米国需要の強い自動車メーカーのSUBARU(スバル)(7270)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- やや割安感あり・高めの配当利回り
- 業績悪化で株価は長期で下落推移
- 業績下方修正・不透明感強め
SUBARUの株価情報と事業内容について
スバルの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:1,880円
予想PER:19.22倍
PBR:0.79倍
時価総額:1兆4,461億円
2022年2月25日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)SUBARU【7270】:Yahoo!ファイナンス
PBRはやや割安です。
SUBARU(7270)とは
株式会社SUBARU(スバル、英語: Subaru Corporation)は、日本の自動車などを製造する重工業の会社である。
かつての商号は、「富士重工業株式会社」(富士重工)であったが、2017年4月1日に自動車のブランド名として広く浸透していた「SUBARU(スバル)」に由来する「株式会社SUBARU」に商号を変更した。
2019年にはトヨタが出資比率を20.00%に増加させて持分法適用会社(=関連会社)となり、同時にスバルもトヨタの株を持ち合って連携を強化した。また、EVのSUVのプラットフォームをトヨタと共同開発することも発表されている
SUBARU – Wikipediaより抜粋
「富士重工業株式会社」から自動車のブランド名である「SUBARU」に商号変更。
航空宇宙事業も展開していますが、売上・利益の中心は自動車部門です。米国での売上台数が突出しています。
SUBARUの業績推移と株価推移について
スバルの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益の推移

ここ数年の利益は不祥事・リコール問題、競争の激化などがあり減少。
2020年3月期は増収・増益となりましたが大きく改善とはならず、2022年3月期は下方修正を行い厳しい見通しとしています。
株価の推移
下記はスバル5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で見ると下落していますが、2020年7月以降は安値圏の狭いレンジで推移しています。
下落がやや落ち着いていますが、上昇していないという見方もできます。
SUBARUの配当情報と決算内容について
スバルの配当情報と決算内容を確認していきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:56円
予想年間配当利回り:2.98%
配当利回りは高めです。
配当金の推移
下記はSUBARUの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:144円
2018年3月期:144円
2019年3月期:144円
2020年3月期:100円
2021年3月期:56円
2022年3月期:56円(予)
年間144円で推移していた配当ですが、2020年3月期に減額修正、2021年3月期は減配と厳しいです。
配当性向は2020年3月期が50.3%、2021年3月期が56.1%、2022年3月期の予想が約57%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「継続的かつ安定的な配当を基本としつつ、業績連動の考え方を取り入れる」としています。
以前は「2019年3月期から2021年3月期は、年間配当144円をベース」としていましたが、業績悪化・先行き不透明感から2020年3月期は年間100円、2021年3月期は年間56円となりました。
決算内容について
2022年2月7日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結税引前利益は912億円と発表。
また、通期の同利益を1,550億円予想から1,100億円予想に下方修正しています。
期初は2,030億円予想としており、再度の下方修正で厳しさが見えます。
スバルの今後について
スバルの今後について考えていきます。
今後のリスクについて
リコール問題が落ち着き、ここから収益改善という時に需要減少・半導体供給不足など厳しい環境となりました。
米国での販売比率が高いため、円高進行や日米関税問題が起きれば業績に大きく影響します。
この先、リコール問題が再度でないとは言い切れません(自動車メーカー全般に言えることですが)
配当金について
配当金は中期経営計画の予定を変更して減配しました。
想定以上に利益が減少したため「早めの決断」とも言えますが「計画を早くも大きく変更した」という見方もできます。
大きく業績回復となれば配当も回復する可能性も考えられますが、配当性向は高く、まだまだ不透明感は強いです。