菓子・乳業で国内最大手の明治ホールディングス(2269)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。また、株主優待制度も確認していきます。
- 割高感はなし、厳しめの業績推移
- 株価は長期下落レンジで推移
- 配当金は増配傾向
明治の株価情報と業績推移
明治ホールディングスの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:6,180円
予想PER:14.02倍
PBR:1.22倍
予想EPS:440.89円
時価総額:9,169億円
2023年3月1日終値時点のデータ。
最新の株価参考:明治ホールディングス(株)【2269】:Yahoo!ファイナンス
目立った割安感・割高感はないです。
業績の推移
下記は明治ホールディングスの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2022年3月期は「収益認識に関する会計基準」等を適用する影響もあり減収・減益に。2023年3月期は減益見通しとしています。
株価の推移
下記は明治ホールディングス5年分の週足株価チャートです。

株価は長期下落レンジで推移しており厳しい動きです。2022年以降で見ても警戒感のある動きをしています。また、2023年3月1日を基準日として1対2の株式分割を行うとしています。
明治の配当情報と株主優待
明治ホールディングスの配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:170円
予想年間配当利回り:2.75%
配当金の推移
下記は明治ホールディングスの配当金推移です。配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2018年3月期:130円
2019年3月期:140円
2020年3月期:150円
2021年3月期:160円
2022年3月期:170円
2023年3月期:170円(予)
配当は増配傾向です。
配当性向は2022年3月期が28%、2023年3月期の予想が約38%です。
配当方針の確認
明治ホールディングスの利益配分の基本方針は「2024年3月期までに連結配当性向40%水準に引き上げる」としています。
株主優待について
明治ホールディングスの株主優待制度は「自社商品の詰め合わせ」です。優待権利月は3月です。
所有株式数 | 優 待 品 |
---|---|
100株以上 | 明治グループ製品詰合せ (2,000円相当) |
500株以上 | 明治グループ製品詰合せ (3,500円相当) |
1,000株以上 | 明治グループ製品詰合せ (5,000円相当) |
2023年3月31日の株式分割後は100株保有で1500円相当、200株保有で2,500円相当のため、実質拡充となります。
優待利回り
100株保有で2,000円相当とした場合、優待利回りは約0.3%です。
明治の事業・決算内容と今後について
明治ホールディングスの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
明治ホールディングス(2269)とは
明治ホールディングス株式会社(めいじホールディングス、英: Meiji Holdings Co.,Ltd.)は、食品メーカーの明治、製薬会社のMeiji Seika ファルマを傘下に持つ持株会社。
2011年4月1日に明治製菓のフード&ヘルスケア事業を吸収分割により明治乳業へ継承。食品事業が一体化した明治乳業は株式会社明治へ、医薬品事業が残った明治製菓はMeiji Seikaファルマ株式会社へそれぞれ商号変更
明治ホールディングス – Wikipediaより一部抜粋
事業セグメントは大きく分けると「食品セグメント」と「医薬品セグメント」の二つです。今後は特に医薬品セグメントを伸ばしていくとしています。
決算内容を時系列に確認
2022年3月期の連結経常利益は939億円と発表。2023年3月期は935億円見通し、年間配当は170円予定としています。(2022年5月12日の決算発表にて)
2023年3月期1Q決算
2023年3月期1Q(4-6月)の連結経常利益は184億円と発表、前年同期比3.5%減となりました。(2022年8月9日の決算発表にて)
2023年3月期2Q決算
2023年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は439億円と発表。また、通期の同利益を935億円予想から855億円予想に下方修正しています。(2022年11月8日の決算発表にて)
2023年3月期3Q決算
2023年3月期3Q累計(4-12月)の連結経常利益は663億円と発表。また、通期の同利益を855億円予想から760億円予想に下方修正しています。(2023年2月9日の決算発表にて)
今後について
明治ホールディングスは今後、医薬品セグメントを大きく伸ばす計画ですが、現状では売上・利益ともに牛乳・ヨーグルトをはじめとした食品セグメントが多くを占めます。
食品セグメントについて
健康志向の高まりで乳製品の売り上げ増に加え、生活の変化から冷凍食品の需要も見込めます。しかし、原材料費や輸送費などのコスト増を価格改定・容量変更などでどこまで吸収できるかという問題を抱えています。
医薬品セグメントについて
M&Aや業務提携なども含めてシェアを広げていく可能性が高いですが、じっくりと拡大していけるかどうかが重要となります。
中には焦りからリスクの高い買収を行う企業もあり、その影響で株価が下落する場合もあります。また、医薬品というジャンルは一つのニュースで大きく株価が上昇・下落する可能性を持っています。