日産(7201)の株価は下落から復活する?「事件は売り」の格言は正解?

カルロスゴーン氏の事件以降、2019年5月には減配当発表、業績悪化予想などの影響により株価下落が止まらない日産自動車(7201)ですが、NISAではまだまだ人気銘柄の一つです。

その理由の一つが減配当を発表したとはいえ高配当利回りな事だと考えられます。そんな今後の日産の株価や配当がどうなるのかを業績推移や各指標、最近の出来事から考えてみました。

  • 日産自動車について、業績推移と株価チャートの確認
  • 株価の各指標と配当利回り、株主優待を確認
  • 最近の業績と今後の見込みについて

日産自動車について業績推移と株価チャート

初めに日産自動車についてと業績推移・株価チャートを確認します。

日産自動車(7201)とは

説明するまでもないと思いますが、日本の大手自動車メーカーです。フランスの自動車メーカーであるルノーが日産株の44%を保有しアライアンス関係です。

2018年11月19日に当時、代表取締役会長だったカルロスゴーン氏が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕されました。

事件は売りの格言

株式相場の格言に「事故は買い、事件は売り」というのがあります。

突発的な事故の場合、一時的に業績が悪化し、短期的には投げ売りがでますが、会社の経営自体に問題がなければ再び浮上して、株価が適正に戻る。という事から「事故で投げ売りされて安くなった株は買い」と言われてます。

反対に事件の場合、根本的な問題が会社にあるため、全てを解消できるか不透明かつ解消するまでに時間がかかるため「株価の下落は一時的ではなく復活するまで時間がかかる可能性が高いので株は売り」と言われています。新たな問題が出てくることも過去に何度もあります。

カルロスゴーン氏の金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)事件ですが会社に根本的な問題があり、結果的に「事件は売り」として株を売却した人が正解でした。

逮捕前には1,000円台だった株価は逮捕の影響で900円台まで落ちて推移していましたが、業績悪化により現在は700円以下まで下落しています。

売上高と最終利益の推移

日産自動車の過去5期分+今期の予想売上高・最終利益の推移です。

2019年期は利益が大きく落ち込み、2020年期も主に欧米での落ち込みにより販売台数が伸び悩む見通しとしています。

株価チャートを確認

日産自動車、約3年分の株価チャートの週足です。

株価は下落トレンドです。何度か止まりそうなポイントはありましたが、流れが変わることなく推移しています。600円台で買えるのはお買い得にみえますが、短期的にはそれ以上下がる可能性もまだまだあります。

下落している株の底値を拾うのはとても難しいです。

株価の各指標と配当、株主優待を確認

次に日産自動車の各指標と配当利回りについて確認します。

株価の各指標と配当利回り

日産自動車の現在の株価は689.3円、予想PERは15.9倍、PBRは0.53倍です。年間配当は40円の予定なので年間配当利回りは約5.8%です。PBRはかなり割安水準です。

※株価は2019年10月18日終値

過去の配当推移を確認

日産自動車の過去の配当推移です。

2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期(予)
33円42円48円53円57円40円

増配傾向にあった配当ですが、業績悪化により2020年3月期は減配を行いました。2020年3月期の配当性向ですが予想最終利益から考える88.4%とかなり厳しい数値となっています。

今後、計画未達成や見通しが厳しくなるとさらに配当を減額する可能性はあります。

参考:配当情報|日産自動車公式サイト

株主優待について

日産は株主優待を実施していますが、「株主が日産車新車を購入する」or「株主が紹介した人が日産車新車を購入」した場合にもらうことができるハードルの高いものです。

内容も株主に5,000円、紹介されて車を購入した人に5,000円相当のカタログギフトというものです。優待というよりは紹介みたいな感じですね。公式サイトでも紹介特典制度としています。

参考:株主様紹介特典制度について|日産自動車公式サイト

最近の業績と今後について

最後に直近の業績と今後について考えてみます。

最近の業績を確認

2019年7月25日の決算にて2020年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は353億円、最終利益は63億円と発表しました。前年同期比で経常利益は77.8%減、最終利益は94.5%減とかなり厳しい出足となっています。

これからの動向

今後の日産ですが、2019年7月25日の決算時に5年をめどに1万2,500人の人員削減と海外工場の閉鎖を発表しました。人員削減はコスト削減になりますが、せっかく育てた人材を外に流出してしまうというリスクもあります。当然わかっていることなので、それだけ切羽詰まっているとも考えられます。

この先さらに業績が伸び悩み、減配もしくは無配となった場合はさらに株価が大きく下落する可能性が高いです。しかし、立て直すことができれば、将来「こんなに安く買えるチャンス」があったのかとなります。

この先、国内の自動車産業は日産に限らず、消費税増税、円高の影響、日米関税問題など不透明感は強いです。自動運転も海外に比べ日本のメーカーは遅れをとっています。

「日産なら大丈夫、これからも応援したい」という気持ちならば長期保有するのは良いかと思います。しかし「年間配当利回りが高いし、PBRも割安だから保有」と考えるのは危険です。

どの銘柄にも言えることですが、あくまでも指標は参考に、その会社が応援できるかどうかが株を長期保有する重要なポイントと考えています。

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