FPD用ガラス大手の日本電気硝子(5214)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。株価が下落から抜け出しやや上昇、高配当利回りです。
- 割安感あり、高い配当利回り
- 技術力は確かで業績は回復傾向
- 株価は下落から抜け出し緩やかに上昇推移
日本電気硝子の株価情報と事業内容について
日本電気硝子の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,670円
予想PER:8.28倍
PBR:0.48倍
時価総額:2,657億円
2022年5月2日終値時点のデータです。
最新の株価参考:日本電気硝子(株)【5214】:Yahoo!ファイナンス
PERは割安、PBRはかなり割安です。
日本電気硝子(5214)とは
日本電気硝子株式会社(にっぽんでんきがらす 英: Nippon Electric Glass Co., Ltd.)は、ガラスメーカーである。
フラットパネルディスプレイ(FPD)用ガラスの大手であり、特に液晶用ガラス基板では世界の生産量の20%を供給し、米コーニング、AGCとともに世界3強である。
高機能性樹脂強化用ガラス繊維も世界シェアトップクラスである。
日本電気硝子 – Wikipediaより抜粋
主力事業は「薄型パネルディスプレイ(FPD)用ガラス」と「ガラスファイバ」です。
自動車向けがやや厳しいですが、5Gなどの通信関係は好調です。
日本電気硝子の業績推移と株価推移について
日本電気硝子の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

2018年12月期、2019年12月期ともに下方修正を行い連続減益に、2020年12月期も当初は厳しい見通しでしたが増益で着地。
2021年12月期は大きく増益となり業績は回復傾向です。
株価の推移
下記は日本電気硝子5年分の週足株価チャートです。

株価は2018年から下落推移、2020年3月に落ち着き。
2020年4月からは緩やかに上昇も、2022年以降で見るとやや下落しています。
2018年1月に5,000円近くまで上昇していたのを考えると弱めの水準で推移しています。
日本電気硝子の配当情報と決算内容について
日本電気硝子の配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2022年12月期の予定年間配当:120円
予想年間配当利回り:4.49%
配当利回りは高いです。
配当金の推移
下記は日本電気硝子の配当金推移です。
配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2017年12月期:90円
2018年12月期:100円
2019年12月期:100円
2020年12月期:100円
2021年12月期:110円
2022年12月期:120円(予)
2022年12月期は増配予定としています。
配当性向は2021年12月期が37.8%、2021年12月の予想が約37%です。
利益還元方針の確認
配当方針は「株主資本配当率(DOE)2%以上を目標」としています。
ここ数年のDOEは2%で推移しているため、方針を変更しなければ今後も安定配当に期待がもてます。
決算内容を確認
2022年4月28日に決算発表。
2022年12月期1Q(1-3月)の連結経常利益は158億円と発表。
前年同期比31.9%増、通期計画の370億円に対する進捗率は42.8%となりました。
日本電気硝子の今後について
日本電気硝子の今後の株価上昇ポイントと下落ポイントについて考えてみます。
今後について
割安感があり、過去の株価と比較するとまだ安くみえます。
新しい基板ガラスの開発成功のように技術力は確かです。今後は5Gの本格運用による需要増の期待もあります。
計画見直しと上振れ期待
2020年2月に中期経営計画の見直しを行い、当初の想定を下回る計画に変更しましたが、2021年12月期は想定以上に業績が回復。
2022年12月期も好調が続き、上期予想を上方修正しています。
しかし、物流費や原材料価格などのコスト面や、主な顧客が韓国・台湾・中国の液晶パネル企業であることを考えると不透明感もあり、通期計画は据え置いています。