農業機械メーカーとして国内トップ、世界的にも有名なクボタ(6326)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。クボタはドラマ「下町ロケット」の技術監修を行い、最新の農業機械アピールの場ともなりました。
- 目立った割高感、割安感はない
- 配当は増配推移、適正な配当性向水準
- 業績好調も期待以上とはいかず株価下落
クボタの株価情報と事業内容について
クボタの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,059円
予想PER:13.88倍
PBR:1.47倍
時価総額:2兆4,713億円
2022年2月25日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)クボタ【6326】:Yahoo!ファイナンス
指標に目立った割安感、割高感はないです。
クボタ(6326)とは
株式会社クボタ(英: Kubota Corporation)は、産業機械(農業機械、建設機械等)、建築材料、鉄管、産業用ディーゼルエンジンのメーカーである。
農機メーカーとしては国内首位、世界でも3位である。
クボタ – Wikipediaより抜粋
主な事業は「農業ソリューション」、「水環境ソリューション」、「エンジン」、「建設機械」、「精密機器」、「素形材・鋼管・空調」です。
海外の売上比率は年々上昇し2004年は約3割でしたが、2020年12月期は約7割です。
クボタの業績推移と株価推移について
クボタの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と経常利益の推移

2020年12月期、期初の経常利益予想は2,070億円でしたが1,859億円の減益で着地。
2021年12月期は過去最高売上・利益を更新。
2022年12月期は増収・微増益見通しとしています。
株価の推移
下記はクボタ5年分の週足株価チャートです。

株価は広めのレンジで推移していましたが、2021年に入るとレンジを抜けて上昇。
2021年5月以降は調整的に下落する場面もありましたが、2022年からは業績が期待値以上とはならず、やや警戒感から下落しています。
クボタの配当情報と株主優待について
クボタの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当金の推移
下記はクボタの配当金推移です。
配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2017年12月期:32円
2018年12月期:34円
2019年12月期:36円
2020年12月期:36円
2021年12月期:42円
2022年12月期:未定
配当は増配傾向、2022年12月期は未定としています。
配当性向は2020年12月期が34%、2021年12月期が28.9%です。
配当方針の確認
中期経営計画2025にて「株主還元強化として総還元性向を40%以上目標、50%を目指す」としています。
予定通りの利益であれば、増配する可能性は高いと見ることもできます。
参考:配当情報|株式会社クボタ
株主優待制度について
クボタは創業130年の記念優待として2020年6月末時点で100株以上保有者を対象に「3,000円相当のお米とパスタ」を実施しました。
あくまでも記念優待で限定実施でしたが「今後については検討していく方針」としています。
記念優待実施目的の一つに「中長期に渡り多くの人に株式を保有していただく」とあるため、継続保有者限定などで優待新設する可能性も想定されます。
クボタの決算内容と今後について
クボタの決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容の確認
2022年2月14日に決算発表。
2021年12月期の連結税引前利益は2,525億円と発表。
2022年12月期の同利益は2,530億円見込み、年間配当は未定としています。
今後について
民間の施設投資・設備投資をはじめ、公共投資や農業政策がどうなるかが業績に大きく影響します。
海外売上高比率も高いので為替の影響も受けます。
設備投資が減少すれば当然売上は下落、為替が円高になれば利益が減ります。反対に設備投資が活発になれば売上は上昇、為替が円安になれば利益が増えます。
高いシェアと技術力
市場シェアや開発力が高く、技術力は確かなものがあります。
各部門で想定以上の回復を見せており、2021年12月期は大幅増収、過去最高益となりました。
しかし、想定より若干下振れており、2022年12月期の見通しも原材料費・物流費などのコスト増により、期待感より弱めとなったことで株価が下落しました。