総合商社の伊藤忠商事(8001)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 業種を考えるとやや割高感あり
- 株価上昇で以前ほどの配当利回りは無い
- 配当は増配傾向、今後の増配期待値もある
伊藤忠の株価情報と業績推移
伊藤忠商事の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:4,424円
予想PER:8.12倍
PBR:1.37倍
予想EPS:544.87円
時価総額:7兆116億円
2023年4月26日終値時点のデータ
最新の株価参考:伊藤忠商事(株)【8001】:Yahoo!ファイナンス
同業の商社銘柄と比較すると、やや割高感があります。
業績の推移
下記は伊藤忠商事の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年3月期は減益でしたが、2022年3月期は想定以上に好調で過去最高益を大きく更新。
2023年3月期の最終利益は微減益予想ですが、比較的好調な見通しとしています。
株価のチャート
下記は伊藤忠商事5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年中旬以降、大きく上昇しています。
調整的に下落する場面もありますが、好業績もあり上昇推移をしています。
伊藤忠の配当情報と株主優待
伊藤忠商事の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:140円
予想年間配当利回り:3.16%
配当金の推移について
下記は伊藤忠商事の配当金推移です。配当権利日は9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:70円
2019年3月期:83円
2020年3月期:85円
2021年3月期:88円
2022年3月期:110円
2023年3月期:140円(予)
配当金は毎年増配しています。
配当性向は2022年3月期が19.9%、2023年3月期の予想が約25%です。
配当方針の確認
中期経営計画(2021年度-2023年度)における株主還元方針は「累進配当を継続」、「2023年度は140円を下限」としています。
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
伊藤忠商事の事業内容と今後について
伊藤忠商事の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
伊藤忠商事(8001)の概要
伊藤忠商事株式会社(いとうちゅうしょうじ、英: ITOCHU Corporation)は大手総合商社。
銀行との融資・資本関係としては太平洋戦争以前から旧住友銀行(現三井住友銀行)と親密であったが、戦後住友系列より徐々に離脱し、旧第一銀行(現みずほ銀行)に接近。第一勧銀グループからの流れを受けて、現在は三金会のメンバーに属している。
伊藤忠商事 – Wikipediaより抜粋
伊藤忠商事は2020年にファミリーマートに対しTOBを行い完全子会社化が完了。
他には「Dole」、「EDWIN」など生活消費関連分野の割合が大きいです。
3カ月決算の実績
下記は伊藤忠商事の連結最終利益の推移と前期との比較です。

2023年3月期の連結最終利益は8,000億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は伊藤忠商事のキャッシュ・フローの推移です。

伊藤忠商事の今後について
2021年3月期に厳しくなった商社銘柄もありましたが、伊藤忠商事は非資源分野が強く利益減少が限定的となりました。
連続増配で配当性向は適正水準、安定方針で今後の増配期待値もあります。
リスクについて
総合商社という性質上、国内だけでなく海外でも事業活動を展開しているため、さまざまなリスクを抱えています。
また、商社銘柄と考えた場合、やや割高感が出ており株価が上昇したことで以前ほどの目立った配当利回りの高さは無いです。