傘下にプロ野球の横浜DeNAベイスターズを保有する株式会社ディー・エヌ・エー(2432)。業績悪化により減配、株価も長期で下落していましたが、ここにきて復活の兆しを見せています。果たして今後の株価・配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- PBRに割安感あり、配当は未定
- 業績赤字でも配当金は下限設定額を排出
- 赤字で厳しかったが復活の兆し
DeNAの事業内容と株価指標
はじめにDeNAの事業内容と株価指標を確認していきます。
株価指標と配当利回り
株価:1,855円
予定年間配当:未定
年間配当利回り:—
予想PER:—
PBR:1.05倍
2020年12月22日終値時点のデータ
PBRはやや割安です。2021年3月期の業績見通し・配当は未定です。
DeNA(2432)とは
株式会社ディー・エヌ・エー(英語: DeNA Co., Ltd.、以下DeNA)は、日本のインターネット関連企業。モバイルゲーム開発・配信を主業としつつ、SNS運営や電子商取引サービスなどを行う。また、傘下にプロ野球の横浜DeNAベイスターズ、プロバスケットボールの川崎ブレイブサンダースを保有する。
ディー・エヌ・エー – Wikipediaより抜粋
事業として「AI」、「ゲーム」、「ヘルスケア」、「スポーツ」など多角的に展開しています。収益の柱はゲーム事業の課金です。
DeNAの配当推移と株主優待
次にDeNAの配当金の推移と株主優待制度について確認していきます。
配当金の推移について
下記はDeNAの配当金の推移です。年1回、期末配当(3月)を実施しています。

2019年3月期は普通配当20円、特別配当20円の合計40円です。
配当方針として「連結配当性向15%あるいは当社普通株式1株当たり年間配当額20円のいずれか高い方を下限とし、また、将来的には連結配当性向30%を目指し、継続的な配当を実施する」としています。2019年3月期の配当性向は45.7%、2020年3月期は赤字で配当を出しています。
配当方針に従うと今後も最低ラインの20円は維持しそうです。しかし、業績悪化が続けば当然ですが配当は出せなくなります。
株主優待制度について
DeNAの株主優待は通常、「横浜DeNAベイスターズ」プロ野球公式戦観戦優待チケット、「川崎ブレイブサンダース」プロバスケットボール観戦優待チケット、「横浜DeNAベイスターズ」オフィシャルグッズショップ10%割引クーポンなど、権利日は9月末です。2020年9月末の株主優待は特別にオリジナルグッズです。
100株保有で観戦チケット1枚ですが、株価が比較的安いので保有のしやすさがあります。
DeNAの業績推移と株価チャート
次にDeNAの売上・利益の推移と株価チャートの推移を確認していきます。
売上高・経常利益の推移について

売上が右肩下がりで利益も伸び悩んで推移しています。2020年3月期は大きく赤字となりました。
株価チャートの推移について
下記はDeNA5年分の週足株価チャートの推移です。

株価は長期で見ると下落推移です。
ここ最近では株価が急上昇して底値圏からは抜け出していますが、まだ過去の株価と比較すると安値水準です。ここからの一旦の上値メドは2,100円前後、下落メドは1,200円前後と見ることが出来ます。
DeNAの決算内容と今後について
最後にDeNAの決算内容の確認と今後について考えていきます。
決算内容について
2020年11月10日の決算にて2021年3月期2Q累計(4-9月)の連結経常利益は260億円と発表、前年同期比346.6%増、過去の同期間と比較しても大きく増加しています。
今後について
ゲームSNSからスマホアプリに転換し、任天堂と業務・資本提携していますが2020年3月期はゲーム事業の不振が続き、大きく減収・減益となっています。新規事業領域で新たな柱の構築を目指しているため、成長投資の費用も増加しています。
2021年3月期はスポーツ事業の大きな落ち込みがありましたが、子会社株式売却による売却益に加え、ゲーム事業が好調で大きく増益となり証券会社も格上げをしています。
この先も大型アプリを展開する予定で大ヒットすれば業績が伸びる可能性があります。当然ですが、ヒットしなければ株価が下がる可能性もあります。現在の株価は最高値の半値以下で割高感もないのはプラスポイントです。