株価の下落が止まらないマツダ(7261)ですが、安くなったことで配当利回りが上がり、かなり割安になっています。
為替がやや円安に動いていることがプラスに作用しそうなマツダの株価指標・業績推移・株価チャートを分析してみました。
- 株価は下落したことで割安で比較的高配当に
- 配当は増配する可能性は低く、減配する可能性も
- 業績は下方修正を行い減益見通しと厳しい
株価指標と事業内容について
はじめにマツダの株価と事業内容をみていきます
株価指標について
現在の株価:970円
予定年間配当:35円
年間配当利回り:約3.6%
予想PER:14.2倍、PBR:0.51倍
割安で、比較的高配当な状態です。
※株価は2019年11月29日終値
マツダ(7261)とは
マツダとは自動車及び同部品の製造・販売を事業としている自動車メーカーでる。同社株式は東京証券取引所におけるTOPIX Large70の構成銘柄に選定されている。
2015年5月にはトヨタ自動車と中長期的な提携関係を結ぶことを発表し、2017年8月には業務資本提携を結ぶことで合意。相互に500億円分ずつ株式を取得し、トヨタがマツダの第2位の大株主となった。THS-Ⅱの供給や、EV開発会社と北米工場の共同設立など、両社は急速に距離を縮めている。
wikipediaより抜粋
中堅の自動車メーカーで輸出比率が高いです。また、ロータリーエンジンに代表されるような独自技術に強みを持っています。
業績推移と株価チャート・配当推移について
続いて業績推移と株価チャートについて見ていきます。
売上高と経常利益の推移

利益の落ち込みが気になります。2020年3月期ですが、7%の増益予想40%の減益予想に大きく下方修正を行っています。
株価チャートについて
下記はマツダの5年分の週足株価チャートです。

株価は下落トレンドで推移しています。業績見通しも厳しく、上昇する材料がないのが現状です。900円付近は下値メドですが、今後の業績次第では500円近くまで下落する可能性もあるとみています。
配当推移について
2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期(予) |
---|---|---|---|---|---|
10円 | 30円 | 35円 | 35円 | 35円 | 35円 |
配当はここ数年、年間35円で推移しています。
2020年3月期ですが、業績下方修正を行い減益の見通しで配当性向は約50%となる予想です。赤字ではないですが、そろそろ減配してもおかしくない水準まで来ています。
参考:配当の状況|MAZDA
最近の業績と今後の見通しを確認
最後に最近の業績と今後について考えてみます。
最近の業績について
2019年11月1日の決算にて2020年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は340億円と発表、あわせて、通期の同利益を従来予想の1,250億円から700億円に下方修正しました。
下方修正を行った通期計画の700億円に対する進捗率は48.6%となっています。
今後について
下方修正を行った業績見通しですが、為替レートを1米ドル107円、1ユーロ119円と弱気で想定していることもあり、今後の為替次第では想定よりも業績が悪くならない可能性はあります。
しかし、減益となるのはほぼ確実でかなり苦しいのが現実です。国内の自動車メーカーはマツダに限らず、日産自動車、三菱自動車など大きく業績下方修正しているのが目立ちます。
中でもマツダは輸出比率が高く、為替レートの影響を大きく受けます。現在は若干円安に進行しているので、このまま円安に進めばプラス材料ですが、見えにくい部分は有ります。
株価は下落したことで割安感が出ており、配当利回りも良くなっていますが、このまま業績悪化が続くと当然、配当は維持できなくなります。長期的な目線で考えると、株価1,000円以下は安いですが、現在が底値とは言いにくいです。
一通り悪材料が出尽くした感はありますが、配当に修正が入るとさらに下落する可能性もあると考えられます。