名古屋地盤に葬儀会館をドミナント展開するティア(2485)。
今後の株価・配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。ティアは株主優待制度を廃止し「配当重視」としています。
- 割安感・割高感は無し、高配当利回り
- 配当重視で株主優待を廃止
- 業績回復傾向も株価は安値で推移
ティアの株価情報と業績推移
ティアの株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:443円
予想PER:13.98倍
PBR:1.32倍
予想EPS:31.69円
時価総額:99.7億円
2023年4月21日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)ティア【2485】:Yahoo!ファイナンス
目立った割安感・割高感は無いです。
業績の推移
下記はティアの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年9月期は大きく下方修正して減益で着地。2021年9月期、2022年9月期は回復しています。
2023年9月期は更に回復見通しとしています。
株価のチャート
下記はティア5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年に大きく下落、その後も安値で推移しています。業績は回復しつつありますが株価は厳しいです。
株価低迷の要因として、新株発行や今後の業績不安などの不透明感・警戒感があると考えられます。
ティアの配当情報と株主優待
ティアの配当情報と廃止した株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2023年9月期の予定年間配当:20円
予想年間配当利回り:4.51%
年間配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記はティアの配当金推移です。配当権利日は3月(中間配当)と9月(期末配当)です。

2018年9月期:10円
2019年9月期:11円
2020年9月期:20円
2021年9月期:20円
2022年9月期:20円
2023年9月期:20円(予)
2020年9月期に株主還元を配当重視に切り替えたことで大幅増配しています。
配当性向は20-30%程度で推移していましたが、2022年9月期は78.8%、2023年9月期の予想は約63%です。
参考:配当情報|株式会社ティア
株主優待について(廃止)
株主優待制度で「お米」を実施していましたが、2019年9月末で廃止となりました。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100 株以上 | お米 3kg |
1,000株以上 | お米 5kg |
3,000株以上 | お米 10kg |
比較的人気の株主優待でしたが廃止しています。
廃止理由として「公平な利益還元のあり方という観点から、配当により積極的に利益還元」としています。廃止後は大きく配当金が増えており、優待が復活する可能性は現状では低そうです。
ティアの事業内容と今後について
ティアの事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
ティア(2485)の概要
株式会社ティア(英: Tear Corporation)は、葬儀会館ティアを展開および葬儀施行を行う葬祭業の企業である。
名古屋市を中心にドミナント方式で葬儀会館を展開をしている。
ティア – Wikipediaより抜粋
2021年9月末時点で直営・相談サロン・フランチャイズ合計で132店舗を展開。
時価総額は100億円程度なので大企業ではないです。
3カ月決算の実績
下記はティアの連結経常利益の推移と前期との比較です。

2023年9月期の連結経常利益は10.8億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記はティアのキャッシュ・フローの推移です。

ティアの今後について
2023年9月期からの中期経営計画にて、計画的な出店を進め2025年9月期には182店舗、経常利益12億円計画としています。
単価の減少傾向が続いていますが、件数が増えたことで2022年9月期は想定以上の回復を見せています。
優待と配当について
比較的人気の優待を廃止。配当重視となりましたが、株価へあまり影響していません。
高配当利回り銘柄ですが、配当性向の高さを考えると判断が難しい部分もあります。
事業について
葬儀需要は今後、増加すると考えられています。しかし、簡素化・小規模化はさらに進行する可能性も想定されます。
新たなニーズに対してどこまで対応できるかがカギとなりそうです。