緑茶飲料大手の伊藤園(2593)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待も確認していきます。
- 割高感あり、配当・優待利回りは低め
- 株価は大きく下落推移から上昇
- ブランド力はあるがリスク要因もある
伊藤園の株価情報と業績推移
伊藤園の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,900円
予想PER:45.2倍
PBR:3.48倍
予想EPS:108.33円
時価総額:4,371億円
2023年9月4日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)伊藤園【2593】:Yahoo!ファイナンス
他の飲料メーカーと比較しても割高感があります。
業績の推移
下記は伊藤園の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年4月期、2021年4月期と連続で減収・減益でしたが2022年4月期は回復し、2023年4月期は増収・増益に。
2024年4月期も増収・増益見通しとしています。
参考:業績ハイライト|伊藤園
株価のチャート
下記は伊藤園5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に大きく下落しましたが、その後大きく上昇。
しかし、2020年12月に大きく下落。
2021年12月以降は下落が目立つ推移で厳しかったですが、2023年9月に期待感から急上昇しています。
伊藤園の配当情報と株主優待
伊藤園の配当推移と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年4月期の予定年間配当:42円
予想年間配当利回り:0.86%
低めの年間配当利回りです。
配当金の推移について
下記は伊藤園の配当金推移です。配当権利日は10月(中間配当)と4月(期末配当)です。

2019年4月期:40円
2020年4月期:40円
2021年4月期:40円
2022年4月期:40円
2023年4月期:40円
2024年4月期:42円(予)
配当は年間40円の据え置き推移、2024年4月期は増配予定としています。
配当性向は2023年4月期が38.5%、2024年4月期の予想が約39%です。
参考:配当情報・伊藤園
株主優待について
株主優待制度は「自社製品の詰め合わせ」、優待権利月は4月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 1,000株未満 | 自社製品詰合せ (1,500円相当) |
1,000株以上 | 自社製品詰合せ (3,000円相当) |
優待利回り
100株保有で年間1,500円相当とした場合、優待利回りは約0.3%です。配当と合わせても低めの利回りです。
参考:株主優待品・伊藤園
伊藤園の事業内容と今後について
伊藤園の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
伊藤園(2593)の概要
株式会社伊藤園(いとうえん、ITO EN, LTD.)は、茶製品および清涼飲料水メーカーである。
事業戦略の特徴は、飲料製造の最終工程では自社工場を持たないファブレス方式を採用している。自社工場の代わりに全国に約40か所ある協力企業の工場に生産を委託することにより設備投資を抑えている。
日本ブーム・ダイエット嗜好の強いアメリカに2001年に進出する等(日経産業新聞より)、北米・東アジア・東南アジアを中心に海外でも事業展開している。
伊藤園 – Wikipediaより抜粋
お茶系の飲料ブランドとして業界最大手です。傘下にタリーズコーヒー、チチヤスがあります。
海外へも事業展開していますが、国内が中心です。
3カ月決算の実績
下記は伊藤園の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年4月期の連結経常利益は210億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は伊藤園のキャッシュ・フロー推移です。

伊藤園の今後について
2022年は業績警戒感から株価が厳しめに推移も、2023年9月の決算にて好調が発表されると上昇しています。
伸びしろと警戒
健康志向の高まりもあり、機能性表示食品の需要は更に高まる可能性があります。
しかし、原料・物流コスト上昇などによる利益圧迫が懸念されます。
飲料市場の動き・市場変化リスク
飲料市場は「炭酸飲料」の時代、「コーヒー飲料」の時代、そして「茶系飲料」(茶系・無糖)の時代ときています。
この先、他飲料の時代がきた際に、市場変化についていけないと売り上げが大きく減少する可能性はあります。もちろん、どの飲料メーカーにも言えることです。
逆に時代に合わせた商品を展開することが出来れば大きく成長する可能性もあります。