日本郵船の株価分析!大きく上昇も下落場面あり・高配当利回り【9101】

海運売上高国内トップの日本郵船(9101)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャートを分析してみました。需要増・業績好調で大きく株価が上昇も、下落する場面も出ています。

日本郵船の株価POINT
  • PERはかなり割安、年間配当利回りはかなり高い
  • 配当は業績連動、大きく増配・減配する可能性が高い
  • 株価大きく上昇も、下落場面あり
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日本郵船の株価情報と業績推移

日本郵船の株価情報と業績推移を見ていきます。

株価指標

株価:3,395円
予想PER:1.72倍
PBR:0.72倍
予想EPS:1,969.42円
時価総額:1兆7,320億円

2023年3月10日終値時点のデータ。
最新の株価参考:日本郵船(株)【9101】:Yahoo!ファイナンス

PERは割安感が強いです。

業績の推移

下記は日本郵船の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

売上は減少し利益も厳しい推移でしたが、2021年3月期は上方修正して増益に。2022年3月期も大きく上方修正して過去最高益を大きく更新。

2023年3月期は需要ひっ迫が緩和される想定としていましたが、上方修正して好調な見通しです。

参考:業績ハイライト|日本郵船株式会社

株価の推移

下記は日本郵船5年分の週足株価チャートです。

株価は業績同様、長期で厳しい推移でした。しかし、2021年以降は業績大きく上方修正・配当増額修正もあり大きく上昇。

2021年9月末以降で見ると、配当権利落ち・利益確定売りなどで下落する場面も出ています。

株式分割について

大きく株価が上昇したこともあり、2022年9月30日を基準日に1株を3株に株式分割しています。

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日本郵船の配当情報と株主優待

日本郵船の配当情報と株主優待制度を見ていきます。

配当情報

2023年3月期の予定年間配当:510円
予想年間配当利回り:15.02%

年間配当利回りはかなり高いです。

配当金の推移

下記は日本郵船の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

日本郵船の年間配当金推移

2018年3月期:10円
2019年3月期:6.67円
2020年3月期:13.33円
2021年3月期:66.67円
2022年3月期:483.33円
2023年3月期:510円(予)

業績が大きく伸びたことで2022年3月期は大きく増配、2023年3月期も増配予定です。

配当性向は2022年3月期が24.3%、2023年3月期の予想が約26%です。

配当方針を確認

配当方針は「連結配当性向25%を目安とし、業績の見通し等を総合的に勘案し利益配分を決定 」としています。

参考:配当・株主優待|日本郵船株式会社

株主優待について

株主優待制度は「飛鳥クルーズ10%割引優待券」、優待権利月は3月です。

所有株式数優待内容
100株以上優待券 3枚
500株以上優待券 6枚
1,000株以上優待券 10枚

優待が株価へ与える影響はなさそうです。

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日本郵船の事業・決算内容と今後について

日本郵船の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。

日本郵船(9101)とは

日本郵船株式会社(にっぽんゆうせん、Nippon Yusen Kabushiki Kaisha)は、1885年9月29日に創立された大手海運会社である。三菱グループの中核企業であり、三菱重工とともに三菱グループの源流企業にあたる。

日本の3大海運会社の一つであり、戦後の株式特定銘柄12社の一つでもあった。

日本郵船 – Wikipediaより抜粋

事業内容は「一般貨物輸送事業」、「不定期専用船事業」、「その他事業」です。社名に「船」とあるように海運がメインですが空運、陸運など総合物流に事業を展開しています。

決算内容を時系列に確認

2022年3月期の連結経常利益は1兆31億円と発表。2023年3月期の同利益は7,600億円見通しとしています。(2022年5月9日の決算発表にて)

業績修正発表

2023年3月期の連結経常利益を7,600億円予想から1兆400億円予想に上方修正しています。(2022年7月21日の業績修正発表にて)

2023年3月期1Q決算

2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は3,777億円と発表、前年同期比145.9%増となりました。(2022年8月3日の決算発表にて)

2023年3月期2Q決算

2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は7,653億円と発表。また、通期の同利益を1兆400億円予想から1兆1,100億円予想に上方修正しています。(2022年11月4日の決算発表にて)

2023年3月期3Q決算

2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は1兆59億円と発表。また、通期の同利益を1兆1,100億円予想から1兆800億円予想に下方修正しています。(2023年2月3日の決算発表にて)

今後について

2022年3月期はこれまで特に厳しかったコンテナ船部門が医療関連・巣ごもり需要もあり、急回復したことで業績が大幅に改善、かなり好調な業績となりました。2023年3月期も好調な見通しとしています。

株式分割・配当について

株価が急上昇した影響もあり、2022年9月30日に1株を3株に株式分割。1万円を越えた株価ですが、分割したことで買いやすくなりました。

また、かなり高い配当利回りですが、業績連動のため良くも悪くも大きく変動する可能性が高いです。そのため、配当権利落ちで株価が大きく動く場面も目立ちます

リスク要因について

需要がやや落ち着くとの見方や、利益確定売りなどから株価が下落する場面も出ています。ここから更に株価を伸ばすには期待値以上の上方修正や配当増額修正が入らないと難しいとも言えます。

また、これまで船運だけでなく空運や物流事業も良好とは言えなかった点、自己資本比率がやや低い点や燃料費上昇などの不安材料もあります。

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