即席麵の先駆者である日清食品ホールディングス(2897)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待も確認していきます。
- やや割高感あり
- 2022年3月期は反動による減益見通し
- 株価は下落から持ち直す動き
日清食品の株価情報と事業内容について
日清食品ホールディングスの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:8,940円
予想PER:29.78倍
PBR:2.35倍
時価総額:9,450億円
2022年2月10日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:日清食品ホールディングス(株)【2897】:Yahoo!ファイナンス
PER、PBRともにやや割高感があります。
日清食品ホールディングス(2897)とは
日清食品ホールディングス株式会社(にっしんしょくひんホールディングス、Nissin Foods Holdings Co., Ltd.)は、即席麺を生産する日清食品を中心とする食品グループの持株会社である。
即席麺を中心としたインスタント食品、冷凍食品、菓子、シリアル食品、乳酸菌飲料を製造・販売している。
子会社として日清食品、明星食品、日清シスコ、湖池屋がある。主要取引先は三菱商事、伊藤忠商事。
カップ麺市場を拡大するため海外に進出している。インド、インドネシア、タイ、オランダ、アメリカ、ブラジルに現地工場。また、味の素と提携しており、インドネシアやタイに合弁会社を設立している。
日清食品ホールディングス – Wikipediaより抜粋
日清食品はインスタントラーメンの先駆者です。
カップ麺の国内シェアは明星食品を子会社化したことで5割を超えます。
チルド製麺や米国・中国へも広く展開。2020年11月にはスナック菓子メーカーの湖池屋を連結子会社化しています。
日清食品の業績推移と株価推移について
日清食品ホールディングスの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と最終利益の推移

2021年3月期の最終利益は巣ごもり需要などもあり、過去最高の408億円で着地。
2022年3月期はその反動により減益見通し(310億円-330億円)としています。
株価の推移
下記は日清食品ホールディングス5年分の週足株価チャートです。

2020年4月以降は巣ごもり需要により過去最高益更新見通しなどの好材料で株価が上昇。
2020年9月以降は割高感・材料出尽くし感などで下落が目立っていましたが、2022年2月以降は再度上昇しています。
日清食品の株主優待と配当情報について
日清食品ホールディングスの株主優待制度と配当情報を見ていきます。
株主優待制度について
日清食品ホールディングスの株主優待は「自社製品詰め合わせ」です。
所有株式数 | 優待品 |
---|---|
100株~300株 | 3,000円相当の自社商品詰め合わせ (3月末) |
300株~1,000株 | 3,500円相当の自社商品詰め合わせ +1,500円相当ひよこちゃんグッズ (3月末と9月末の年2回) |
1,000株~3,000株 | 4,500円相当の自社商品詰め合わせ +1,500円相当ひよこちゃんグッズ (3月末と9月末の年2回) |
3,000株以上 | 5,500円相当の自社商品詰め合わせ +1,500円相当ひよこちゃんグッズ (3月末と9月末の年2回) |
100株保有で3,000円相当なので優待利回りは約0.3%です。
配当金情報
2022年3月期の予定年間配当:130円
予想年間配当利回り:1.45%
配当金の推移
下記は日清食品ホールディングスの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:85円
2018年3月期:90円
2019年3月期:110円
2020年3月期:110円
2021年3月期:120円
2022年3月期:130円(予)
配当は増配傾向で推移しており、20年近く減配をしていません。
配当性向は2020年3月期が39.1%、2021年3月期が30.6%、2022年3月期の予想は約40-44%です。
配当方針の確認
配当方針は「配当性向40%以上を目標」としています。
2022年3月期の配当は普通配当120円、カップヌードル発売50周年記念配当10円の合計130円予定としています。
日清食品の決算内容と今後について
日清食品ホールディングスの決算内容確認と今後について考えていきます。
決算内容を確認
2022年2月3日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結税引前利益は446億円(前年同期比12%減)、連結最終利益は307億円(15.3%減)と発表しています。
今後について
日本国内ではシェアが高くブランド力が強いため、商品値上げ発表時には収益改善期待から株価が上昇することもあり、実際に利益が改善されています。
国内と国外
既に国内では成熟しているため、さらなる成長を求めアメリカ・中国で販売エリアを拡大し、ブランド力強化などを行っていますが、当然、不透明感はあります。
もちろん、海外の市場規模は大きいので上手くいけば業績をさらに大きく伸ばすことができます。
短期的な動きと将来
2022年3月期は巣ごもり需要の反動減、原材料価格・物流費の上昇などもありますが、想定よりは落ち込んでいません。
原材料価格高騰による価格改定(商品値上げ)など、気になるリスク要因もありますが、新規事業などにも投資を行い、さらなる進化を目指しています。リスクと合わせ成長要因なども見ていく必要がありそうです。