プリント基板向けの電子材料が主力の有沢製作所(5208)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と株価チャート、業績推移と配当推移を確認してみました。
- 高い配当性向方針で高配当利回り
- 株価は警戒感から短期で下落
- 積極還元策が今後どうなるか
有沢製作所の株価情報と業績推移
有沢製作所の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:1,108円
予想PER:20.36倍
PBR:0.78倍
予想EPS:54.41円
時価総額:372億円
2023年6月14日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)有沢製作所【5208】:Yahoo!ファイナンス
PBRにやや割安感があります。
業績の推移
下記は有沢製作所の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年3月期は厳しくなりましたが、その後回復。
2023年3月期は減益、2024年3月期も減益見通しとしています。
株価のチャート
下記は有沢製作所5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月以降上昇気味に推移。
2022年5月以降は更に上昇しましたが、2023年以降は下落しています。
有沢製作所の配当情報と株主優待
有沢製作所の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当金の情報
2024年3月期の予定年間配当:45円
予想年間配当利回り:4.06%
高い配当利回りです。
配当金の推移について
下記は有沢製作所の配当金推移です。2024年3月期は中間(9月)と期末(3月)の配当を実施予定としています。

2022年3月期に大きく増配(中間配当の5円は特別配当)。2023年3月期も高配当を継続しましたが、2024年3月期は減配予定としています。
配当性向は2023年3月期が104.1%、2024年3月期の予想が約83%です。
配当方針
中期経営計画では「総還元性向80%以上」としています。
高い配当性向方針のため、高配当です。
参考:中期経営計画|有沢製作所
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
有沢製作所の事業内容と今後について
有沢製作所の事業内容と財務情報と今後について考えてみます。
有沢製作所(5208)の概要
株式会社有沢製作所(ありさわせいさくしょ、英: Arisawa Mfg.Co.,Ltd.)は、エレクトロニクス関連材料などの開発・製造・販売を行う企業である。
プリント基板向けの電子材料、レンズなど光学ディスプレー材料が主力。
有沢製作所 – Wikipediaより一部抜粋
主力事業はプリント基板向けのなどの「電子材料」です。
他には、「産業用構造材料」、「電気絶縁材料」、「ディスプレイ材料」です。
3カ月決算の実績
下記は有沢製作所の連結経常利益の推移と前期との比較です。

2024年3月期の連結経常利益は21億円見通しとしています。
キャッシュフロー
下記は有沢製作所のキャッシュ・フロー推移です。

有沢製作所の今後について
2023年3月期は中国経済の停滞、エネルギー費などの高騰で減益に。
2024年3月期も厳しめの業績見通しとしています。
事業展開
プリント基板向け電子材料が主力ですが、産業用構造材料、電気絶縁材料も拡大しています。
今後はIoT、次世代輸送機器など成長が見込める分野に重点を置くとしています。
リスク要因
エネルギー費や原材料高などのコスト問題。為替の円安進行はプラスですが、円高になるとマイナスとなります。
また、総還元性向の目標ラインを大きく引き上げ、大きく増配しており株主還元に積極的です。
利益が確保できれば問題なく高い配当利回りですが、想定以上に利益が減少した場合は大きく減配する可能性もあり、不透明感があります。