セラミックコンデンサで世界的メーカーの村田製作所(6981)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- やや割高感あり
- 配当は連続増配中、適正配当性向水準
- 株価は下落がやや強めの推移
村田製作所の株価情報と業績推移
村田製作所の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:7,762円
予想PER:16.58倍
PBR:2.03倍
予想EPS:468.07円
時価総額:5兆2,457億円
2022年11月11日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)村田製作所【6981】:Yahoo!ファイナンス
業種を考えると、PBRにやや割高感があります。
売上高・利益の推移
下記は村田製作所の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は減益予想から上方修正を行い過去最高売上・利益を更新。2022年3月期は更に売上・利益が伸びています。
2023年3月期は減益見通しとしています。
株価の推移
下記は村田製作所5年分の週足株価チャートです。

業績上振れ期待から株価が大きく上昇し、2021年には1万円を超えました。しかし、その後は材料出尽くし感・受注減少傾向などから下落が強めの動きをしています。
これまで株価が上昇したタイミング、下落したタイミングを見ると景気予測や海外情勢に対し敏感に反応しています。
村田製作所の配当情報と株主優待
村田製作所の配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:150円
予想年間配当利回り:1.93%
配当推移について
下記は村田製作所の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:86.67円
2019年3月期:93.33円
2020年3月期:97円
2021年3月期:115円
2022年3月期:130円
2023年3月期:150円(予)
配当は毎年増配しています。
配当性向は2022年3月期が26.5%、2023年3月期の予想が約32%です。
株主還元策の基本方針の確認
株主還元の方針は「中期的に配当性向30%程度を目安にDOE4%以上を実現」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
村田製作所の事業・決算内容と今後について
村田製作所の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
村田製作所(6981)とは
株式会社村田製作所(むらたせいさくしょ、英: Murata Manufacturing Co., Ltd.)は、電子部品メーカー。電子部品を主力とする企業では世界トップクラスに位置している。
主力商品はセラミックスコンデンサーで、世界随一のシェアを占める。その他、セラミックフィルタ、高周波部品、センサー部品も強い。いずれも世界的に圧倒的なシェアを持つ。
村田製作所 – Wikipediaより抜粋
「コンデンサ」や「通信モジュール」が収益の柱です。海外の売上比率が高く、シェアは世界トップです。
海外売上比率が高いため、諸外国の動向と為替の影響を大きく受けます。想定レートからドル円が1円異なると営業利益で年間約60億円影響します。
決算内容を時系列に確認
2022年4月28日に決算発表。
2022年3月期の連結税引前純利益は4,327億円と発表。2023年3月期の同利益は4,420億円見込み、年間配当を150円予定としています。
2023年3月期1Q決算
2022年7月28日に決算発表。
2023年3月期1Q(4-6月)の連結税引前純利益は1,012億円と発表、前年同期比2.4%減となりました。
2023年3月期2Q決算
2022年10月31日に決算発表。
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結税引前利益は2,131億円と発表。また、通期の同利益を4,420億円予想から3,990億円予想に下方修正しています。
今後について
技術力は世界でもトップクラス、業績も好調に推移しています。
M&Aにも積極的で、2022年3月にXBAR技術を有するResonant社を買収。2021年にもEtaWireless社を買収しており、どちらも5G/6G向けの重要な技術と考えられています。
株価の動きについて
為替動向、需要状況や原材料価格などさまざまな事が業績に影響します。
株価は外的要因(環境や為替相場)で動くことも多く、下落したときに中長期間保有するのを前提で購入するのが有効と言われることがある銘柄の一つです。
業績と株価の関係
決算後の動きを見てもわかるように「業績が良ければ株価が上がるものではない」です。当然、業績が良いのはプラス材料ですが、どこまで株価に反映されているのかを見極めるのが重要です。