NTTグループ主要企業で情報サービス大手のNTTデータ(9613)。今後の株価と配当がどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当金の推移を分析してみました。
- 目立った割高感あり、配当利回りは低め
- 配当金は増配傾向、配当性向も問題なし
- 期待感・思惑で株価上昇も調整的に下落推移
NTTデータの株価情報と業績推移
NTTデータの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:1,813円
予想PER:18.69倍
PBR:1.83倍
予想EPS:96.99円
時価総額:2兆5,427億円
2023年3月3日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)NTTデータ【9613】:Yahoo!ファイナンス
目立った割高感・割安感は無いです。
業績の推移
下記はNTTデータの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2022年3月期は大きく増益で過去最高益を更新。2023年3月期はさらに増収・増益見通しとしています。
株価の推移
下記はNTTデータ5年分の週足株価チャートです。

株価は2021年9月から上昇して、ITバブル崩壊以降の高値を更新。
期待感から株価が上昇していましたが、割高感が出た事もあり2021年12月以降は調整的に下落する動きをしています。また、2022年5月は思惑から一時的に大きく株価が動く場面もありました。
NTTデータの配当情報と株主優待
NTTデータの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2023年3月期の予定年間配当:21円
予想年間配当利回り:1.16%
配当金の推移
下記はNTTデータの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:15円
2019年3月期:17円
2020年3月期:18円
2021年3月期:18円
2022年3月期:21円
2023年3月期:21円(予)
配当金は増配傾向です。
配当性向は2022年3月期が20.6%、2023年3月期の予想が約22%です。
株主還元方針の確認
配当方針は「今後の持続的な成長に向けた事業投資や技術開発、財務体質の維持・強化のための支出及び配当とのバランスを総合的に勘案し、安定的に実施」としています。
参考:株主還元|NTTデータ
株主優待について
株主優待制度は実施していないです。
NTTデータの事業・決算内容と今後について
NTTデータの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます
NTTデータ(9613)とは
株式会社NTTデータ(登記社名: 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、英: NTT DATA CORPORATION)は、データ通信やシステム構築事業を行うシステムインテグレーター。
NTTグループ主要5社の一つである。日本電信電話(NTT)のデータ通信事業本部を源とする。NTTの完全子会社で中間持株会社であるNTT株式会社が発行済株式総数の54.19%を所有する連結子会社でNTTグループ主要企業の一つである。
NTTデータ – Wikipediaより抜粋
NTT傘下のシステムインテグレーターで省庁、金融機関に強いです。国内アライアンス強化、M&Aで積極的な海外進出、技術展開も行っています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結税引前利益は2,158億円と発表。2023年3月期の同利益は2,300億円見通し、年間配当は21円予定としています。(2022年5月12日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結税引前利益は588億円と発表、前年同期比20.2%増となりました。(2022年8月5日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結税引前利益は1,106億円と発表、前年同期比0.4%減となりました。(2022年11月7日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結税引前利益は1,730億円と発表、前年同期比2.3%増となりました。(2023年2月9日の決算発表にて)
今後について
業界最大手のシステムインテグレータ(ITサービス企業)で官公庁や金融機関向けの大型システムから決済サービス、製造・物流など領域はかなり広いです。海外のITサービス会社を買収し積極的に海外進出、2023年3月期も好調見通しです。
リスク要因
2020年3月期の減益要因は主に大型の不採算案件が発生した影響によるものです。
幅広い領域に展開しており案件は多いですが、不採算案件をいくつか抱えているのは、今後のリスクとなります。また、ある程度の業績好調さが織り込まれた株価まで上昇したため、調整的に下落する場面が出ています。
伸びしろ
海外事業はNTTと事業統合に着手し、更なる成長を目指しています。新たな社会・環境実現に向け、更なるデジタル化が加速する可能性は高く今後の需要は大きい分野です。
高い技術力が必要で競争の激化も想定されますが、需要の取り込みに成功すればまだまだ業績を伸ばす可能性もあります。