りそな、埼玉りそな、関西みらい、みなとを傘下に置く金融グループ、りそなホールディングス(8308)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も見ていきます。
- 割高感なし、高めの配当利回り
- 業績回復見通しで株価上昇
- 配当は安定推移・配当性向やや上昇
りそなHDの株価情報と業績推移
りそなホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:705.8円
予想PER:11.2倍
PBR:0.69倍
予想EPS:63円
時価総額:1兆6,782億円
2023年2月3日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)りそなホールディングス【8308】:Yahoo!ファイナンス
金融銘柄にありがちな割安水準です。
業績の推移
下記はりそなホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

最終利益は減少推移でやや厳しい動きです。2022年3月期は増益予想でしたが減益で着地、2023年3月期は回復見通しとしています。
株価の推移
下記はりそなホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から下落し2020年3月には、リーマンショック以降の安値水準まで大きく下落。2021年、2022年は下落する場面もありましたが大きく上昇(回復)。2023年以降は上昇が落ち着き、やや不安定な動きをしています。
りそなHDの配当情報と株主優待
りそなホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:21円
予想年間配当利回り:2.98%
配当金の推移
下記はりそなホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:20円
2019年3月期:21円
2020年3月期:21円
2021年3月期:21円
2022年3月期:21円
2023年3月期:21円(予)
配当は年間21円で据え置き推移です。
配当性向は2022年3月期が46.2%、2023年3月期の予想が約33%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「総還元性向の水準として中期的に40%台半ばを目指す」としています。
株主優待について
りそなホールディングスの株主優待制度は「りそなポイントの付与」です。優待権利月は3月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 毎月20ポイント |
500株以上 | 毎月25ポイント 100株ごとに5ポイント増 |
4,000株以上 | 毎月200ポイント |
ポイントは楽天ポイント、ナナコポイント、T-POINTなどのパートナー企業のポイントの交換やATM手数料に利用できます。
優待利回り
100株保有で年間240円相当とした場合、優待利回りは約0.3%です。
りそなHDの事業・決算内容と今後について
りそなホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
りそなホールディングス(8308)とは
株式会社りそなホールディングス(英語: Resona Holdings, Inc.)は、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行等を傘下に置く金融持株会社。
金融グループの名称はりそなグループ。
りそなホールディングス – Wikipediaより抜粋
リーマンショック時は大手金融機関をはじめ、多くの金融機関が業績悪化により配当金を減らしましたが、りそなは黒字を維持し減配しませんでした。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結最終利益は1,099億円と発表。2023年3月期の同利益は1,500億円見通し、年間配当は21円予定としています。(2022年5月12日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結最終利益は339億円と発表、前年同期比0.9%減となりました。(2022年7月29日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結最終利益は826億円と発表、前年同期比2.3%増となりました。(2022年11月11日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結最終利益は1,237億円と発表、前年同期比2.2%減となりました。(2023年1月31日の決算発表にて)
今後について
預貸金利益、フィー収益は増加傾向ですが、2022年3月期は債券関係が大きく落ち込み減益に。2023年3月期は、健全性をより重視したリスク抑制的な運営方針を継続、外国債券の一部売却を実施し金利上昇耐性を更に強化するとしています。
業績について
リーマンショック時も黒字計上しており、メガバンクとはやや異なる動きをするとは言え銀行業なので、景気の先行きや金融市場の動向に大きく左右されます。また、金融機関全体の不透明感はまだまだ強いです。
配当について
安定配当推移で高い利回りですが、配当性向は上昇しています。配当方針を考えると減配する可能性は低いですが、想定以上に利益が悪化すれば配当に悪影響する可能性も当然あります。