リサイクル店を全国に展開するハードオフ(2674)。業績悪化で株価が下落推移、減配予定としています。はたして今後のハードオフの株価と配当はどうなるのか。業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 株価下落で株価指標は割安・高配当利回り
- 配当性向が高いので更に減配する可能性がある
- 業績見通しが厳しく株価復活に時間がかかる可能性も
ハードオフの事業内容と株価指標
はじめにハードオフコーポレーションの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:674円
予定年間配当:35円
年間配当利回り:5.19%
予想PER:17倍
PBR:0.76倍
2020年11月30日終値時点のデータ
減配予定ですが、株価が下落した事で配当利回りは高いです。
ハードオフコーポレーション(2674)とは
株式会社ハードオフコーポレーション(英: HARD OFF CORPORATION Co., Ltd. )は、中古品リユース販売業を直営店またフランチャイズ方式で全国に展開する企業。
ハードオフの業態がブックオフのリユース販売に着想を得て生まれた関係から、ロゴマークや店内環境(照明やデザイン等)も共通しており、ブックオフ系列の店舗が同じ建物内や隣接地に出店している場合も多い。
ハードオフコーポレーション – Wikipediaより抜粋
2020年7月末で全国に903店舗(直営325店舗・FC578店舗)展開しています。
多くの店舗を展開していますが今後の成長戦略としてはリアル店舗と共にインターネット通販、スマートフォンアプリを始めとするオムニチャネルの構築推進、海外への出店強化をあげています。
ハードオフの業績推移と株価チャート
次にハードオフコーポレーションの業績推移と株価チャートを確認していきます。
売上高と経常利益の推移

売上は右肩上がりですが、利益は右肩下がりで減少しています。2020年3月期は増益見通しでしたが下方修正を行い減益。2021年3月期は増収・増益見通しです。
株価チャートの推移
下記はハードオフコーポレーション5年分の週足株価チャートの推移です。

株価は長期で下落推移です。何度か止まりそうな気配も見せていましたが、止まることなく下落しています。現在も下落が止まっている感じに見えますが、上昇はしていないです。ここからさらに下落すると過去最安値の400円前後まで下落する可能性もありえます。
ハードオフの配当推移と決算内容について
次にハードオフコーポレーションの配当金の推移と決算内容を確認していきます。
配当金の推移
下記はハードオフコーポレーションの配当金の推移です。期末(3月)の一括配当を実施しています。

配当は40円で据え置きでしたが2021年3月期は5円減配予定です。
利益配分に関する基本方針は1株当たりの利益や自己資本利益率(ROE)、キャッシュ・フローを向上させ、企業価値を高めるための積極的な事業展開を推進することにより経営基盤や財務体質の強化をはかり、「連結配当性向50%程度を目安に安定的な配当を実施」するとしています。
配当性向は2018年3月期が95.3%、2019年3月期が109.2%、2020年3月期が138.5%と年々上昇。やや無理をして配当を維持していたのもあり、2021年3月期は減配予定。それでも予想配当性向が約88%なので、今後さらに減配する可能性もあります。
決算内容を確認
2020年11月5日の決算にて2021年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は3.8億円と発表、あわせて通期の業績予想は同利益が11億円見通し、年間配当は35円に減配予定です。
ハードオフの今後の株価について
最後にハードオフコーポレーションの今後の株価について考えてみます。
今後について
売り上げは24期連続増収で過去最高を更新し順調に見えますが、利益率の改善が進まず厳しい状況です。株価指標には割安感が強く配当利回りが高いので、利益が改善し、減配を行わなければ良いですが、業績はここ数年下方修正を行うことが多く、不透明感は強いです。