「スシロー」を展開するFOOD&LIFE COMPANIES(3563)。今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャートを分析してみました。また、株主優待制度も見ていきます。
- 割高感あり、配当・優待利回りは低い
- 第2の柱育成や海外へも積極展開
- 株価は警戒感・不透明感から下落推移
F&LC(スシロー)の株価情報と業績推移
FOOD&LIFE COMPANIESの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:2,649円
予想PER:51.07倍
PBR:4.78倍
予想EPS:51.87円
時価総額:3,075億円
2022年11月8日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)FOOD&LIFE COMPANIES【3563】:Yahoo!ファイナンス
外食優待銘柄と考えても、割高感があります。
売上高と利益の推移
下記はFOOD&LIFE COMPANIESの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年9月期は自粛要請・時短営業などの影響により減益となりましたが、他の外食店と比較すると比較的耐えました。
2021年9月期は時短協力金の計上、京樽が連結業績に加わった影響もあり過去最高益を更新も、2022年9月期は大きく減益に。
2023年9月期は増益見通しですが、過去と比較すると厳しめです。
参考:財務ハイライト|株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
株価の推移
下記はFOOD&LIFE COMPANIES、5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に不安感から一時下落しましたが、その後は下落前の水準を大きく上回り上昇。
好調に推移していた株価ですが、2021年11月以降で見ると割高感や警戒感などから下落しています。
株式分割について
2020年3月31日に1株を4株に株式分割しています。2019年末時点では投資単位の引き下げは必要ないと開示していた為、動きが早い印象です。
F&LC(スシロー)の配当情報と株主優待
FOOD&LIFE COMPANIESの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当金情報
2023年9月期の予定年間配当:22.5円
予想年間配当利回り:0.85%
年間配当利回りは低いです。
配当金の推移
下記はFOOD&LIFE COMPANIESの配当金推移です。期末の一括配当(9月)を実施しています。

2018年9月期:21.25円
2019年9月期:22.5円
2020年9月期:15円
2021年9月期:22.5円
2022年9月期:22.5円
2023年9月期:22.5円(予)
2023年9月期の配当は据え置き予定としています。
配当性向は2022年9月期が72.2%、2023年9月期の予想が約43%です。
配当政策を確認
配当については「業績に連動した年1回の剰余金配当を実施する方針」としています。中期経営計画では「安定的な配当額(=配当の絶対額維持)を基本」としています。
参考:配当について|株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
株主優待制度について
FOOD&LIFE COMPANIESの株主優待は「店舗で使える割引券」です。優待権利月は年2回、3月と9月です。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株~199株 | 優待割引券 1,100円分 |
200株~399株 | 優待割引券 1,650円分 |
400株~799株 | 優待割引券 2,200円分 |
800株~1,999株 | 優待割引券 4,400円分 |
2,000株以上 | 優待割引券 11,000円分 |
優待利回りについて
100株保有で年間2,200円分なので優待利回りは約0.8%です。
参考:株主優待|株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
F&LC(スシロー)の事業・決算内容と今後について
FOOD&LIFE COMPANIESの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
FOOD&LIFE COMPANIES(スシロー)(3563)とは
株式会社あきんどスシロー(英: AKINDO SUSHIRO CO.,LTD.)は、回転寿司のチェーン店を展開している企業である。
持株会社の株式会社FOOD&LIFE COMPANIES(フードアンドライフカンパニーズ 英: FOOD & LIFE COMPANIES LTD.)が東京証券取引所プライムに上場している。
2021年4月1日、株式会社スシローグローバルホールディングスが株式会社FOOD&LIFE COMPANIESに商号変更。吉野家ホールディングスが保有している京樽の全株式を取得し、完全子会社化。
あきんどスシロー – Wikipediaより抜粋
2003年から2009年までは「あきんどスシロー」が上場。2017年3月に持株会社である「スシローグローバルホールディングス」が再上場し、2021年4月に「FOOD&LIFE COMPANIES」に商号変更しています。
回転寿司チェーンで業界首位に立ち、韓国・台湾へも出店しています。
決算内容を時系列に確認
2022年11月4日に決算発表。
2022年9月期の連結最終利益は36億円と発表、2023年9月期の同利益は60億円見通し、年間配当は22.5円予定としています。
今後について
回転すしチェーン業界で首位、2020年9月期はやや落ちましたが同業や外食業界全体を考えると、悪くはありませんでした。
しかし、2022年9月期は想定より厳しくなり、2023年9月期もこれまでの好調さを考えると厳しめです。
業績下方修正と不安材料
月次情報を見ると既存店売上では前年同期比でやや苦戦、京樽事業がどうなるかなど今後の不透明感がないとは言い切れないです。
また、2022年6月に消費者庁より景品表示法に関する措置命令を受けるなどの不安感も出ています。
参考:月次情報|株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
伸びしろとリスク
台湾・シンガポールをはじめ海外への出店を進め、海外・新規事業などにも積極的に動いています。
円安や人件費上昇などを受けて値上げ。客単価上昇が見込めますが、見えにくい部分もあります。