JT株(2914)は買い時?配当利回り6%超えの優待株だが今後どうなる

配当利回りの高い株、お得な優待銘柄として取り上げられることが多いJT株(2914)が「買い」なのかを考えてみます。現在の予想年間配当利回りは6%を超えています。

現在の株価は下落傾向ですがここからの下値は比較的堅いが大きく上昇するための材料は少ないと考えています。

JT株(2914)を買って良い点

株主優待では「パックご飯」や「カップラーメン」などから選ぶことができます。その他にもカレンダー、プルームキットがもらえるときもあります。現在の配当は年間利回りで約6.7%です。(2019年8月9日終値時点)

過去を含め、私はいろいろな株を保有していますが、その中でもJT(日本たばこ産業)は株主に比較的手厚いサービスを実施しているという印象です。株主を大事にするのは良い事ですね。

JT株の下値、安全性について

JTの筆頭株主は財務大臣です。以前は発行済み株式の50%近く保有していましたが、現在は33%を保有しています。(法律でJT株の3分の1以上を政府が保有する事になっています)

このことから下は比較的固く、よほどのことがない限り無くなることはない比較的安全な株といえます。とはいえ、100%安全という銘柄は存在しないです。一昔前、絶対安全な株と言われていた電力会社株が暴落した例もあるので投資に絶対はないです。

JT株の配当推移について

JTの配当金ですが、ここ数年は増配傾向で10年以上減配していません。この高配当と減配無しは下支えになることが多いです。ここ数年の過去の配当は下記のとおりです。

2014年2015年2016年2017年2018年2019年(予)
100円118円130円140円150円154円

JT株の株価、各指標の確認

JTの株価は2301.5円、予想PERは11.38倍、PBRは1.54倍。予想配当利回りは約6.7%です。指標の上では比較的割安を示しています。

※株価は8月9日終値時点

JT株(2914)の買って良くない点

株式投資で一番重要なのは、「この先どうなるか」ということです。いくら割安でも、今の配当がよくて優待があっても「企業が利益を上げることができなければ衰退して、株価は下落します」

厳しい目先の今後

現在のJTは事業の多角化を進めていますが、売り上げは海外タバコが半分以上、国内タバコを含めると80%をこえていることから、まだまだ当面の主力はタバコです。

日本国内ではタバコ人口の減少、たばこ税・消費税増税による値上げの影響が大きく年々販売数が減少しています。加えて電子タバコへの遅れなどで厳しいのが現実です。そのため、数年前より海外たばこ事業をM&Aで取得し事業拡大をしています。

日本を含め先進国ではタバコの消費量が年々減っていますが、途上国では嗜好品として好まれ、伸びる可能性はあります。しかし海外に売り上げを依存するのは突発的な怖さがあります。

海外売上依存への不透明感

先述したようにJT株は財務大臣(政府)が3分の1を保有しています。仮にJTの業績が悪化して配当が出せなくなると、政府が現在受け取っている600億円以上の配当金収入がなくなります。

そのため、日本国内でタバコをいきなり禁止することや、売り上げが一気に減るようなことができないです。政府が自分のクビを絞めるようなものですからね。

少しづつ税金を上げたり、徐々に規制を行っているのが良い証拠です。日本が先進国の中でもタバコに甘いと言われている原因でもあります。

しかし、海外では公共場所での禁煙。たばこの販売禁止などの規制がいきなり発動される可能性があります。WHOでも健康被害が問題視されることもありますし、JT自身も多くの国で健康被害訴訟を抱えています。

他には為替リスク、地政学リスクもあります。そのため、やはりタバコ以外での事業が今後どのように伸びていくかがカギとなりそうです。

危険な高い配当性向

利益はここ数年横ばいの中で配当を増やしています。そのため、高配当ですが配当性向は年々上がっており、2019年12月の予測は75.9%です。

この配当性向は少々高く、高配当と株主優待が会社の成長を鈍化させている原因の一つとなっているとも考えられます。

前向きな株主優待変更

JTは2019年7月以降の株主優待を下記のように変更しました。

日付条件優待内容
現行年2回例:100株保有で自社商品1000円相当
2019年7月以降年1回、1年以上保有例:100株保有で自社商品2500円相当

変更内容を見ると長期保有者にとっては良い変更になっています。企業側も年に1回、長期保有限定にすることで負担が少し減る印象です。

さいごに

現在の株価は約2300円を下回り割安であるといえますが、電子タバコが今後どうなるか、海外たばこ事業がどうなるかなど不確定要素は多いです。日本の外食店でも全面禁煙化が進んでいます。近い将来に「株価が倍になるか」と言われると、それはかなり厳しいです。

しかし、株価が半分になるかと言われると、それもよほどのことがない限りなさそうです。日本人はタバコに厳しい人が多いですが、NISAで多くの人がJT株を保有しています。政府が保有しているので長期保有すれば大丈夫と思われているからなのでしょう。

JT株に限らないですが、株を保有する場合は「優待」や「配当」だけを見るのではなく、まずその企業が何をしているのか、この先しっかり利益を上げることができるのかを考えることが重要です。

年間利回り6%を超えるのは魅力的です。長期保有の配当・優待投資では一時的な株価の下落は大きく気にしないとは思いますが、もしこの先、減配・優待廃止となると大きく株価が下落するだけでなく、配当利回りも大きく落ちる可能性があります。

配当利回りが5%を越えた頃からJT株に注目が集まりましたが、それでも株価の下落は止まらず現在にいたります。6%を超えた現在、再度注目が集まっていますが、やはり不透明感は強いです。

個人的には、まだまだ利益につながっていないですが医療事業、食品事業の今後には期待しています。

タイトルとURLをコピーしました