事業再構築を行い「脱総合化学」、「個性派化学」を目指すレゾナック・ホールディングス(旧・昭和電工)(4004)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・配当推移・株価チャートを分析してみました。
- 目立った割高感・割安感なし
- 株価は下落後レンジで推移
- 厳しい業績だが回復期待も
レゾナックの株価情報と業績推移
レゾナックの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,296円
予想PER:—
PBR:0.76倍
予想EPS:—
時価総額:4,245億円
2023年2月17日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)レゾナック・ホールディングス【4004】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割安水準ですが、同業種と比較すると割安感は無いです。
業績の推移
下記はレゾナックの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年12月期は経常損益が439億円の赤字、最終損益は763億円の赤字となりました。2021年12月期は営業利益・経常利益が黒字回復も、2022年12月期は減収・減益となっています。
株価の推移
下記はレゾナック5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年10月以降、業績が落ち込んだことで大きく下落して一時は2,000円以下に。
2021年に入ると業績回復の兆しで株価が上昇していましたが、2021年8月に新株発行実施、警戒感などから再度下落し、その後はレンジ推移しています。
レゾナックの配当情報と株主優待
レゾナックの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年12月期の予定年間配当:未定
予想年間配当利回り:—
配当金の推移
下記はレゾナックの配当金推移です。

2018年12月期:120円
2019年12月期:130円
2020年12月期:65円
2021年12月期:65円
2022年12月期:65円
2023年12月期:未定
2020年12月期に減配し、据え置きが続いています。2023年12月期の年間配当は未定、配当性向は2022年12月期が38.2%です。
配当方針
配当方針は「収益状況及び今後の事業展開に備えるための内部留保を勘案し決定することを基本」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
レゾナックの事業・決算内容と今後について
レゾナックの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
レゾナック・ホールディングス(4004)とは
株式会社レゾナック・ホールディングス(英: Resonac Holdings Corporation)は、日本の大手化学工業会社。旧商号は昭和電工株式会社(しょうわでんこう、英: Showa Denko K.K.)。2023年1月1日をもって持株会社に移行し、商号を株式会社レゾナック・ホールディングスに変更した。
電子・情報材料など高収益の事業に注力する事業再構築を行い「脱総合化」を図り「個性派化学」を目指している。
レゾナック・ホールディングス – Wikipediaより抜粋
主な事業は「石油化学」、「化学品」、「無機」、「アルミニウム」、「エレクトロニクス」です。国内で初めてアルミニウムの商業生産開始、リチウムイオン電池用のカーボンナノファイバーで世界初の商品化に成功するなど高い技術力を持っています。
決算内容を確認
2022年12月期の連結経常利益は593億円と発表。2023年12月期の業績見通しは非開示、年間配当は未定としています。(2023年2月14日の決算発表にて)
今後について
2021年12月期の最終損益は事業構造改善費などの特別損失により赤字となりましたが、営業利益は需要が回復して持ち直し。しかし、2022年12月期は原材料価格・エネルギーコストの上昇で厳しくなりました。
不安材料と伸びしろ
2023年1月1日に「昭和電工」と「昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)」が統合、持株会社の「株式会社レゾナック・ホールディングス」、事業会社の「株式会社レゾナック」が誕生。
技術力は高く、多くの製品でシェアを持っているため、特に半導体分野で需要が増えれば業績は回復する可能性が高いです。しかし、成長事業への積極的な設備投資、事業再構築は期待感がありますが不透明感もあります。