「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(7630)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感強め、厳しめの業績推移
- 安定配当だが高い配当性向で推移
- 株価は下落がやや落ち着きも、厳しめの推移
壱番屋の株価情報と業績推移
壱番屋の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:4,610円
予想PER:67.18倍
PBR:4.91倍
予想EPS:68.62円
時価総額:1,472億円
2023年1月6日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)壱番屋【7630】:Yahoo!ファイナンス
外食優待銘柄にありがちな割高水準です。
売上高と利益の推移
下記は壱番屋の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年2月期は売上・利益ともに過去最高を更新し非常に好調でしたが、2021年2月期は環境の悪化により大きく減収・減益に。
2023年2月期は大きく回復予定としていましたが、下方修正を行い経常減益見通しとしています。
株価の推移
下記は壱番屋5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年末まで上昇していましたが、2020年3月に大きく下落。その後回復しましたが、自粛要請・時短営業などによる業績悪化懸念もあり、2020年9月から緩やかに下落。
2021年10月からは下落が落ち着いていましたが、仕入れ価格の高騰などによる警戒感から下落する場面も出ています。
壱番屋の配当情報と株主優待
壱番屋の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:80円
予想年間配当利回り:1.74%
配当金の推移
下記は壱番屋の配当金推移です。配当権利日は、8月(中間配当)と2月(期末配当)です。

2018年2月期:76円
2019年2月期:78円
2020年2月期:80円
2021年2月期:80円
2022年2月期:80円
2023年2月期:80円(予)
配当は年間80円で据え置き推移です。
配当性向は2022年2月期が87.4%、2023年2月期の予想が約117%です。高い配当性向で推移しています。
配当方針
配当方針は「業績の動向及び内部留保金の水準に留意しつつ、持続的な配当成長を志向することを基本」としています。
株主優待制度について
壱番屋の株主優待制度は「店舗で利用できる優待券」です。優待権利月は2月と8月の年2回です。
所有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~200株 | 1,000円相当 (500円券×2枚) |
200株~1,000株 | 2,000円相当 (500円券×4枚) |
1,000株~2,000株 | 6,000円相当 (500円券×12枚) |
2,000株以上 | 12,000円相当 (500円券×24枚) |
優待利回り
100株保有で年間2,000円相当とした場合、優待利回りは約0.4%です。
壱番屋の事業・決算内容と今後について
壱番屋の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
壱番屋(7630)とは
株式会社壱番屋(いちばんや、ICHIBANYA CO., LTD.)は、カレーハウスCoCo壱番屋を運営する大手カレーライス専門店チェーンである。ハウス食品グループ本社の連結子会社。
フランチャイズにより日本国内各地のほか、海外の米国・中国・韓国・タイなど世界各国にも店舗を展開する。
壱番屋 – Wikipediaより抜粋
「通称ココイチ」の壱番屋ですが、2015年にハウス食品がTOBを行い連結子会社となりました。カレーの本場インドに出店するなど海外にも積極的に進出していますが、まだまだ店舗の多くは国内です。
決算内容を時系列に確認
2022年2月期の連結経常利益は41.6億円と発表。2023年2月期の同利益は51.4億円見通し、年間配当は80円予定としています。(2022年4月6日の決算発表にて)
2023年2月期1Q決算
2023年2月期1Q(3-5月)の連結経常利益は7億円と発表、前年同期比37.8%減となりました。(2022年6月27日の決算発表にて)
2023年2月期2Q決算
2023年2月期2Q累計(3-8月)の連結経常利益は16.4億円と発表。また、通期の同利益を51.4億円予想から35.1億円予想に下方修正しています。(2022年10月5日の決算発表にて)
2023年2月期3Q決算
2023年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は26.9億円と発表、前年同期比11.4%減となりました。(2022年12月26日の決算発表にて)
今後について
2020年2月期はコスト抑制・価格改定効果に加えて海外の売上増により好調な業績でしたが、その後は厳しい環境が続いています。
短期の動き
想定よりも厳しい状況が続いており、業績を下方修正。急激な円安進行、食材高・弁当容器などのコスト上昇を価格改定(値上げ)で対応するなど、まだまだ不透明感があります。
参考:月次情報|株式会社壱番屋
可能性について
日本のCoCo壱番屋では場所にもよりますが、外国人のお客さんを見ることも良くあり、英語のメニュー表もしっかり用意してあります。
海外でどこまで日本のカレーが受け入れられるか不透明な部分はありますが、国内とは異なる高級路線で展開するなど、伸びしろと見ることもできます。