ITシステムで国内トップの富士通(6702)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。配当金は毎年増配推移です。
- 目立った割安感・割高感はない
- 利益は大きく改善、最高益更新見通し
- IT企業からDX企業への変革を目指している
富士通の株価情報と事業内容について
富士通の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:15,165円
予想PER:14.6倍
PBR:1.96倍
時価総額:3兆1,392億円
2022年1月28日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:富士通(株)【6702】:Yahoo!ファイナンス
目立った割安感・割高感はないです。
富士通(6702)とは
富士通株式会社(ふじつう、英: Fujitsu Limited)は、日本の総合エレクトロニクスメーカー、総合ITベンダーである。
通信システム、情報処理システムおよび電子デバイスの製造・販売ならびにそれらに関するサービスの提供を行っている。
富士通 – Wikipediaより抜粋
ITサービス提供企業で国内1位。
デジタル技術とデータを駆使した革新的なサービス、ビジネスプロセスの変革をもたらすDX(デジタルトランスフォーメーション)企業への変革を目指しています。
富士通の業績推移と株価推移について
富士通の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高・最終利益の推移

売上は年々減少、利益は不安定な推移です。
2022年3月期の最終利益は過去最高を更新する見通しとしています。
株価の推移
下記は富士通5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で大きく上昇も短期で急落しています。
2000年代ITバブルの頃、多くのコンピュータ関連・電気機器メーカーの株価が大きく上昇し、富士通もその銘柄の一つでした。
富士通の配当情報と決算内容について
富士通の配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:220円
予想年間配当利回り:1.45%
配当金の推移
下記は富士通の配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:90円
2018年3月期:110円
2019年3月期:150円
2020年3月期:180円
2021年3月期:200円
2022年3月期:220円(予)
配当金は毎年増配しています。
配当性向は2020年3月期が22.8%、2021年3月期が19.7%、2022年3月期の予想が約21%です。
株主還元方針の確認
株主還元は「安定配当に加え自己株式取得を積極的に行い、総還元額を拡大」としています。
決算内容を確認
2022年1月27日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結最終利益は1,242億円と発表。
前年同期比8.6%増、通期計画の2,050億円に対する進捗率は60.6%となりました。
富士通の今後について
富士通の今後の株価上昇ポイントと下落ポイントを考えてみます。
今後について
事業内容として「テクノロジーソリューション」、「ユビキタスソリューション」、「デバイスソリューション」の3事業を行っています。
中でも売上・利益の比率が高いのはテクノロジーソリューションです。産業・流通分野、自治体、ヘルスケア分野も増加し、インフラサービス分野も好調です。
需要と競争リスク
国内ではパソコン、スマートフォンなどのハードウェアの価格下落が続いているため、ソフトウエアがカバーする形です。
5Gを含めIT需要は今後も大きいですが、競合メーカーとの技術競争などのリスク、海外売上比率が約30%あるため、海外での売上・為替変動も業績に影響します。
また、半導体などの部品供給に遅延が発生するなど不安な点もあります。
参考:事業内容|富士通