無印良品を展開する良品計画(7453)。2019年8月に株式分割を行ったことで買いやすい株価になりました。上昇しすぎていた株価がやや下落していていましたが、上昇の兆しも見せています。果たしてこの先の株価と配当金はどうなるのか。業績推移・株価チャートと配当推移を分析してみました。
- 株価指標に以前ほどの割高感は無いがやや割高感
- 2020年8月期の業績はかなり厳しい結果に
- 2021年8月期の予想はかなり強気
良品計画の事業内容と株価指標
はじめに良品計画の事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:2,486円
予定年間配当:40円
年間配当利回り:1.61%
予想PER:18.8倍
PBR:3.39倍
2021年1月12日終値時点
株価指標は以前ほどではないですが、やや割高感があります。配当は大きく復活予定で利回りは平均水準です。
良品計画(7453)とは
良品計画とは、無印良品(むじるしりょうひん)やMUJIブランドの店舗・商品を展開する専門小売企業である。家具、衣料品、雑貨、食品などの販売店を国内外に出店しているほか、オンラインストアやホテルも手掛けている。
良品計画 – Wikipediaより一部抜粋
無印良品は中国をはじめ、アジア・ヨーロッパなど海外も出店しています。2019年1月にファミリーマートでの無印商品の取り扱いが終了、2020年6月にローソンで無印良品の取り扱いを開始と発表しています。
2019年8月末に1株を10株にする株式分割を行っています。株式分割前は1株2万円以上(100株で約200万円)の値がさ株でしたが分割により購入しやすくなりました。
良品計画の業績推移と配当推移について
次に良品計画の業績推移と配当推移について確認していきます。
売上高と経常利益の推移

売上は右肩上がりですが、2020年2月期の経常利益は何度か下方修正を行い大きく減益。2020年8月期は決算期の変更で6カ月決算、決算期間(2020年2月-8月)の厳しい社会情勢で仕方ない部分もありますが、6カ月と考えてもかなり落ち込む決算となりました。2021年8月期はかなり強気の予想です。
配当金の推移
下記は良品計画の配当推移です。株式分割後の株数に換算した配当金額です。年2回、中間配当と期末配当を実施しています。

2017年2月期:29.3円
2018年2月期:34.5円
2019年2月期:38.7円
2020年2月期:36.4円
2020年8月期:5円
2021年8月期:40.0円(予)
2020年8月期は6カ月決算ですが、大きく減配しています。
配当方針は「連結配当性向30%の安定的な配当を実施」です。2020年2月期は配当性向が41.1%、2020年8月期は最終赤字。2021年8月期は大きく配当が復活する予定ですが、あくまでも業績が急回復する見通しのためです。
良品計画の株価チャートと決算内容
次に良品計画の株価チャートと決算内容を確認していきます。
株価チャートの推移
下記は良品計画5年分の週足株価チャートの推移です。

2018年7月頃に大きく割高にあった株価が業績下方修正の影響もあり下落。株式分割以降に株価上昇も、再度業績下方修正が発表されて株価はストップ安。
2020年4月以降ははややあく抜け感から株価が上昇しています。
決算内容を確認
2020年1月8日の決算にて2021年8月期1Q(9-11月)の連結経常利益は134億円と発表。前年の同一期間比で29.1%増、通期計画の498億円に対する進捗率は27.1%となっています。
良品計画の今後について
最後に良品計画の今後について考えていきます。
今後の動きについて
株価に割高感がありますが以前ほどではありません。2020年8月期はさまざまな影響と6カ月という期間もあり最終赤字と厳しいですが、ローソンと提携、ネット販路拡大など2021年8月期に大きく巻き返しをはかります。
2020年8月期を除外して考えると、売上は好調ですが利益がやや減益傾向なのは気になる点です。ここ最近では食品はかなり大きく伸び、トータルの月次売上でも回復しつつあります。
株式分割を行い買いやすくなったので、業績がしっかり戻る、割引券のような株主優待を実施するなど株価が上昇する可能性も秘めていますが、現状では株主優待を実施する可能性は低そうです。