近鉄百貨店の株価が安めのレンジ推移・業績回復も警戒感あり【8244】

「あべのハルカス近鉄本店」を中心に展開する近鉄百貨店(8244)。

今後の株価と配当がどうなるのか、株価指標と業績推移、株価チャートと配当推移を確認してみました。また、株主優待制度も確認していきます。

近鉄百貨店の株価POINT
  • 割高感は強め、配当復配
  • 株価は下落後、厳しめのレンジ推移
  • 業績回復も不透明感あり
スポンサーリンク

近鉄百貨店の株価情報と業績推移

近鉄百貨店の株価情報と業績推移・株価チャートを確認していきます。

株価の指標

株価:2,444円
予想PER:65.31倍
PBR:2.83倍
予想EPS:37.42円
時価総額:988億円

2023年4月20日終値時点のデータ
最新の株価参考:(株)近鉄百貨店【8244】:Yahoo!ファイナンス

PER、PBRともに割高感があります。

業績の推移

下記は近鉄百貨店の売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年2月期はインバウンド需要の消失、自粛要請などにより大きく業績悪化、最終損益は約49.5億円の赤字となりました。

2022年2月期は「収益認識に関する会計基準」等の適用による影響で、売上高が大きく減少。想定より回復が遅れたことで連続赤字に。

2023年2月期は黒字、2024年2月期は増益見通しとしています。

参考:近鉄百貨店企業情報|主要経営指標推移

株価のチャート

下記は近鉄百貨店5年分の週足株価チャートです。

株価は2020年3月に大きく下落。その後は戻っていましたが、2021年8月に立会外分売の影響で再び大きく下落。

その後は安値圏でレンジ推移しています。

スポンサーリンク

近鉄百貨店の配当情報と株主優待

近鉄百貨店の配当情報と株主優待制度を確認していきます。

配当情報

2024年2月期の予定年間配当:10円
予想年間配当利回り:0.41%

配当金の推移について

下記は近鉄百貨店の配当金推移です。期末(2月)の一括配当を実施しています。

業績悪化により2021年2月期、2022年2月期は連続無配。2023年2月期は復配し、2024年2月期は据え置き予定としています。

配当性向は2023年2月期が21.3%、2024年2月期の予想が約27%です。

利益配分の方針を確認

配当方針は「業績や経済情勢などを総合的に勘案し、安定的な配当を目指す」としています。

業績が回復傾向にあることから2023年2月期に復配しています。

株主優待について

株主優待制度は「買い物優待カード」と「優待クーポン券」、優待権利月は2月と8月です。

保有株式数優待内容
100株以上買い物優待カード 10%割引
レストラン街優待券 10%割引 10枚
無料駐車1時間延長券 5枚
など

株主サービス向上のため2021年8月末の優待から一部を拡充していますが、株価にはほぼ影響していません。

参考:近鉄百貨店企業情報|株主優待制度

スポンサーリンク

近鉄百貨店の事業内容と今後について

近鉄百貨店の事業内容と財務情報の確認と今後について考えてみます。

近鉄百貨店(8244)の概要

株式会社近鉄百貨店(きんてつひゃっかてん、英: KINTETSU Department Store Co., Ltd.)は、日本の百貨店の一つ。近鉄グループの主要企業。

系列の近畿日本鉄道(近鉄)は三菱グループと密接な関係を持つが、近鉄百貨店は大輪会の会員企業である。

近鉄百貨店 – Wikipediaより一部抜粋

中期経営計画で「百貨店」から「百価店」への変化を目指しています。

具体的には、あべのハルカス本店強化・自主事業の進化・EC事業の強化などを行うとしています。

キャッシュフロー

下記は近鉄百貨店のキャッシュ・フローの推移です。

2023年2月期は営業CFが回復しています。

参考:近鉄百貨店|Google Finance

近鉄百貨店の今後について

業績が回復していますが、インバウンド需要が完全には戻らず、エネルギー・原材料高騰も含め厳しい状況が続いています。

長期での投資計画

中期経営計画(2021年度-2024年度)にて、4年で維持更新投資90億円、成長・戦略投資に110億円の200億円の投資実施予定としています。

デジタル分野への投資は大きな伸びしろがありますが、大きな投資には当然リスクも伴います。

タイトルとURLをコピーしました