売上・利益の減少により長期で株価が下落していたファッション業界国内2位のしまむら(8227)。現在は巣ごもり需要などにもうまく対応し業績が回復しつつあります。果たして今後の株価・配当がどうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価指標に割高感は無く、配当利回りは平均水準
- 株主優待の利回りは低くお得感はあまりない
- まだ不安はあるが、期待値も高く株価が短期で上昇
しまむらの事業内容と株価指標
はじめにしまむらの事業内容と株価指標・配当利回りを確認していきます。
株価指標と配当利回り
現在の株価:10,840円
予定年間配当:200円
年間配当利回り:1.85%
予想PER:20.7倍
PBR:1.05倍
2020年12月30日終値時点のデータ
PBRはやや割安です。年間配当利回りは平均水準です。
しまむら(8227)とは
株式会社しまむら(SHIMAMURA Co., Ltd.)は、日本の主に郊外を中心に多数の店舗を持つ衣料品チェーンストアを展開する会社であり、国内では業界第2位である。日本全都道府県に店舗を持つほか、台湾などへも展開している。
主にファストファッションブランドとして認知されている。 ただし、UNIQLOやGAPなどのようなSPAではなく、各アパレルメーカーから仕入れて小売する業態である。
しまむら – Wikipediaより抜粋
主に低価格のファッション衣料店を全国展開しています。プライベートブランド・海外へも展開しています。しまむらグループは「ファッションセンターしまむら」を中心にカジュアル・シューズの「アベイル」やベビー・子供用品の「バースディ」を展開しています。
しまむらの配当推移と株主優待
次にしまむらの配当金の推移と株主優待制度について確認していきます。
配当金の推移
下記はしまむらの配当推移です。年2回、中間配当(8月)と期末配当(2月)を実施しています。

2016年2月期:195円
2017年2月期:230円
2018年2月期:240円
2019年2月期:200円
2020年2月期:200円
2021年2月期:200円(予)
配当は年間200円で据え置き推移です。
配当方針は「中期的に配当性向25%以上を基本に、安定した配当を継続的に行うことを方針」としています。2020年2月期の配当性向は56%と高いですが、2021年2月期の予想配当性向は約38%です。
株主優待制度について
しまむらの株主優待は「店舗で使える優待券」です。2月が権利日です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 買物券 2,000円分 (1,000円券×2枚) |
1,000株以上 | 買物券 4,000円分 (1,000円券×4枚) |
3,000株以上 | 買物券 6,000円分 (1,000円券×6枚) |
5,000株以上 | 買物券 10,000円分 (1,000円券×10枚) |
100株保有で年間2,000円分なので優待利回りは約0.2%です。利回りは低めで株主優待に力を入れている感じではないです。
しまむらの業績推移と株価チャート
次にしまむらの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高と経常利益の推移

売上・経常利益ともに減少していましたが、2021年2月期は業績上方修正を行い、やや復活する見通しです。まだ物足りなさはありますが、下落に歯止めがかかっています。
株価チャートの推移
下記はしまむら5年分の週足株価チャートの推移です。

株価チャートは長期で下落していましたが、2020年4月以降は上昇しています。
業績回復見通しもあり、短期ではやや強めの株価推移です。以前の株価と比較すると買えるラインですが、まだまだ油断できない状況でもあります。
しまむらの決算内容と今後について
最後にしまむらの決算内容の確認と今後について考えてみます。
決算内容を確認
2020年12月28日の決算にて2021年2月期3Q累計(3-11月)の連結経常利益は319億円と発表。前年同期比64.2%増、通期計画の318億円に対する進捗率が100.5%となりました。過去の4Qを考えると業績上振れの可能性がかなり高いです。
今後について
2021年2月期の1Qでは赤字になり厳しいと思われていましたが、2Qでは気温上昇や巣ごもりに対応したことで前年同期比でプラスと業績が伸びました。
今後も節約志向の強まりで業績が上向く可能性、ECサイト(オンライン販売)も控えているため伸びしろもあります。当然、ECサイトには投資・運用費・広告費などの経費、障害対策などリスクもあります。