クラレの株価が特別損失計上で大きく下落、配当や株主優待はどうなる?【3405】

クラレ(3405)は2019年10月25日に、「2018年5月に米工場で発生した火災事故に関して、約100億円の和解金を支払うことで基本合意」と発表しました。

その後、140億円を特別損失としていましたが新たに340億円を特別損失として計上しました。損失計上額としてかなり大きいです。

果たしてクラレの株価・配当・株主優待はどうなるか、株価指標・業績推移・株価チャートを含め、さまざまな角度から考えてみます。

クラレの株価POINT
  • 配当利回りはやや高めだが、減配する可能性も
  • 株価は下落したとはいえ、ものすごく安いとも言いにくい
  • 株主優待の利回りは今のところ微妙

株価指標と事業内容について

はじめにクラレについて、株価指標と事業内容をみていきます

株価指標と配当利回り

現在の株価:1,323円

予想年間配当:42円

年間配当利回り:約3.17%

予想PER:181倍、PBR:0.85倍

業績を下方修正したことで予想PERはかなり割高になっています。配当利回りは株価が下落したことで高い利回りになっています。

※株価は2019年11月29日終値

クラレ(3405)とは

株式会社クラレ(英: KURARAY CO.,LTD)は、高機能樹脂や繊維製品などを製造販売する日本の大手化学メーカーである。東京証券取引所第一部上場。日経平均株価構成銘柄。

wikipediaより抜粋

2018年5月に米工場で火災事故が発生し、2019年7-9月期に140億円を特別損失を計上するとしています。 その後、新たに340億円を特別損失として計上しました。

参考:特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ

業績推移と株価チャートについて

続いて業績推移と株価チャートについて見ていきます。

売上高と経常利益の推移

2014年期は決算期を変更しています。売り上げはやや上昇傾向にありますが、利益は伸び悩んでいる印象です。2019年12月期は減収・減益の見通しです。

株価チャートを確認

下記はクラレの5年分の週足株価チャートです。

2018年1月、業績の見通しがやや軟調になったことで株価の下落が始まりました。しかし、その後は証券会社の投資判断引き上げ、割安感が若干出たことでレンジで推移。

そして、2019年2月、業績下方修正に加えて買収に伴うのれん償却、プランティック事業や米国工場火災に係る損失を計上したことで株価が下落しました。現在は若干持ち直し下げ渋っています。

配当と株主優待について

配当推移

下記はクラレの配当推移です。

2014年12月期2015年12月期2016年12月期2017年12月期2018年12月期2019年12月期(予)
27円40円41円42円42円42円

ここ数年の配当は中間(6月末)に20円、期末(12月末)に22円の1株当たり年間42円です。方針としては『総還元性向を35%以上、一株当たり配当金40円以上を目標』としています。

2019年12月期の予想配当性向は特別損失額が大きく500%を超える見通しです、無理をして配当をキープする、もしくは減額修正する可能性があるのではないかと考えられます。

参考:株主還元|クラレ公式サイト

株主優待制度について

クラレの株主優待は「オリジナルカタログギフト」です。1,000株以上保有、毎年12月末が権利日です。

保有株式数優待内容
1,000株以上、3年未満3,000 円相当 オリジナルカタログギフト
1,000株以上、3年以上10,000 円相当 オリジナルカタログギフト

また、毎年6月末の全株主の希望者を対象にカレンダーがいただけます。

優待利回りは1,000株保有(1,323,000円)で年間3,000円分なので約0.2%です。1,000株保有は少しハードルが高いですね、株主優待制度を導入して日が浅いので、将来の拡充に期待といったところでしょうか。

参考:株主優待制度の導入に関するお知らせ

最近の業績と今後について

最後に直近の業績と今後について考えてみます。

最近の業績を確認

2019年11月12日の決算にて2019年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は379億円と発表、あわせて、通期の同利益を従来予想の625億円から520億円に下方修正しました。

2019年12月期の経常利益の通期計画ですが、これまで750億円->650億円->625億円->520億円と下方修正を行い、厳しい状況です。

今後について

当初470億円を見込んでいた最終利益ですが、特別損失の影響で25億円の見通しとしています。

日産や日本郵政のように会社自体に問題があった事件の場合、基本的にしばらくは手を出さないほうが良いですが、今回のような事故の場合、過去を見るとそうでないケースもあります。もちろん、難しさはありますが。

株価は下落トレンドで特別損失を抜きにしても業績の不透明感は強いです。ものすごく株価が安いかと言われるとそうとも言えなく、配当は40円以上を目標としていますが、見えにくい部分はあります

しかし、樹脂事業で世界トップシェア。新素材で高い競争力と独自性を持っているのは強いです。個人的には直ぐに買うのはリスクがあると考えますが、長期的な目線で考えると安く拾えるチャンスでもあるとみているため、注目しています。

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