カレー・シチュー用のルーで国内トップのハウス食品グループ本社(2810)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 目立った割安感・割高感はない
- 業績伸び悩み、株価は厳しめの推移
- 安定配当・優待実施だが利回りは高くない
ハウス食品の株価情報と業績推移
ハウス食品グループ本社の株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,739円
予想PER:24.19倍
PBR:0.97倍
予想EPS:113.22円
時価総額:2,760億円
2023年3月10日終値時点のデータ。
最新の株価参考:ハウス食品グループ本社(株)【2810】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感は無いです。
業績の推移
下記はハウス食品グループ本社の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

順調に伸びていた利益ですが、2021年3月期は落ち着き、2022年3月期は想定より下振れて着地。2023年3月期は減益見通しとしています。
株価の推移
下記はハウス食品グループ本社5年分の週足株価チャートです。

株価は2019年5月末から下落、2020年3月以降は持ち直す場面もありましたが、想定より厳しめの業績もあり株価の動きは弱く、2021年12月以降で見ると安値圏で推移しています。
ハウス食品の配当情報と株主優待
ハウス食品グループ本社の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:46円
予想年間配当利回り:1.68%
配当金の推移
下記はハウス食品グループ本社の配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:38円
2019年3月期:44円
2020年3月期:46円
2021年3月期:46円
2022年3月期:46円
2023年3月期:46円(予)
ここ数年の配当は年間46円で据え置き推移です。
配当性向は2022年3月期が32.9%、2023年3月期の予想配当性向は約40%です。
利益配分方針の確認
配当の基本方針は「企業結合に伴い発生する特別利益やのれん償却の影響を除く連結配当性向30%以上を基準とした安定的な配当を継続する」としています。
株主優待について
ハウス食品グループの株主優待制度は「自社グループ製品の詰め合わせ」、優待権利月は3月と9月の年2回、半年以上継続保有していることが条件です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~200株未満 | 自社グループ製品 1,000円相当 |
200株~1,000株未満 | 自社グループ製品 2,000円相当 |
1,000株以上 | 自社グループ製品 3,000円相当 |
優待利回り
100株保有で年間2,000円相当とした場合、優待利回りは約0.7%です。
ハウス食品の事業・決算内容と今後について
ハウス食品グループ本社の事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
ハウス食品グループ本社(2810)とは
ハウス食品グループ本社株式会社(ハウスしょくひんグループほんしゃ、英: HOUSE FOODS GROUP INC.)は、ハウス食品やハウスウェルネスフーズなどを傘下に有する。
2015年12月8日株式会社壱番屋に対しTOBを行い、同社を連結子会社化。
ハウス食品グループ本社 – Wikipediaより抜粋
2016年6月30日株式会社ギャバンに対しTOBを行い、同社を連結子会社化。
2017年8月1日マロニー株式会社の全株式を取得し、同社を完全子会社化
ハウス食品は、ルウカレー・インスタントカレー・スパイスなどの「香辛・調味加工食品事業」、CoCo壱番屋の「外食産業」、健康食品事業、海外食品事業、その他の食品関連事業で構成されています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は211億円と発表。2023年3月期の同利益は195億円見通し、年間配当は46円予定としています。(2022年5月11日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は55.9億円と発表、前年同期比11.9%減となりました。(2022年8月1日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は89.6億円と発表。また、通期の同利益を195億円予想から179億円予想に下方修正しています。(2022年11月8日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は155億円と発表、前年同期比16.1%減となりました。(2023年2月3日の決算発表にて)
今後について
外出自粛要請などの影響により、家庭用の需要は巣ごもりで増加。その反面、外食事業・コンビニ販売のダメージが大きく2021年3月期はやや苦戦しました。
2022年3月期は巣ごもり需要の反動減、原材料価格などのコスト上昇で想定より厳しめとなりました。
伸びしろとリスク
2023年3月期も、円安影響、原材料・エネルギーなどのコスト上昇を価格改定でカバーしきれずやや厳しめです。今後の伸びしろとしては、「健康食品・機能性飲料」、「海外事業」がポイントとなりそうです。