100円ショップで業界3位のキャンドゥ(2698)。今後の株価はどうなるのか、業績推移や株価チャートを分析してみました。また、配当推移や株主優待も確認していきます。
- 割高感は強め、配当・優待利回りは低め
- TOBで大きく株価上昇
- 伸びしろもあるが競合も強い
キャンドゥの株価情報と事業内容について
キャンドゥの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,300円
予想PER:156.25倍
PBR:2.94倍
時価総額:386億円
2022年4月8日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:(株)キャンドゥ【2698】:Yahoo!ファイナンス
市場平均や同業種と比較すると割高で、特にPERはかなり割高です。
キャンドゥ(2698)とは
株式会社キャンドゥ(英: CAN DO CO., LTD.)は、100円ショップチェーンを運営する企業である。1位のダイソー、2位のセリアに次ぐ、業界第3位である。
100円ショップ「キャンドゥ」を運営し、日本全国で店舗を展開するほか、海外進出もしている。
2021年10月に流通大手のイオンがTOBの実施を発表、2022年1月5日付でイオンの連結子会社となりました。
キャンドゥ – Wikipediaより抜粋
100円以外の高価格帯の販売も行っていますが、企業理念で100円にこだわりを持っています。
業界3位ですが、1位のダイソー、2位のセリアが高いシェアを持っています。
キャンドゥの業績推移と株価チャートについて
キャンドゥの業績推移と株価チャートを見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

売上推移は悪くないですが、利益は不安定です。2021年11月期は増益見通しでしたが、下方修正を行い減益に。
2023年2月期は決算期変更、増益見通しとしていますがやや厳しめです。
株価の推移
下記はキャンドゥ5年分の週足株価チャートです。

2020年までは比較的緩やかに推移していた株価ですが、2020年4月以降に需要増の期待から大きく上昇。
2021年10月14日、イオン(8267)がキャンドゥに対してTOB実施を発表。TOB価格を2,700円に設定したこともあり、株価はストップ高に。
その後は下落していましたが、2022年3月以降で見ると再度上昇しています。
キャンドゥの配当情報と株主優待制度について
キャンドゥの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年2月期の予定年間配当:17円
予想年間配当利回り:0.59%
配当金の推移
下記はキャンドゥの配当金推移です。
配当権利日は、5月(中間配当)と11月(期末配当)です。

2017年11月期:17円
2018年11月期:17円
2019年11月期:17円
2020年11月期:17円
2021年11月期:17円
2023年2月期:17円(予)
配当金は年間17円で据え置き推移です。
配当性向は2021年11月期が139.2%、2023年2月期の予想が約115%です。
利益配分の方針を確認
キャンドゥの利益配分の基本方針は、「将来の事業拡大と企業体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、業績と連動した安定的な配当を継続」としています。
株主優待について
キャンドゥの株主優待は「店舗で利用することができる優待券」です。
優待権利月は5月です。
2020年5月から下記に優待内容を変更(実質拡充)しています。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 2,000円+税相当(20枚) |
300株以上 | 4,000円+税相当(40枚) |
500株以上 | 6,000円+税相当(60枚) |
1,000株以上 | 10,000円+税相当(100枚) |
100株保有で年間2,000円相当なので優待利回りは約0.9%です。
決算期を変更しているため、優待権利月を変更、または優待自体を変更する可能性も想定されます。
キャンドゥの決算内容と今後について
キャンドゥの決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容を確認
2022年4月7日に決算発表。
2023年2月期1Q(12月-2月)の連結経常利益は2.5億円と発表。
前年同期比61.1%減、変則決算の2023年2月期は連結経常利益を13.3億円見通しとしています。
今後について
2021年10月にイオンのTOB価格が2,700円というのもあり、株価が大きく上昇。
今後は、出店コストや設備管理コストなどの低減をはじめ、多くの相互成長期待値もあります。
シナジー効果
イオンの公開買い付けにより株式の51%以上を取得し連結子会社となりました。
今後はイオングループのスーパー・ドラッグストアなどへ多くの出店機会が増えるのが見込まれ、海外展開の加速も期待できます。
リスク要因
イオンの第1回公開買付け価格は2,700円、第2回の価格は2,300円でした。どちらも近年の株価を考えると高めの価格です。
また、100円ショップ業界全体で見ると、200円・300円の高価格帯を充実化、ITを利用した効率化を進めるなど各企業が利益を伸ばす工夫をしています。需要がある分、競合も強く、どの100円ショップがさらに抜け出すか現状では見えにくいです。