FPD用ガラス大手の日本電気硝子(5214)。
今後の株価と配当はどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。
- 割安感あり、高い配当利回り
- 株価は緩やかに下落推移
- 技術力はあるが厳しい業績見通し
日本電気硝子の株価情報と業績推移
日本電気硝子の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。
株価の指標
株価:2,450円
予想PER:28.49倍
PBR:0.44倍
予想EPS:85.98円
時価総額:2,438億円
2023年5月1日終値時点のデータ
最新の株価参考:日本電気硝子(株)【5214】:Yahoo!ファイナンス
PBRはかなり割安感があります。
業績の推移
下記は日本電気硝子の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2020年12月期は業績が上振れして増益、2021年12月期はさらに大きく増益となりました。
2022年12月期は営業・経常減益、2023年12月期は大きく減益見通しとしています。
株価のチャート
下記は日本電気硝子5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年4月以降は上昇していましたが、2022年辺りから落ち着いて緩やかに下落推移。
2018年1月には5,000円近くまで上昇していたのを考えると、弱めの水準で推移しています。
日本電気硝子の配当情報と株主優待
日本電気硝子の配当情報と株主優待制度を確認していきます。
配当情報
2023年12月期の予定年間配当:120円
予想年間配当利回り:4.9%
配当利回りは高いです。
配当金の推移について
下記は日本電気硝子の配当金推移です。配当権利日は6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2018年12月期:100円
2019年12月期:100円
2020年12月期:100円
2021年12月期:110円
2022年12月期:120円
2023年12月期:120円(予)
2023年12月期は据え置き予定としています。
配当性向は2022年12月期が39.6%、2023年12月の予想が約140%です。
利益還元方針の確認
配当方針は「株主資本配当率(DOE)2%以上を目標」としています。
ここ数年のDOEは2.2%で推移しているため、方針の変更がなければ安定配当に期待できます。
株主優待について
株主優待制度は実施していません。
日本電気硝子の事業内容と今後について
日本電気硝子の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。
日本電気硝子(5214)の概要
日本電気硝子株式会社(にっぽんでんきがらす 英: Nippon Electric Glass Co., Ltd.)は、ガラス製造事業者である。
液晶用ガラス基板を世界生産の約2割供給するほか、フラットパネルディスプレイ (FPD) 用ガラスを米コーニング、AGCらと3社で市場を寡占し、高機能性樹脂強化用ガラス繊維は世界市場の筆頭である。
日本電気硝子 – Wikipediaより抜粋
主力事業は「薄型パネルディスプレイ(FPD)用ガラス」と「ガラスファイバ」です。
自動車向けがやや厳しいですが、5Gなどの通信関係が好調です。
キャッシュフロー
下記は日本電気硝子のキャッシュ・フローの推移です。

日本電気硝子の今後について
新しい基板ガラスの開発成功のように技術力は確かで、今後は5G関連の需要増期待もあります。
計画見直し・不透明感
2020年2月に中期経営計画の見直しを行い、当初の想定を下回る計画に変更しましたが、2021年12月期は想定以上に業績が回復。
しかし、物流費や原材料価格などのコスト面や、主な顧客が韓国・台湾・中国の液晶パネル企業であることを考えると不透明感もあり、2023年12月期は厳しい見通しをしています。