「業務スーパー」を展開する神戸物産(3038)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。株主優待制度も確認していきます。
- かなり割高、配当・優待利回りは低め
- 連続増配中で配当性向も適正、今後の増配期待値も高い
- 株価は長期上昇も短期では調整的に下落する場面も
神戸物産の株価情報と事業内容について
神戸物産の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:3,940円
予想PER:43.41倍
PBR:11.08倍
時価総額:1兆780億円
2022年3月18日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)神戸物産【3038】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともにかなり割高感があります。
神戸物産(3038)とは
株式会社神戸物産(こうべぶっさん、英: Kobe Bussan Co., Ltd.)は、主に業務用食品の販売を手がけるFC(フランチャイズチェーン)方式のチェーンストア。
小売店舗は「業務スーパー」の名で全国展開しており、当名称は同社の商標となっている。
独自のプライベートブランド(PB)商品に力を入れている。
神戸物産 – Wikipediaより抜粋
主力事業は「業務スーパー」です。
業務スーパーはここ数年、TVでも紹介される機会が多く「一般のお客様大歓迎」という宣伝を行い、店舗数は年々増えています。
プライベートブランド商品も多く、徹底したコスト削減を行っています。
神戸物産の業績推移と株価推移について
神戸物産の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

売上高・経常利益ともに右肩上がりで好調です。
2022年10月度の経常利益はほぼ横ばいの見通しとしています。
参考:財務情報|神戸物産
株価の推移
下記は神戸物産5年分の週足株価チャートです。

外出自粛要請などによる需要増加もあり株価は最高値を更新、業績以上に長期の株価は大きく上昇しています。
しかし、株価が上昇しすぎたこともあり、2021年9月以降では調整的に下落する動きも見せています。
神戸物産の配当情報と株主優待制度について
神戸物産の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年10月期の予定年間配当:21円
予想年間配当利回り:0.53%
配当金の推移
下記は神戸物産の配当金推移です。
年1回、期末配当(10月)のみ実施しています。

配当金は毎年増配しています。
配当性向は2021年10月期が22.1%、2022年10月期の予想は約23%です。
事業拡大・投資などを行いつつ、配当による利益還元も行っています。
株主優待制度について
神戸物産の株主優待は「JCBギフトカード」です。
優待権利月は10月です。
保有株式数 | 優待品内容 |
---|---|
100株以上 1,000株未満 | 1,000円分(3年未満) 3,000円分(3年以上) |
1,000株以上 2,000株未満 | 10,000円分(3年未満) 15,000円分(3年以上) |
2,000株以上 | 15,000円分(3年未満) 20,000円分(3年以上) |
「自社グループ商品詰合せ」と交換することもできます。
100株保有で1,000円相当なので優待利回りは約0.3%です。
参考:株主優待|神戸物産
神戸物産の決算内容と今後について
神戸物産の決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容の確認
2022年3月14日に決算発表。
2022年10月期1Q(11月-1月)の連結経常利益は76.2億円と発表。
前年同期比8.7%増、通期計画の292億円に対する進捗率は26.1%となりました。
今後について考察
主力の「業務スーパー」の売上は前年同期比で好調に推移し、新規出店もまだまだ進んでいます。プライベートブランド商品の比率が上昇し利益率も上昇しています。
消費税増税・景気減速による節約志向、外出自粛要請などもプラス影響となっています。
リスク要因
海外から多くの商品を仕入れているため、仕入価格の変動、為替変動などが業績に影響する可能性があります。
また、物流の拠点や配送センターが一部の場所に集中している点も、不測の事態が起きた時にリスクとなる可能性があります。
既に織り込み済み
長期で株価が大きく上昇しているのもあり、割高感が強いです。
既に業績好調が織り込まれているため、想定通りの好調さでは株価が下落する可能性が高く、株価が上昇するには想定以上が求められます。
参考:月次情報|神戸物産