を更新し、配当も大きく増配しました。
リスク要因
鉄鉱石、原料炭などの原材料価格が上昇すると業績に悪影響が考えられます。また、高い技術力を持っているため、様々な研究・設備に投資が欠かせません。
他にも、半導体不足や中国の動向などもリスク要因として考えられます。2024年3月期は減益見通しで減配当予定としています。