化学品大手のクラレ(3405)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割安感あり・高めの配当利回り
- 株価は長期で下落推移
- 株主優待のお得度は現状では低め
クラレの株価情報と事業内容について
クラレの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:1,084円
予想PER:8.67倍
PBR:0.67倍
時価総額:3,847億円
2022年2月22日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)クラレ【3405】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割安です。
クラレ(3405)とは
株式会社クラレ(英: KURARAY CO.,LTD)は、高機能樹脂や繊維製品などを製造販売する日本の大手化学メーカーである。
「マジックテープ」(一般名:面ファスナー)はクラレの登録商標である。
海外での売上高の割合が年々高まっている。
クラレ – Wikipediaより抜粋
クラレは大手化学品メーカで、機能性樹脂など多数製品で高いシェアを持っています。
2018年5月に米工場で火災事故が発生、2019年7-9月期に140億円を特別損失として計上した後、新たに340億円を特別損失として計上しています。
クラレの業績推移と株価推移について
クラレの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益の推移

減益推移でやや厳しい動きでしたが、2021年12月期は増収・増益で回復。
2022年12月期の経常利益はほぼ横ばい見通しとしています。
株価の推移
下記はクラレ5年分の週足株価チャートです。

2018年に業績見通しが悪くなったことで株価の下落が始まり、2019年には業績下方修正に加えて買収に伴うのれん償却、プランティック事業や米国工場火災に係る損失を計上したことでさらに株価が下落しました。
2020年3月以降でみる1,000円あたりが下値でやや下げ渋っていますが、上昇する気配も無いです。
クラレの配当情報と株主優待について
クラレの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年12月期の予定年間配当:42円
予想年間配当利回り:3.87%
株価が下落した事もあり、高い配当利回りです。
配当金の推移
下記はクラレの配当金推移です。
配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2017年12月期:42円
2018年12月期:42円
2019年12月期:42円
2020年12月期:40円
2021年12月期:40円
2022年12月期:42円(予)
2022年12月期の配当は年間42円に戻る予定としています。
配当性向は2021年12月期が36.9%、2022年12月期の予想が約34%です。
利益配分方針の確認
配当方針は「総還元性向を35%以上、一株当たり配当金40円以上を目標」としています。
2019年12月期は特別損失額が大きく、最終損益が赤字でしたが配当は維持しています。
参考:株主還元|kuraray
株主優待制度について
クラレの株主優待は「オリジナルカタログギフト」です。
優待権利月は12月、1,000株以上保有で対象です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
1,000株以上 3年未満 | オリジナルカタログギフト (3,000円相当) |
1,000株以上 3年以上 | オリジナルカタログギフト (10,000円相当) |
1,000株保有で年間3,000円分なので優待利回りは約0.3%です。
1,000株保有は少しハードルが高いです。株主優待制度を導入して日が浅いので、将来拡充や変更があると、おいしい優待となる可能性はあります。
クラレの決算内容と今後について
クラレの決算内容確認と今後について考えてみます。
決算内容を確認
2022年2月9日に決算発表。
2021年12月期の連結経常利益は687億円と発表。
2022年12月期の同利益は690億円見通し、年間配当は42円予定としています。
今後について
2019年12月期の最終損益は特別損失の影響で赤字となりましたが、その後は回復し2022年12月期も悪くない見通しです。
プラス材料
割安感があり樹脂事業で世界トップシェア。
新素材で高い競争力と独自性を持っているので潜在的な能力は高いです。
また、2021年12月期の業績は想定以上に回復しています。
リスク要因
株価は長期で下落トレンド、業績が回復していますがまだ不透明感があります。
海外売上高比率が高いため、為替変動やさまざまな原材料価格が業績に影響します。