JT(日本たばこ産業)の株価がどこまで下がるのか分析。配当利回りは高いが配当性向はかなり上昇【2914】

配当利回りの高いかつ株主優待銘柄として取り上げられることが多いJT(日本たばこ産業)(2914)ですが、株価は長期で下落して推移しています。はたして今後の株価と配当はどうなるのか。業績推移・株価チャートや配当推移を分析してみました。

JTの株価POINT
  • 株価指標に割高感は無く配当利回りはかなり高い
  • 連続減益が続きかなり厳しい状況が続いている
  • 現状ではリスクが高いため株価は下落して推移している
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JTの事業内容と株価指標

はじめにJTの事業内容と現在の株価指標を確認していきます。

JT(2914)とは

日本たばこ産業株式会社(にほんたばこさんぎょう、英語: JAPAN TOBACCO INC.、略称: JT)は、日本たばこ産業株式会社法(JT法)に基づき設置された、たばこ並びに医薬品、食品・飲料を製造・販売する日本の特殊会社。財務省所管。1985年(昭和60年)4月1日に設立され、日本専売公社のタバコ事業を引き継いだ。日経平均株価及びTOPIX Core30の構成銘柄の一つ。

M&Aなどにより、たばこ事業を世界展開しており、企業別の世界シェアは2018年時点で第4位(8.4%)である。

wikipediaより抜粋

「タバコ事業」以外にも「医療事業」、「加工食品事業」も展開していますがまだまだ事業の中心はタバコ事業です。主にM&Aで海外のたばこ事業を拡大しています。

参考:事業紹介|JTウェブサイト

株価指標と配当利回りについて

下記はJTの2020年5月1日終値時点の株価指標と配当利回りです。

現在の株価:1,981円

予定年間配当:154円

年間配当利回り:約7.8%

予想PER:11.5倍、PBR:1.45倍

株価指標に割高感は無く比較的割安です。年間の配当利回りはかなり高いです。

JTの配当推移と株主優待

次にJTの配当推移と株主優待制度を確認していきます。

配当金の推移

下記はJTの配当推移です。年2回、中間配当(6月)と期末配当(12月)を実施しています。

JTの年間配当金推移

2015年12月期:118円
2016年12月期:130円
2017年12月期:140円
2018年12月期:150円
2019年12月期:154円
2020年12月期:154円 (予)

JTの配当は増配傾向で10年以上減配していません。

2020年12月期は据え置きの154円予定です。2019年12月期の配当性向は約78.6%、2020年12月期の予想配当性向は約89.6%とかなり厳しい水準まで上昇してきています。配当方針として安定的・継続的な成長としていますが、不透明感は強めです。

参考:配当情報|JTウェブサイト

株主優待について

JTの株主優待ですが「自社グループの商品詰め合わせ」をいただくことができます。1年以上継続して保有、権利日は12月末です。

所有株式数優待品
100株以上
200株未満
商品詰め合わせ
(2,500円相当)
200株以上
1,000株未満
商品詰め合わせ
(4,500円相当)
1,000株以上
2,000株未満
商品詰め合わせ
(7,000円相当)
2,000株以上商品詰め合わせ
(13,500円相当)

JTの株主優待制度は2019年7月に変更しました。従来は100株保有で1,000円相当を年に2回でしたが、現在は「1年以上継続保有、100株保有で2,500円相当を年に1回」となっています。

改悪という声もありますが、変更内容を見ると長期保有者にとっては良い変更になっています。企業側も年に1回、長期保有限定にすることで負担が少し減るという印象です。100株保有で年間2,500円相当なので優待利回りは約1.3%です。

参考:株主優待|JTウェブサイト

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JT株が上昇するポイント

次にJT株の上昇要因となりそうなポイントを確認していきます。

下値の支えとなる配当と株主優待

JTの株主優待では「パックご飯」や「カップラーメン」など自社グループ製品をいただくことができます。その他にもカレンダー、プルームキットがもらえるときもあります。

そして年間配当利回りがかなり高いです。株主優待制度を変更し長期保有条件が追加されたため、長期保有する人が一定数いると考えられます。高い配当利回りもあり株価の下支えとなることが考えられます。

JT株の安全性について

JTの筆頭株主は財務大臣です。

以前は発行済み株式の50%近く保有していましたが、現在は33%を保有しています。(法律でJT株の3分の1以上を政府が保有する事になっています)

このことから、よほどのことがない限り紙くずになる可能性が低い比較的安全な株と言われています。とはいえ、100%安全という株は存在しないです。一昔前、絶対安全な株と言われていた電力会社株が暴落した例もあるので投資に絶対はないです。

しかし、ある意味政府保証がついているという点で他の株に比べれば安全と言えそうです。

JT株が下落するポイント

次にJT株の下落要因となりそうなポイントを確認していきます。

業績の推移について

下記はJTの売上高と最終利益の推移です。

売上はあまり変わらず、利益は年々減少して推移しています。

JTは事業の多角化を進めていますが、売り上げは海外タバコが半分以上、国内タバコを含めると80%をこえていることから、まだまだ主力はタバコ事業です。日本国内では販売数が減少している中で海外たばこ事業をM&Aで取得し売り上げを維持していますが、利益は年々減少しています。減益続きの企業の株価は当然ですが下落する可能性が高いです。

高い配当性向について

利益は年々減少している中で配当を増やしています。そのため配当性向は年々上がっており、2020年12月期の予想配当性向は約89.6%です。株主優待も実施していることを考慮するとこの配当性向は高いです。

他にも配当性向が高い企業はいくつかありますが、高い配当性向というのは時として企業の成長を鈍化させている原因の一つとなることもあります。いきなり大きく減配する可能性は低いですが、現状の利益推移では増配を続けるのは難しくなると考えられます。

株価チャートの推移

下記はJT5年分の週足株価チャートです。

株価は下落トレンドで推移しています。過去には配当利回りが5%を超えたあたりで下落が止まりそうな気配もありましたが下落は継続。今も安値圏で推移していますが底値というのは後になってからしかわかりません。

JTの決算内容と今後について

最後にJTの決算内容の確認と今後について考えてみます。

決算内容を確認

2020年4月30日の決算にて2020年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は1,151億と発表、前年同期比で33.4%減少と厳しい状況です。

今後について

現在、新型コロナウイルスの影響もありタバコに対する印象はあまりよくありません。これまで日本のタバコに対する対策は甘いと言われていましたが、近年では2020年4月1日から施行された「改正健康増進法」で原則として屋内全面禁煙化するなど厳しくなりつつあります。

JTは政府が保有し配当利回りが高いですが、「企業が利益を上げることができなければ衰退して、株価は下落し、配当はいずれ出せなくなります」これは誰が株主でもどの銘柄にも言えることです。

国内タバコはこの先は厳しくのはほぼ間違いないです。しかし、海外たばこや比率としてはまだまだ小さいですが医療事業、食品事業は伸びる可能性があります。

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