国内通信事業で最大手のNTT(日本電信電話)(9432)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待も確認していきます。
- 連続増配、業績好調推移
- 株価は上昇が落ち着き、高めの位置で推移
- ある程度の安心感があるがリスク材料もある
NTTの株価情報と業績推移
日本電信電話の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,083円
予想PER:12.03倍
PBR:1.67倍
予想EPS:339.41円
時価総額:14兆7,887億円
2023年4月25日終値時点のデータ
最新の株価参考:日本電信電話(株)【9432】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感、割安感は無いです。
業績の推移
下記はNTTの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2022年3月期は売上・利益ともに過去最高を更新。
2023年3月期は更に増収・増益見通しとしています。
株価のチャート
下記はNTT5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で2,000円-3,000円のレンジで推移していましたが、2021年9月から業績好調・政策変更の期待感などもあり、レンジを抜けて上昇。
4,000円あたりが壁となっていますが、高い位置で推移しています。
NTTの配当情報と株主優待
日本電信電話の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:120円
予想年間配当利回り:2.94%
やや高めの配当利回りです。
配当金の推移について
下記はNTTの配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:75円
2019年3月期:90円
2020年3月期:95円
2021年3月期:105円
2022年3月期:115円
2023年3月期:120円(予)
配当金は増配推移です。
配当性向は2022年3月期が34.9%、2023年3月期の予想が約34%です。
配当方針の確認
配当方針は「安定性・継続性に配意しつつ、業績動向、財務状況および配当性向等を総合的に勘案」としています。
参考:株主還元|NTT
株主優待について
株主優待制度は「dポイント」、優待権利月は3月です。
所有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 2年以上3年未満 | dポイント 1,500ポイント |
100株以上 5年以上6年未満 | dポイント 3,000ポイント |
優待利回り
2年以上継続保有の条件がありますが、100株保有で1,500円相当とした場合、優待利回りは約0.4%です。
NTTの事業内容と今後について
日本電信電話の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
NTT(日本電信電話)(9432)の概要
日本電信電話株式会社(にっぽんでんしんでんわ、英語: Nippon Telegraph and Telephone Corporation、略称: NTT)は、日本の電気通信会社。
日本電信電話株式会社等に関する法律に基づき、通信事業を主体とする企業集団であるNTTグループの持株会社として設立された特殊会社。
法律に基づき日本国政府が発行済株式総数の3分の1以上に当たる株式を保有する特殊会社。
日本電信電話 – Wikipediaより抜粋
NTTは国内通信会社で最大手です。主要子会社は「東日本電信電話」と「西日本電子電話」、「NTTコミュニケーションズ」、「NTTドコモ」、「NTTデータ」などです。
法律(通称NTT法)によりNTT株は、日本国政府(財務大臣)が発行済み株式数の3分の1を保有すると決められています。
3カ月決算の実績
下記はNTTの連結経常利益の推移と前期との比較です。

2023年3月期の連結最終利益は1兆1,900億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はNTTのキャッシュ・フローの推移です。

安定した営業CFの推移です。
NTTの今後について
NTTドコモをTOBで完全子会社化、携帯電話などの通信事業を強化しています。しかし、競争激化やサービスの多様化・高度化なども進んでいます。
好調な業績ですが、設備投資・研究開発費などのコストや法規制などが業績にどこまで影響するか見えない部分もあります。
安心感について
業績は比較的安定、連続増配当で推移、政府保有株という一定の安心感もあります。
しかし、当然ながら100%安全・安心な株は無いです。これは株に限らず投資全般に当てはまります。